親ガチャ。〜家庭での経済的貧困の格差で、進学を諦めなければならない子ども達がいる、大きな社会問題〜 

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

若者がネットスラング(俗語)として使い始めたとされ、2021年の流行語大賞トップ10に入った、『親ガチャ』という言葉。安易に使われがちですが、実際にそう言われている立場の子ども達は経済格差で、安定している家庭より、参考書も買えない、自宅にインターネット環境がなくコンビニで勉強、進学を中学まで、高校までと諦めたりと、単に運任せとは言えない程大きな問題を抱えています。

今回は今世の中で使われがちな『親ガチャ』の本当の実態について、色んなデータを元に、お話ししていきます。

親ガチャとは?

『親ガチャ』とは、「子どもは両親を自分の意志で選択する事が不可能だ」という意味です。人生が枝分かれする、置かれた家庭環境などは運頼みだということを指します。自分の顔・身長・体型・経済困窮・頭が良いか悪いか・毒親・生まれ育った周りの環境など、当てはめられる内容は多種多様です。

ソーシャルゲームによくある課金や商業施設などにあるカプセルで、いわゆるガチャガチャがありますが、1回引いただけでは何が出て来るか検討が付かないところから、自分の両親とガチャガチャを組み合わせて出来た造語です。

『親ガチャ』という言葉が浸透したのは、いまの現代社会と経済格差が関連しているといいます。

現代ではSNSを介して、簡単に見ず知らずの他人の私生活を垣間見ることが可能です。豪華な食事やパーティーの写真を載せる人を観て、「いいな。お金持ちだな」と羨望を抱くと同時に、自分との経済格差を実感した経験はありませんか?

そのせいで「私の親はセレブじゃないから、こんなに高い買い物はまず無理。ホント親ガチャ失敗」など、『親ガチャ』の言葉を乱用して、他人と比較した投稿をSNS上で見かけることが非常に増えました。

参考:「もし子どもに親ガチャ失敗といわれたら…」 悩むシングルマザーを救った言葉 神戸新聞NEXT(2021年)

親ガチャの推移。

家庭の貧困が子どもの学習理解や進学を阻む傾向が、内閣府の初の全国調査で明らかになった。貧困層の子どもの学校の授業が「分からない」割合が、比較的暮らし向きが安定している層の3倍以上で、進学希望が「中学・高校まで」にとどまる割合は4倍以上だった。生まれた環境が人生を左右しかねない「親ガチャ」がデータ面からも裏付けられ、対策が求められている。

調査は2021年2〜3月、全国の中学2年生とその保護者5000組に郵送で実施し、回収率は54.3%。世帯の収入を調べ「貧困層」「準貧困層」と、比較的に暮らし向きが安定している「それ以外」に分け分析した。

子どもにクラスの中での成績をどう思うかを聞くと、貧困層は「やや下のほう」と「下のほう」の合計が52%と、それ以外の26%の2倍に上った。授業の理解度で「ほとんどわからない」と「わからないことが多い」の合計は、貧困層が24%となってそれ以外の7.3%の3.3倍だった。

子どもにどの段階まで進学したいかを聞くと「高校まで」と「中学まで」の合計は貧困層が33.9%で、それ以外の7.9%の4.3倍。「大学またはそれ以上」は貧困層が28%で、それ以外の64.3%の半分以下だ。保護者に聞くと、傾向はさらに鮮明だった。

引用:「親ガチャ」データで裏付け 貧困層の子「授業わからない」3倍超、進路「中高まで」4倍超 東京新聞(2022年)

親御さんに問うと、傾向はさらにハッキリとし、親御さんに進学の見通しが「高校まで」である訳を質問すると、「家庭の経済的な事情から考慮して」との回答が貧困層では44.4%を占めてトップでした。「自分の子どもの学力から考慮して」や「子どもの希望です」を大きく上回っていました。

経済的困窮で、コンビニで勉強。親ガチャの子ども達の現状

2022年4月27日、困窮家庭の受験生に奨学金のサポートをしている認定NPO法人「キッズドア」では会見を開き、2021年度に調査した受験生へのアンケートの結果を明らかにしました。アンケートの結果では、同認定NPO法人「キッズドア」で奨学金を借り受けた学生の84%はひとり親家庭で、96%が世帯年収200万円以下の世帯となりました。

困窮した家庭の状況の中で「経済的理由で受験をしたい学校数を減らした」と回答した受験生は、2020年度の58%から、67%に急増しました。その約半数の受験生が「元々自分が行きたかった学校の中で1校だけを受験した」と回答しました。

同認定NPO法人「キッズドア」から奨学金を借りた家庭の46%が「新型コロナウイルス感染拡大によって減収し、失業した」と親御さんからの回答があったといいます。さらには、お子さんの受験勉強の環境にも大きな影響が及びました。

今回の同認定NPO法人「キッズドア」のアンケート結果では、困窮世帯の受験生で、新型コロナウイルスの感染拡大での休校や学級閉鎖により「学校の自習室などが使えなくなり、勉強スペースの確保にとても悩んだ」と回答した受験生は31%、そのうち19%は「パソコンが持っておらず、自宅で勉強や新型コロナウイルスの情報収集が出来ず凄く困った」と回答が寄せられました。

中には、自宅の自分の部屋に勉強出来る机を持っていないという回答した学生や、自宅にWi-Fiなどインターネットが出来る環境ではなくて、Wi-Fiのあるコンビニまで出向き、勉強したという回答もありました。

参考:「受験勉強はコンビニで」困窮家庭と”受験”事態調査 コロナで格差拡大も 「親ガチャ」と言うけれど・・・ FNNプライムオンライン(2022年)

同認定NPO法人「キッズドア」の担当者によれば「親ガチャという単語がありますが、親御さんも何もしない訳ではありません。どうにか貯金で家計を支えたりをしていましたが貯金も底をついて、お子さんに参考書も買うことが出来ない状況にあります」と懸念しました。

親ガチャという言葉は使いたくないけども、

私の家は裕福な方ではないですが、今私も社会人となり、それなりに自由もあります。そんな私が親ガチャがチラつく時、それは、、、

それは色んな場所に行き、美味しいものを食べ、ライブや観劇などに行き、エステにも行ったりしている人をSNSで見つけてしまった事です。たまに「GW、10連休。どこかに遊びに行こう」とかいう話は普通に一般企業で働いていて、蓄えもあるし、休みも自分の自由に取れる、それは分かるんです。ですが、私が引っ掛かっている人は、30年以上仕事もせず、1年中東京に行くだの、関西、愛知に3泊4日で8〜10本の舞台鑑賞、地方の美味しいご当地グルメを食べ、それをSNSで投稿する、しかも同じ県の人なので、余計に引っ掛かってしまって。「働きもしないで、飛行機や新幹線代、食事代、チケット代など、何処から出すんだろう?毎回遠征先で新たなチケット確保しているみたいだし」と思ったら、「これが親ガチャか」と考える訳です。

たまたま興味ある単語で検索していた中で知ってしまったその人の事ですが、投稿が目に入る度ストレスが増幅するので、その人の事はもうミュートして、ブロックもしました。負け犬の遠吠えですが、SNSって予期せぬところで、そういう人を見つけてしまうので、嫌な部分ではありますね。

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「親ガチャ」めぐる論争に夏野氏「所得以上に資産の格差の是正を考えなければならない時期が来た」 ABEMA TIMES(2021年)

若者以上に深刻な「中年の親ガチャ」問題。両親の介護費用負担で破綻リスク増 SPA!(2022年)

小学生の「体験格差」が深刻 「年収300万円未満」の3人に1人が放課後「何もしていない」 支援団体調査 東京新聞(2022年)

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も2交代制で担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。