シェイクハンズ三条烏丸。人気アニメ「ちいかわ」の原画などを手がける、B型事業所。 

シェイクハンズ三条鳥丸 ちいかわ

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

私は就労継続支援A型事業所で働いています。

時給は最低賃金と同じ額で、以前はお弁当を頼んでいましたが、頼むことで給料から7000円ほど引かれることがあって毎回給料明細を見て悲しかったので、自宅からお弁当を持って行くことにしたり、皆勤・精勤手当、交通費を頂いて、ようやく少し増えるといった、なかなか大変なお給料事情です。

10月6日から最低賃金が福岡県でも上がり、少しずつですが額が増えている実感をします。

それ以上に就労継続支援B型事業所は工賃が安く、月に1万円いかないといったこともあるなど、さらに利用者さんにとって厳しい状況だと思います。

そんなB型事業所で、一人当たりの工賃を10万近く稼いでいるところがあることを知りました!

そこのB型事業所が見つけた、オンリーワンな強みとは?今回はこの驚異的な工賃をもたらす、京都府にある『シェイクハンズ三条烏丸』について、お話します。

『シェイクハンズ三条烏丸』が見つけた、他のB型事業所にはない強みとは?

障害を抱えている方たちの就労をサポートする京都府京都市内にある福祉事業所が、人気テレビアニメ製作の受注をスタートしました。

何かに強いこだわりを持っている障害の特性のある人は、過集中になって創造的で繊細な作業を継続することが可能だと言われています。

この福祉事業所は障害特性が作画の強みに活かせる様に、能力を発揮しやすい作業環境を整えています。元々安く抑えられがちだった工賃を大幅に引き上げたことで、日本のアニメ人気をバッグにして海外からの仕事依頼も獲得できています。

京都府京都市中京区にある『シェイクハンズ三条烏丸』は、障害者総合支援法に基づいた「就労継続支援事業所」のB型事業所に分類され、2023年4月に開所しました。

現在は、発達障害や精神障害を抱えていて、一般就労が困難な20~30代の10人が通所し、パソコンでアニメの原画製作に励んでいます。

運営する滋賀県大津市にある合同会社ふくろうの社長で、立命館大学の客員研究員も務める男性は、2018年に滋賀県で障害者就労支援事業をスタートしました。

一般的に、同種の福祉施設での仕事は部品加工などの手作業や簡易な農作業が多いとされています。特にB型事業所は雇用契約を結ばないことから、通所者は勤務をすることに自由度がある反面、工賃の低さが大きな課題となっています。

男性は開所するまでに当たって、作業単価を上げながら海外にも発信可能な事業形態を思い付きました。イラストを使用した出版事業やパソコンを活用したWEBサイト製作などに励む中で、絵を描くことが上手い通所者が多いことを発見しました。

パソコンでの作画技術を磨いていって、アニメ製作会社に相談すると、手掛けてきたイラストが大きな評価を受けて、原画の受注が決まり、アニメの作画に特化した『シェイクハンズ三条烏丸』を京都市に開所しました。

取引先も拡大し、現在は小動物のキャラクターで人気を博している「ちいかわ」、女性スパイが活躍することで人気を集めている「スパイ教室」など、TVアニメ6本の原画を担当しています。受注の公表が許可されていない有名作品も数多くあります。就労継続支援事業所がTVアニメ製作を請け負うのは全国でも初のことです。

男性が重視してきたのが、通所者の特性に適合させた作業環境でした。周りの物事が気になって注意散漫になりがちになる人には、離れた場所に作業する席を設置し、カーテンで周囲から本人が見えなくなる様に配慮をしました。

過集中になってしまう人には、ストップウォッチを置くことで定期的に支援員が声をかけ、散歩休憩を取り入れました。リラックスできる空間を掲げており植物も多く配置しました。

アニメ製作は大人数で分担することで、誤解が生じない様に、人物の秒数や動きなどに関連する制作会社からの指示が具体的でかつ細かい事例が多いとされています。この点においては、曖昧なニュアンスや表現を理解することが得意じゃない障害特性を抱えている人にとって、作業に取り組みやすいメリットにもなります。

参考:「こだわり」伸ばし月収10倍 作業所が人気アニメ受注できるわけ 毎日新聞(2023年)

『シェイクハンズ三条烏丸』は丁寧に行った作画が評価され、マレーシアのIT企業から会社を宣伝するアニメの製作も受注されました。

アニメの原画製作という仕事が軌道に乗ったこともあって、通所者への工賃徐々にも増やせました。男性は「一般企業に比較するとまだまだ工賃は少ない方ですが、1万円に届かなかった通所者の月収を10万円近くまで引き上げられました」と喜んでいます。

日本のアニメのニーズは国内外で高まっている反面、製作現場では作画などを手がけるアニメーターの人材不足が深刻な問題です。

男性は「アニメの原画の製作が障害の特性に適している人は多いんじゃないかと思います。高い価値のある物を製作する経験を介して通所者の方たちの自信を深めて頂き、障害を抱えている人たちとクリエーティブ産業との橋渡しを続けていきたい所存です」と意気込みを口にしました。

お問い合わせや仕事のご依頼は『シェイクハンズ三条烏丸』の電子メール(shakehands@fukurou-llc.com)まで。

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かなり驚異的!

私はB型事業所で働いたことはないのですが、その工賃事情は知っていまして、それから考えるとかなり凄い工賃の額だと思います。

ただのB型ではなく、こだわりが強いことや過集中なことを上手に活かして、それをアニメの原画を手がけることに適している。工賃が上がることで、利用者のモチベーションも上がりますし、B型では理想的なモデルケースの在り方ではないかと思います。

こんなところがあるなんて、本当に凄いと思いますし、私も頑張らなきゃと、勇気と前向きさを貰えたお話でした。

これからも、『シェイクハンズ三条烏丸』さんでしかできないアニメの原画製作などを頑張って頂きたいなと、同じ障害者として思いました。

参考サイト

oteでも書いています。よければ読んでください。

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も2交代制で担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。