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この度、株式会社SANCYOにインターンとして在籍されている北里美弥さんに、ご自身のセクシュアリティと、マイノリティの生きやすさについてお話を聞く機会を頂きました!
久留米大学 文学部 社会福祉学科4年
熊本県小国町出身
13〜19歳まで引きこもりと、不登校を経験。高校を2回退学後、高卒認定試験に合格し、大学へ進学。2025年度は、ソーシャルビジネスのビジネスコンテスト「YYコンテスト」で、難病を抱える方の働きづらさを解消するサービス『Tento』を提案し、企業賞を獲得。2026年4月にはやってみたい!のバリアフリー化を目指すイベント舞来祭を成功に導く。
前回は、北里さんが中心となって開催した舞来祭の振り返りをいたしました。
その際の記事はこちらです。
株式会社SANCYOインターン北里美弥さんに聞く『舞来祭』の振り返りと『AII Acion Day』について
今回は『AII Acion Day』で取り上げるDEIやアライに関連して、北里さん自身のセクシュアリティに関してもお話を伺いました。ぜひ最後までご覧ください!
自身のセクシュアリティについて
島川:差し支えない範囲で、北里さんご自身のセクシャリティについて伺ってもよろしいでしょうか。
北里さん:私はバイセクシャルです。高校生の頃に自覚しました。メイプル超合金のカズレーザーさんがテレビでカミングアウトされているのを見たのもきっかけの一つですね。
島川:自覚された当時、どのように感じましたか?
北里さん:子どもの頃は特に深く考えていませんでした。家庭環境の影響が大きいと思います。我が家は母がすごくボーイッシュで、「女の子らしく」「男の子らしく」といった固定観念が一切ない家庭でした。
保育園から小学校に上がるとき、「男女」で列を分けられて初めて「世の中には性別という区切りがあるんだ」と衝撃を受けたのを覚えています。
私の中ではずっと「性別」という概念自体が曖昧で、「男の子だから好き」ではなく単に「その人が好き」という感覚でした。
だから女の子を好きになることに対しても引っかかりはなく、当時は特別悩むこともなかったですね。
島川:現在パートナーの方もいらっしゃるとのことですが、ご家族の反応はいかがでしたか?
北里さん:2年前に初めて女の子と付き合った時に母に伝えました。
車の中で「女の子と付き合ってるんだよね」と言ったら、母は「ふーん」といつも通り受け止めてくれました。
少し言いづらかった兄にも、最近伝える機会がありました。
兄と兄の彼女と会った際、「実は女の子と付き合っている」と打ち明けたのですが、一瞬間を置いたあとに「なるほどね」と自然に受け入れてくれました。後日、私のイベントにも兄が来てくれて、彼女を紹介することもできました。
ただ、父が亡くなった際、親戚から「良い男性は見つかったの?」「結婚してお母さんを安心させなきゃ」と言われ続けた時は苦しかったです。
社会的に見ると「男性と結婚すること=安心」とされている現実を強く感じました。
久留米の家に帰ってお母さんに「安心させられなくてごめん」と話したら、「今を楽しむことを一番にしなさい」と言ってくれて、すごく救われました。
島川:ご自身のお子さんや妊娠について考えることはありますか?
北里さん:考えますね。今の彼女と付き合う際、「私と付き合ったら、日本で子どもを持ったり家庭を築いたりするのが難しくなるけれど大丈夫?」という話をされました。
ただ、私自身は起業などの目標があり、子どもを持つことよりも優先したいことがあります。
また、私自身が持っている病気が遺伝する可能性(約30%)もあるため、子どもには同じ苦しみを味わわせたくないという思いもあり、元々子どもは作らない方針です。
家族もそうした選択を尊重してくれています。
モリサワ:私は過去に医療実習でアウティングされた経験があり、あまり周囲にカミングアウトしないようにしているのですが、北里さんは周囲に開示されていますか?
北里さん:私はオープンにしています。周囲に伝えると、みんな驚くほど普通に「そうなんだ」と受け止めてくれます。
今の若い世代は「誰が誰を好きになろうが自由」という感覚が共通認識になりつつあるのかなと感じますね。
偏見や差別を直接受けたことはありませんが、バイセクシャル特有の悩みとして「どうせボーイッシュな女性(ボイ)が好きなんでしょう?」「結局最後は男性を選ぶんでしょう?」と思われるような肩身の狭さを感じることはあります。
【用語解説】
こちらは主にレズビアンでの紹介ですが、バイセクシャルやパンセクシャルなど他のセクシャリティの方にも当てはまります。)
フェム:性表現が女性らしい女性のこと。
中性:性表現が女性らしさ、男性らしさに偏らない女性。かわいらしさとかっこよさを取り入れたファッションや、女性的な要素が少ないメイクなど、性別を感じさせないスタイルが特徴。
ボイ:ボーイッシュを省略した言葉。言葉の通り、性表現が男性らしい女性のこと。
マイノリティの生きやすさについて
島川:自分と同じセクシャリティを持つ方やマイノリティの方が生きやすくなるために、今後どのようなアクションが必要だと思いますか?
北里さん:大きな社会全体を変えることよりも、「目の前にいる人をきちんと知って認められること」が大切だと思っています。
私自身、バイセクシャルであることを公言しているため、友人から「実は自分も…」とカミングアウトされることがよくあります。
ただ、カミングアウトする側だけでなく、打ち明けられた側にも時には心の負担がかかることがあります。
だからこそ、ただ「知る」だけで終わるのではなく、「相手がどうしたいのか」まで踏み込んで理解し、お互いを思い遣れる対人関係を一人ひとりが築いていくこと。それが結果として、誰もが生きやすい社会に繋がっていくのではないかと強く思っています。
取材した感想
モリサワ:舞来祭についてお話を聞いて、北里さんはアグレッシブだなと感じました。
舞来祭について、「0から1を作る方」のお話を聞いた際に、「そういう発想や想いからアイディアが出てくるのか」というところを知ることができました。
過去に作業療法士として働いていた際に、病棟で同じリハの職種をはじめ、看護師さんや介護福祉士さんたちの悲痛な叫びをよく聞いていました。
だからこそ、そこにアンテナをはっている北里さんの凄さと、現実に気づいてくださっていることに感謝しています。
また、このイベントを「福祉の啓発イベントにしたくない」という考えに改めて考えさせられました。
福祉の啓発イベントは多いですが、そうはしないという点。そして、身近に感じてもらうイベントを0からみんなで作っていくところ、それらをマインドマップのようにアイデアを出していったと知り、無限の可能性を感じました!
セクシャルマイノリティの一人である自分としては、新しいイベントに対してワクワクしています。
ただ、「会場に入っただけで『あの子レズビアンじゃない?』と決めつけられるというのもすごく嫌」と聞いた時に、過去にアウティングをされた経験を持つ自分からすれば「確かにそうかもしれない」と、気付かされました。
そこから、LGBTQ+だけでなく「色々なAllyを作っていこう」という発想の転換にも驚かされました。
自分は普段白杖ユーザーで、勝手に全盲と思われがちだったりしますが、視野や視力、羞明により転倒しやすかったこと、人とぶつかったりしやすかったりしたことから持ちはじめました。
色々な見え方があるとは思いますが、「弱視の体験をしながらコーヒーを作る」という発想が生まれるのは本当にこちら側としても知って欲しいなと思うことがあったりするので、どのようなイベントになるのか凄くワクワクしました!
セクシュアリティについては、自分も田舎あるあるの「結婚」は今でもよく言われます。
自分も子供を持たない選択をしています。北里さんとは理由は違いますが、「そういう選択をしてもいいのだな」と改めて元気付けられましたし、ご家族やお兄さんの彼女さんの温かい空気がとても羨ましく思います!
久留米市にはLGBTQ+の団体が現時点ではありません。だからこそ、AKARIの記事を読んでSNSで繋がってきてくださった方がいらっしゃいました。だからイベントの開催が凄く楽しみです!色々なAllyの方が増えることや知って欲しいという思いが伝わりますよう、イベントが成功することを祈っています。
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