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皆さんこんにちは。Pinkです。
今回は、先日見たドラマ「引きこもり先生シーズン2」で感じたことを書きたいと思います。
シーズン1では、佐藤二朗演じる11年間の引きこもり生活を経験した主人公、上嶋陽平がひょんなことから公立中学校の非常勤講師となり、不登校の生徒が集まる特別クラス「STEPルーム」を受け持つことになります。
複雑な家庭環境、経済苦、クラスの中での居場所のなさ。一筋縄ではいかない中学生の心に深く分け入り悪戦苦闘するといった内容でした。
今回はそれから2年後の話となっています。
学校に復帰した陽平が出会うのは、ヤングケアラー、ヤングホームレス、ポスト・コロナの学校や社会で、悩み苦しむ若者達です。
参考サイト:ひきこもり先生 – NHKオンライン
参考サイト:ひきこもり先生シーズン2 – NHKオンライン
ヤングケアラーとは
ドラマを見ようとしたのは、「11年間引きこもりだった」主人公が、公立中学校の非常勤講師となり、不登校の生徒が集まる特別クラス「STEPルーム」を受け持つことになり…。と言う内容で、演じるのは佐藤二郎。
シーズン1は見ていないけれど、なんだか面白そうそうだなと言う軽い気持ちからでした。
ところが、ドラマが進むにつれて、これは面白いと言うのとは全然違う。私は何を勘違いしていたのだろうと思いました。
ドラマを見て、衝撃を受けたのは「ヤングケアラー」がいるという現実です。ニュースなどで耳にしたことはある「ヤングケアラー」と言う言葉。
障害・病気・要介護などを抱えていてケアを必要とする家族がいて、介護をせざる得ない、家事や家族の世話などを行う18歳未満の子どもを指す言葉になります。
言葉は知っていても、実際にどのような状況にあるかを知るのは、全く違います。自分が中学生・高校生だった頃を思い浮かべながら、「ヤングケアラー」について深く考えさせられました。
「ヤングケアラー」は主に以下のようなケアを行なっています。
① 障害や要介護などを抱える家族の入浴や介助をする
② 病気で働けない親の代わりに労働を行う
③ 家族に代わって幼い兄弟の世話をする
50代に入り、友人と話をする中で必ず出てくるのが「親の介護」の問題です。自宅で介護するのは難しい、かといって介護施設は希望者も多くお金もかかる。
それではどうしたらいいのか。
50代の私でさえ、近い将来必ず訪れる親の介護に大きな不安を感じる中、それをまだ18歳未満の子供が行っている。いったい行政はどうなっているのでしょうか。
ヤングケアラーの現実
中学生2年生の約17人に1人がヤングケアラー
文部科学省と厚生労働省が令和3年3月に発表した「ヤングケアラーの実態に関する調査結果」によれば、中学2年生の約17人に1人がヤングケアラーでした。しかし、ヤングケアラーと自覚している子どもは約2%しかいません。わからないと答えている中学2年生は12.5%おり、ヤングケアラーに該当しているかわからないままケアをしている現状がわかります。
この数字を見て驚きました。中学生の17人に1人、しかも自覚している中学生はわずか2%しかいません。
また、ヤングケアラーの子どもが多いのに対し、行政側の支援はまだ十分とは言えないようです。
国は、自治体に実態調査を勧めるように促していますが、多くの自治体で調査予定が決まっておらず、NHKの調査によれば、およそ70%が調査予定はないと回答しています。確かに色々と難しい部分があるのだと思いますが、調査しなければわからないと思います。
「AKARI」のライターさんの中にも、ヤングケアラーの当事者だった方がいます。関連記事でも紹介していますが、ぜひ読んで頂ければと思います。
私はその記事を読んで、ネットで検索しても出てこない生の声を聞くことが出来たと思ったからです。
また、別のライターさんも「ヤングケアラー」について書いてあるので(関連記事として紹介しています)合わせて読んで頂けると、より分かりやすいと思いますので、宜しくお願いします。
ヤングケアラーのこれから
これまで、「ヤングケアラー」について書いてきたのですが、これからどうなって行くのでしょうか。
高齢化社会・少子化問題がある今の世の中、もっと「ヤングケアラー」が増えていくことは間違いないでしょう。
現在は縦割りを超えて支援を行うために、専門の窓口を特設している自治体も出てきているようなので、今後の支援が期待されると思います。
また、昔と違って「近所付き合い」と言うものが希薄になっていますが、それはとても大切なことではないでしょうか。近所にいるからこそ、気付けることがあるのではないかと思うからです。
これから先、「ヤングケアラー」が少しでも減るように、また支援が受けられるような世の中になっていくことを切に願います。
関連記事
厚生労働省がヤングケアラー問題への取り組みについて自治体などと連携を強化
noteでも記事を書いているので、よかったら読んでみて下さい!
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ヤングケアラーについて、メディアでもよく取り上げられるようになったと思います。このドラマでとりわけ注目したのは、鈴木保奈美氏演じるスクールソーシャルワーカーが介入しようとしたときに対象の親から拒絶に遭い、教員からも見放されたところです。教員との関係づくりに困難を抱え、孤立しがちなスクールソーシャルワーカーはまだまだ多いのではないかと推測されます。
堀田様
初めまして。コメントありがとうございます。スクールソーシャルワーカーの大変さは計り知れないと私も思いました。親と教員の間に立つのは大変だと思うからです。孤立しがちなスクールソーシャルワーカーが少しでも減ることを願っています。