『こどもかいぎ』。〜子ども達が自分の言葉で考えて伝え、育む教育〜  

こどもかいぎ 映画

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

[うまれる]シリーズで知られる豪田トモ監督の新作ドキュメンタリー『こどもかいぎ』が2022年7月22日(金)より東京・シネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開されています。

豪田監督は映画について「上手く話せない子が逡巡する時間も豊か。安心出来る場が、対話の力だけでなく、子ども達の自己肯定感も育んだ」と話し、「自分と異なる考えを認め合い、歩み寄る経験を子どもの頃から積んでほしい。皆がこの習慣を身に付けることで、問題解決に暴力という手段を用いることのない、平和な世の中に近づくと信じている」という願いが込められています。

今回はこの「こどもかいぎ」の中身についてご紹介します。

『こどもかいぎ』概要。

「こどもかいぎ」では保育園の子供たちにカメラを向け、時に喧嘩をし、対話から他者への配慮を学んでいく姿を通して、コミュニケーション力の原点を見つめ直す。

画像・引用:保育園の子供たちの“対話”を見つめる、豪田トモの新作「こどもかいぎ」7月公開 映画ナタリー(2022年)

予告編も紹介

 

映画のモデルになった実際に「こどもかいぎ」を取り入れている保育園の狙い

「こどもかいぎ」の仕組みは易しいです。5、6人の少人数の子ども達で円になって椅子に座り、1つのテーマを掲げて話し合います。自由に喋ってもOKですが、友達の話を遮断せずにしっかり傾聴します。正解や答えは存在しません。

自分の意見を伝え、友達の考えも聞いて共感力を高め、自分と相違の思考が存在すると理解することが大きな目的です。今回のテーマに挙げたのは「夏休みの楽しみ」という普段の生活の話から、「どうして人は誕生したの?」という難解な内容まで何でもOKなのです。

日本人がコミュニケーション能力が低いのは、単に場数を踏んでいなくて、人と話す習慣が身に付いていないからでは?」と思考を巡らせて来た豪田監督。カナダの保育園が導入している「サークルタイム」や、スウェーデンの授業に導入されている「ライフスキル」といった関連する趣きの実験を参考に、「こどもかいぎ」を提案。2018年から2019年までの1年間、その「かいぎ」に惹かれ、実行した東京都内の保育園の様子を映画として残しました。

子ども達の集中力が継続する時間はとても短いです。最初は10分程度からスタートしましたが、慣れて来たら30分程度の話し合いも出来ます。当初は、全く喋らない子や、意見が固まらずずっと一人で話し続ける子もいました。それでも自分の意見を言葉にしながら、友達の思考に傾聴する体験を重ねていくことで、話し合いを取材する度に、感情を言葉に出来る対応力が身に付いたということです。

保育士は子ども達の進行役としてサポートだけを担います。話し過ぎず、結論を出さなくても大丈夫なのです。1年間を取材した子ども達の成長は著しく、保育士が止めなくても、会話のやりとりで小さな喧嘩を子ども達だけで解決する力も徐々に育まれていきました。

画像引用・参考:「こどもかいぎ」が対話の力をはぐくむ 保育園での実践を記録した映画公開 異なる考え認め合う経験を 東京すくすく(2022年)

進行役としてサポートに回った男性保育士は「思っていることを自分の言葉で声に出す力が、子ども達にこんなにも多く身に付いていたのかととてもびっくりしました」といい、「小さい頃から相手に自分の意見を自分の伝えたい言葉で口に出すこと。意見を否定されない環境のうちにこういう経験の積み重ねが、将来の人生において必然的に良い結果をもたらす」と話します。

映画『こどもかいぎ』の協賛・後援などしている企業

フローレンスは、2022年7月22日(金)より公開されます映画『こどもかいぎ』に協賛・後援しています。

フローレンスの保育園においては、「子ども達全員の将来を道筋を創造していくことに自分から輪に入り、提案し、そして未来に向けて今を楽しみながら心を成長させる」ことを提唱し、保育園の活動の中で、自分の意見や友達の意見を理解し、大事にしていくこと。子ども達の「してみたい」を、1つずつ子ども達と意見を交えながら実行していくこと。

その経験を重ねることが1番大事だと思い、一人ひとり子ども達の意見や思考を尊重し、子ども達の「してみたい」に賛同する「シチズンシップ保育」を取り入れています。

そのやり取りの一環として「サークルタイム」という子ども達の対話する時間を大事に扱って来ました。これまで行われたやり取りを軸に、今回の映画『こどもかいぎ』の公開と同時に作成された「こどもかいぎ」の監修にも提携しました。

また、スウェーデン発の高性能空気清浄機「Blueair(ブルーエア)」の日本総代理店、セールス・オンデマンド株式会社(本社:東京都千代田区、以下「当社」)も、映画『こどもかいぎ』(以下「本作」)についても協賛します。

当社は2019年に[こどもの空気研究所]を創立し、空気環境改善の提言を介して子ども達の健康と将来を見据える啓蒙活動を実践しています。

“かいぎ”によって無限に拡がる可能性を尊重し、子ども達の立ち振る舞いに密着取材した本作の趣旨に共感し、企業サポーターとして賛同しました。

画像引用・参照:映画『こどもかいぎ』7月22日(金)より劇場公開!フローレンスが『こどもかいぎ』のトリセツを監修 PR  TIMES(2022年)

参考:ブルーエア、映画『こどもかいぎ』に協賛 PR  TIMES(2022年)

子ども達の“かいぎ”においては、ハッキリとした回答も正解も出ませんが、一生懸命対話し、思いっきり遊んで、いっぱい泣いて、笑い合って、著しく成長する背中がここに確かに見受けられます。結論のない現代社会の中で、人との結び付きや話し合いがより重大になっている現代において、子ども達の見つめる先で世界を眺めることは、この『こどもかいぎ』という映画が担っていることは、実際には現代社会で様々な難題を正解へと導くヒントになっているかもしれません。

自分を振り返る。

私自身のことを振り返ると、過去のトラウマで人が苦手ですが、根本的には人と話すのが好き。周りは私が左耳に感音性難聴があるとは忘れる位、結構人の話が聞こえていて、よく話します。母がよく言うのが母の友達が自宅に遊びに来た時、私が母の友達と話すと、それから何年経っても母に、「○ちゃんのとこの娘さんは、ホントよく喋るね」とか、「娘さん、ハキハキ喋るね」とか必ず言われるそうです。多分よりこんなに喋る様になったのは、引きこもりが長すぎた分、その反動だと思います。

小さい頃から自分で考えて、自分の言葉で伝えることは得意だったと思います。今だったら記事を書く時の、この部分、最後の自分の記事の感想を、書く前の日なんかに家で考えていたりします。記事によっては、何ヵ月も前からこの最後の自分の感想を考えている記事もあったりとかします。

自分の考えた言葉で話した方が、自分で考えた分記憶に残りやすいし、良い事だと思います。私もこの「こどもかいぎ」の取り組みは、思考力が豊かとなり、育まれてとても良いと思います。コロナ禍でマスク生活が続く中、この「こどもかいぎ」がもっと全国に広がれば、今言われているお子さんの発達の遅れも防げるのではないか?と、この記事を書いていてそう思いました。

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2 件のコメント

  • 記事を読ませていただきました。
    人それぞれの考えや意見を話すことが、相手を理解することに繋がるのではないかと思います。
    次の記事を楽しみにしています。

    • かめ様。
      読んで頂きありがとうございます。

      対話って難しいものですが、シンプルで1番気持ちが相手に伝わる大事なツールだと思います。私もこの会社に入ってから、より対話というものの大切さを感じています。

      これからも頑張って記事を書くので、また読んで下さると嬉しいです。ありがとうございました。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も2交代制で担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。