当事者による「発達障害の当事者とまわりの人のための薬はじめてガイド」作成。 

発達障害の当事者とまわりの人のための薬はじめてガイド

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

文部科学省が2022年12月に明らかにした調査では、通常学級に通学する公立小中学校の児童生徒の8・8%に発達障害の可能性があるなど、認知が浸透しつつある、発達障害。

発達障害には様々な困り事があり、当事者である私も困るシーンが多いです。

そんな発達障害者を抱える人向けに、当事者による「発達障害の当事者とまわりの人のための薬はじめてガイド」が作成されました。

ガイドは「主治医に困り事が上手く伝わらない」という悩みに対して、困り事が起きる頻度と起こった時の状況▽生活や体調、心へのダメージの軽減▽困り事に対して行った対策と効果―を具体的に伝える様にアドバイスしています。薬の働きなど専門的な内容も込めて、中学生でも理解可能な平易な記述形式となっています

今回はこの「発達障害の当事者とまわりの人のための薬はじめてガイド」が作成された経緯などをお伝えします。

「発達障害の当事者とまわりの人のための薬はじめてガイド」を当事者が作成

発達障害を抱える人は、障害の特性と上手く向き合う為の通院や服薬に関して悩むことが多いといいます。「薬って本当に必要なことなの?」「副反応が怖い」「主治医に暮らしていく上での困り事が上手く伝わらない」。そんな心配や疑問を抱える人に寄り添いたいと、自身も発達障害を抱える神経科学者らが、通院での対処法をまとめたガイドを作成しました。

ガイド名は「発達障害の当事者とまわりの人のための薬はじめてガイド」です。薬の種類や薬の働き方以外にも、薬との向き合い方、医師とのやり取りのコツなどをまとめています。ASDとADHDの当事者で、筑波大助教の神経科学者の女性が発案し、パートナーで同じく、富山大助教の神経科学者の男性もガイドの作成に携わりました。

筑波大助教の神経科学者の女性は、医療分野の間でも発達障害への理解がまだ進んでいなかった時、当時の主治医に「忘れものが多い」と話しても「皆そうだよ」と聞いて貰えませんでした。暮らしの中にも影響が生じていることに対し、自分の言葉で表わせずに苦労しました。「子どもの頃から『困り事』が普通の状態で、何を伝えたらいいのかも理解できなかった」と当時を振り返ります。

考えを文字で書くことで話す内容を整理したり、書いた文章を教員に添削して頂いたことで、表現力を徐々に高めていきました。ですが、20歳となって初めて精神科を受診してから、医師に困り事が理解され、ADHDと診断をされ、薬を貰うまで、7年余り要しました。

ADHAと診断を受ける前はじっとしていることができず、暮らしで心身ともに疲労困憊となることが多かったといいます。新しい薬を飲むことで、集中力が持続できました。研究生活では、大学の学習支援室の同じ職員が苦手だったスケジュールのまとめを手伝ってくれ、博士論文を仕上げることができました。

数年前、当時の研究所の同僚から、発達障害で通院することや薬に関して相談を受けた時、発達障害当事者向けのパンフレットがほとんどないと気付きました。「同じ苦労を誰かに味わって欲しくない」と、自分の経験を活かし、「発達障害の当事者とまわりの人のための薬はじめてガイド」を作成することを決めました。筑波大助教の神経科学者の女性の主治医で、発達障害が専門の男性がガイドの作成を背中を押し、監修を引き受けました。

民間団体の助成金を活かし、2021年11月に「発達障害の当事者とまわりの人のための薬はじめてガイド」を発行して以降、発達障害の当事者や学校、医療機関、企業の人事部、福祉事業所から問い合わせが沢山入り、用意していた6000部があっという間に無くなりました。クラウドファンディングで手にした資金で新規に2万部を印刷し、2023年2月にも発送を再開します。想像以上の大きな反響を受け、富山大助教の神経科学者の男性は「発達障害を抱える人に共通の悩みを持っているのだと理解できた」と説明します。

「注意力が続かない」「人の気持ちが理解できない」など、否定的に受け止められがちだった発達障害。「発達障害の当事者とまわりの人のための薬はじめてガイド」では、発達障害の特性に関して「どういうことに注意が向かうかは自分の意志で選択できないことが多い」「こだわりの強さは、予測できない不安な世界で自分を保護し、生き延びるための手段」と綴られています。筑波大助教の神経科学者の女性は「発達障害の当事者と周りの人が一体になり、困り事に退治していける世の中になって欲しい」と望んでいます。

参考:発達障害と付き合うには 当事者らが服薬や通院パンフレット作製 毎日新聞(2023年)

「発達障害の当事者とまわりの人のための薬はじめてガイド」は公式ホームページから無料でどなたでもダウンロードでき、活字が読めない当事者の人のために、文章を読み上げた動画も公開されています。ガイドの発送は無料で対応しています。発送の申し込みは公式ホームページ(https://www.kuracilo.com/)から。

公式Twitter

https://twitter.com/kuracilo?s=21&t=yvfwXxwpuBVM_O50LmWaDw

公式note

https://note.com/kuracilo

私の悩み。

私は全ての要素を持っている発達障害なのですが、過集中のADHDと、 こだわりの強いASDが、ライターの仕事をするにおいて、上手く作用しているなと感じています。最近は完璧主義というよりは、完了主義で1つのことを終えてから、次の記事に移ろうと、1つ1つの記事と向き合ってライターの仕事をしています。

また詳しくは別の記事で書きますが、学習障害のせい?か、私は東西南北が分かりません。自分の中に長さなど数字と同じ様に、概念が存在しないのです。東西南北が分からないので、地図も読めません。地図を見ながら目的地に行くことができません。

私が行ったことのない初めての場所に行く時は、以前その場所に近いところに行った時の、周りの建物とかで、その場所の記憶を手繰り寄せて識別します。なので、建物でその場所に行くまでの道のりを覚えているという感じです。

薬が自分で選択して飲めますが、このパンフレットは素直に良いなと思いました。発達障害は1つの括りで、全く同じ特性の人がいないことは分かっています。このパンフレットは、そんな特性で悩んでいる、様々な発達障害の人の役に立つと思います。

noteでも書いています。よければ読んでください。

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ABOUTこの記事をかいた人

左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も2交代制で担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。