『Unholy』グラミー賞受賞!トランスジェンダー女性参加作品 

Unholy グラミー賞

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

日本時間2023年2月6日に米・ロサンゼルスで開催された、第65回グラミー賞授賞式でサム・スミスさんの『Unholy feat. キム・ペトラス』が最優秀ポップ・パフォーマンス(デュオ/グループ)を受賞しました。『Unholy feat. キム・ペトラス』は、2023年1月27日にリリースされた、スミスさんの最新アルバム[Gloria/グロリア]に収録されています。

受賞スピーチの時、スミスさんは今回初めての受賞、さらにトランスジェンダーの女性としてキム・ペトラスさんが初受賞となりました。ペトラスさんは受賞のスピーチで、「私がこのグラミー賞を受賞した初となるトランスジェンダー女性」と喜びを語り、2年前に転落事故で亡くなったトランジェンダーアーティストのソフィー・ジオンさんを追悼したり、LGBTQへのサポートに熱心なマドンナさんへの感謝も口にしました。

またペトラスさん自身のSNSでは、「omg i’m a tranny with a grammy…」と感極まった想いを綴っています。

今回は2023年のグラミー賞で受賞した、『Unholy feat. キム・ペトラス』について振り返ります。

2023年、トランスジェンダーの女性が参加した『Unholy』がグラミー賞を受賞!

画像引用・参考:キム・ペトラスがサム・スミスとグラミー賞を受賞──「私がこの賞を受賞する、初のトランスジェンダー女性」 VOGUE(2023年)

最優秀ポップ・パフォーマンス(デュオ/グループ)を受賞したサム・スミスさん&キム・ペトラスさんは、グラミー賞のために特別デザインされた、攻撃的な全身レッドの「ヴァレンティノ」衣装に身を包み、世界的に知られているドラァグクイーンのヴァイオレット・チャチキさん、ゴットミックさんらを引き連れてステージに登場しました。

全米No.1を記録した『Unholy feat. キム・ペトラス』は、スミスさんと長髪のダンサー達のクローズアップでスタートしました。鞭を手に持ったダンサーが囲む檻の中にはペトラスさんがいて、最後は悪魔の角が付いたハットを被ったスミスさんがダンサー達に飲み込まれるという、異端の世界へと引き込まれました。

スミスさんは、コラボレーターのペトラスさんにマイクを握らせ、受賞のスピーチするペトラスさんの様子を見守りました。ペトラスさんは受賞スピーチで、彼女の道を開拓してくれた先人のトランスジェンダーたち、LGBTQの人権に関して戦ってくれたマドンナさん、そしてペトラスさんを育ててくれたお母様への感謝の気持ちを話し、会場全体を感動の渦に巻き込みました。

「私がグラミー賞を受賞する初めてのトランスジェンダー女性なので、サムは私にマイクを渡しました。まずは、トランスジェンダーの全てのレジェンドに感謝の意を示したいです。なぜかというと、今夜私がこのステージに立てているのは、これまでの道を開拓して下さった先人たちのお陰だからです。

その中でも、2年前に急逝したソフィー。あなたは私はいつか必ずこのステージに立てると励ましてくれて、いつも私を信じてくれていました。私へインスピレーションを与えてくれて本当にありがとう。これからもずっとあなたが私の音楽に影響を与え続けています。

また、LGBTQの人権に関して常に戦ってくれたマドンナ。マドンナの存在がなかったら、私はこのステージには立てなかったでしょう。

そして、私のママ。ママは私が女の子だと信じてここまで育て上げてくれました。ママがいなかったら今の私はいません。私のことを信じてくれた人たち全員へ、ありがとう。私の天使サム、ありがとう。愛しています」

と感極まった様子で、感謝の気持ちを伝えました。

さらに、スミスさんとペトロスさんのステージでの生パフォーマンスのプレゼンターを務め上げたマドンナさんは、「私は新しい道を開拓し、反逆者たちに感謝すべくこのステージにいます。あなた達の大胆不敵な様子を、私たちは理解しています、見続けています。そして感謝もしています。沢山の批評を乗り越え、戦い続けて、『Unholy』と言う美しい楽曲を産まれさせた、驚く程才能豊かな2人、サム・スミスとキム・ペトラスです」と2人を紹介しました。

スミスさんは『Unholy feat. キム・ペトラス』という楽曲に対して、「今までに見せてこなかった私のビジュアルや歌詞が危険過ぎて、みんなに見捨てられるかも!」と振り返りましたが、今楽曲は自己愛を追求し続けたスミスさんだからこそ表現出来た、勇気ある精神の象徴でもあります。『Unholy feat. キム・ペトラス』は激しいコーラスで幕を開き、パートナーや自分の子どもを軽蔑する人を罵倒する歌詞で構成されています。

スミスさんは『Unholy feat. キム・ペトラス』が誕生したまでの過程を、「『Unholy feat. キム・ペトラス』を初めてセッションしたスタジオでは、私とキムと9人の男性がその場にいて、キムにスポットライトが当たった瞬間、そのスタジオのエネルギーはハッキリとアンバランスになりました。私はセッションを中断して、みんなを大人しくさせて『キムにキムをやらせる必要がある』と言い、本来のキムの実力を引き出させました。その結果、キムはバース全体をフリースタイルで歌い切りました」と『Unholy feat. キム・ペトラス』のリリース前のインタビューで語っています。

2022年9月23日にリリースされた『Unholy feat. キム・ペトラス』は、全米シングル・チャートで3週間、全英シングル・チャートで4週間1位を獲得し、アルバム発売前に全世界で合計10億回以上のストリーミング再生数を記録しました。

参考:サム・スミス、「Unholy feat. キム・ペトラス」がグラミー賞 最優秀ポップ・パフォーマンス(デュオ/グループ)を受賞 モデルプレス(2023年)

『Unholy feat. キム・ペトラス』のMVも紹介

何か見てはいけないものを覗いているようなサムの姿が印象的なシーンから、ショーが始まっていく。

イギリスの劇場で撮影されたミュージックビデオは、バーレスクの世界が広がっており、魅惑的な登場人物と舞台セットも見どころである。誰にも言えない秘密に足を踏み入れてしまった人間の行く先とは?意外な結論が待っているストーリーにも要注目のミュージックビデオとなっている。

動画・引用:サム・スミス、自身の憧れを詰めた新曲「Unholy feat. Kim Petras」MV公開 BARKS(2022年)

ドラァグクイーンについては知っていましたが、

トランスジェンダーの歌手の方がいらっしゃることは知りませんでした。ドラァグクイーンに関しては、日本で数年前からアメリカの本場ブロードウェイから、日本でも上演されるミュージカルが沢山、色んなものが上演されているのを知っていたので、そちらの認知に関しては観に行ったことはないものの、存じていました。

私が知らなかっただけで、トランスジェンダーの方の記事を幾つも書いていながら盲点でした。今トランスジェンダーの人は沢山いらっしゃるので、アーティストの方がいらしても、おかしくないことです。

音楽業界も多様性が強くなって来ていて、嬉しく思います。これからも色んな業界が、多様性へとアップデートされていけばいいなと思います。

noteでも書いています。よければ読んでください。

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も2交代制で担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。