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前回久しぶりに片頭痛に関する記事を執筆しました。
その記事では、服用していた片頭痛専用薬のレイボーの副作用が辛くて全く服用しなくなってしまったこと、処方箋をもらう必要がなくなったので頭痛外来を中止してしまっていることを書きました。
しかし、わたしが頭痛専門外来から遠ざかっている間にも、片頭痛治療は進化を遂げていました!
新しい片頭痛専用の薬が2種類も開発・販売されていたのです!
最新情報を仕入れるためにも通院の大事さを痛感した今回は、簡単なわたしの頭痛遍歴と、頭痛外来でよかったこと・そうでもなかったことを体験談を交えて紹介しつつ、2つの新薬『ナルティーク』と『アクイプタ』、既に販売実績のある他の片頭痛専用薬についてもご紹介していきたいと思います。
わたしの頭痛遍歴
過去のわたしは物心ついた頃から片頭痛に襲われ、ちょっとでも動くと頭が割れるように痛み、さらに悪化すれば吐き気をもよおし、学生生活や社会人としての日常生活に重大な影響が出ていたのです。
PCやスマホが普及したおかげで、片頭痛に関する情報が手軽に集められるようになり、中には頭痛に悩む患者が訪れる「頭痛外来」というものがあることを知りました。
経験がない人にとっては「たかが頭痛で」と思われがちで、片頭痛外来を敷居が高いものと感じている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
実はわたしもそうだったのですが、初めての頭痛外来で、まずこの頭痛が命に関わるような危険なものではないとわかって安心し、正式に片頭痛と診断されたことで、この毎回頭が割れるような痛みは正真正銘病気なのだと認めてもらえたような気がして、精神的にも行ってみて本当によかったと思っています。
その片頭痛、あきらめないで治しましょう!~前編~
その片頭痛、あきらめないで治しましょう!~後編~
その後引っ越しにより数回病院を変わっているのですが、頭痛外来に通うことで、片頭痛専用の薬というものが存在していることを知りました。
片頭痛のメカニズムを考えると市販の鎮痛剤では十分な効果が得られないこと、片頭痛専用の薬は病院の処方箋でしか入手できないことなど、目からうろこなことばかりでした。
それから何種類かの片頭痛専用薬を試す機会がありました。
まずトリプタン系のお薬です。
この薬は、痛みの前兆を察知した段階で服用しないと効果が出にくいという、飲み方が少し難しい薬でした。
わたしも効果を感じられないことがよくあり、服用したのに頭痛が治まらないということもよくありました。
悩んでいたところに、当時新薬として登場したエムガルティを勧められました。
月に1本の注射を打つことで、片頭痛の頻度が減ったり、痛みの強さが和らぐと聞き、なんて夢のような薬だろうと思いました。
しかし、注射1本の値段があまりに高価すぎたため、しぶしぶ辞退することになったのです…
片頭痛治療に新薬『エムガルティ』が登場!救世主となるか!?
さらにその後新薬として登場したレイボーという薬があり、こちらは今までの頭痛専用薬と比べると値段もそれほど高価ではなかったので、試しに服用してみました。
頭痛が酷くなってしまったタイミングで服用しても効果が得られると評判だったのですが、この薬はとにかく副作用が強く、服用して1時間もしないうちに眩暈や倦怠感に襲われました。
仕事中に片頭痛が起きた時などは、この薬を服用して頭痛は治まるものの、その後やってくる副作用がつらくて、結局仕事ができない状態になってしまうのです。
服用してわかったレイボーの副作用 ~体験談~
ここまでの流れでお分かりのように、病院へ通って片頭痛専用の薬を処方してもらっても、飲み方が難しかったり副作用が辛かったりで、自分に合わなかったのです。
徐々に片頭痛専用薬も飲まなくなり、通院する必要性も見いだせなくなり、病院に通わないまましばらくが経過してしまいました。
そして、前回久しぶりに片頭痛関係の記事を執筆するにあたって、わたしが知らない間に新薬が2種類も発売されていたことを知ったのです。
CGRP関連薬とは?
まず片頭痛のメカニズムですが、血中のCGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)というタンパク質の濃度が上昇し、末端神経にあるCGRP受容体やセロトニンF1受容体と結合します。
すると、こめかみ辺りの三叉神経が刺激され、炎症が起き、血管が拡張することで、ズキズキと脈打つような痛みが起こるのです。
ならば、このCGPRや受容体に働きかければいいんじゃないの?という考えから開発されたのが、近年の片頭痛専用薬として知られているCGRP関連薬やレイボーなのです。
では、最近発売されたナルティークやアクイプタの他に、どのようなCGRP関連薬が存在するのかご紹介します。
既に広く使用されている注射タイプのCGRP関連薬
過去発売されているCGRP関連薬は注射タイプの薬でした。
| 商品名 | エムガルティ (一般名:ガルカネズマブ) | アイモビーク (一般名:エレヌマブ) | アジョビ (一般名:フレマネズマブ) |
| 発売元 | 日本イーライリリー株式会社 | アムジェン株式会社 | 大塚製薬 |
| 発売日 | 2021年4月26日 | 2021年8月12日 | 2021年8月30日 |
| 薬価 | 42,400円/キット(オートインジェクター) 初回(2本使用): 自己負担額 約25,400円前後 2ヶ月目以降(1本使用): 自己負担額 約12,700円/月 | 薬価:38,842円 自己負担額約11,653円 | 薬価:38,856円 自己負担額約11,730円から13,000円程度 |
| 特徴 | 皮下注射タイプ(月1回)の片頭痛の予防薬 | 月1回の皮下注射、 3種の中で唯一CGRPそのものではなくCGRP受容体に結合する抗体薬 | 皮下注射タイプ、 4週間に1回1本注射(自己注射OK)or 12週間に1回3本注射(医療機関でのみ) |
| HP | エムガルティ® 公式ホームページ | アイモビーグ.jp 公式ホームページ | アジョビ®jp 公式ホームページ |
そして最近新しく発売されたのは、これまでのCGRP関連薬とは違い、初めての錠剤タイプのお薬です。
新薬ナルティークとアクイプタの特徴
| 商品名 | ナルティーク (一般名:リメゲパント) | アクイプタ (一般名:アトゲパント) |
| 発売元 | ファイザー株式会社 | アッヴィ合同会社 |
| 発売日 | 2025年12月16日 | 2026年4月17日 |
| 薬価 | 1錠あたり2,923.20円(3割負担で877円) | 60mgで1錠1,461.60円 30mgで1錠831.30円 10mgで1錠339.90円 (保険適用で上記の値段から3割負担) |
| 特徴 | 日本で初となる「急性期治療薬」としても「予防薬」としても使用できる、水なしで服用できる錠剤タイプの薬 片頭痛の予防には1日おきに1回服用 片頭痛発生時には、他の鎮痛剤を使う時と同様に服用することが可能 | 「予防薬」として使用できる、錠剤タイプの薬 症状の有無にかかわらず、毎日の服用が必要 |
| HP | Pfizer MEDICAL INFORMATION 患者さん向けくすりの情報提供サイト | アクイプタ®.jp公式ホームページ |
CGRP関連薬の注射タイプを選んでも錠剤タイプを選んでも、特に大きな効果の差はありません。
しいて言えば、服薬管理が苦手で通院する時間があるなら注射タイプがおすすめで、注射が苦手で服薬管理に問題がなければ錠剤タイプがおすすめです。
ご自身のスタイルにあった投薬方法を選びましょう。
まとめ
今回の新薬については、どちらも薬価が高いので気軽に試してみても効果が出るまで続けられるかわかりませんが、ナルティークについては急性治療薬としても使用できるので、片頭痛発生時に服用したときの使用感を確かめて報告することはできるかもしれないなと思っています。
「以前もらっていた薬が合わないから、もうもらわなくていいや」と通院をやめていたのですが、結果的に片頭痛治療の最新情報に触れる機会を失っていたことに気づきました。
処方箋は必要なくても、こまめに相談に行ったり検査をする機会を設けないと、最新情報を取り逃すことになるのかもしれないなと実感しました。
しかし一度止めていた通院を再開するには、時間とお金のことを考えるとなかなか踏み切るのが難しいなと悩んでいる今日この頃です…
おまけ~片頭痛治療薬はなぜ薬価が高いのか?~
普段から片頭痛専用の治療薬を使用している人は、一度は思ったことがあると思います。

実はこの片頭専用治療薬、よく抗CGRP関連製剤やCGPR関連抗体薬といわれることも多いのですが、正式名称を「抗CGRPモノクローナル抗体製剤」といいます。
このモノクローナル抗体製剤とは、病気の原因となる特定の目印(抗原)にだけ結合するよう人工的に作られた、抗体医薬品です。
抗がん剤や白血病治療薬にも含まれており、それらの治療薬は高価なことが多いですよね。
その高価な成分が片頭痛治療薬にも使われているということです。
そう考えると、比較的新しい片頭痛治療薬の薬価がお高めなのには納得してしまいますよね。
確定申告の際に医療費控除の対象になる場合もありますし、加入している健康保険組合や共済組合が自己負担額を軽減できる「付加給付制度」を独自に設けている場合もあるので、一度確認してみてはいかがでしょうか。
参考元:(医療法人ほたるいか 横浜青葉脳神経外科クリニック)付加給付制度を活用して、片頭痛予防注射をもっと身近に!2025年01月09日
参考サイト
(医療法人社団正念 ほどがや脳神経外科クリニック)片頭痛の予防注射
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