この記事は約 9 分で読むことができます。
こんにちは、翼祈(たすき)です。
コロナ禍となり、病院に行くことをためらったりすること、ありませんか?受診控えは場合によっては、当事者にとってこれからの人生において、病気が悪化し、大きな損失になります。私は決められた受診は、きちんと通院日に行っています。
今回はコロナ禍がもたらした、受診控えや病院に関係する機関の倒産や影響などについて掘り下げていこうと思います。
コロナ禍の受診控えで、糖尿病の症状悪化
新型コロナウイルス感染症により、日本の医療現場が抱えるさまざまな課題が浮き彫りになりました。その一つが、地域の医療機関が役割分担しながら適切な治療を患者に施すための地域医療連携です。コロナの重症化リスクがあるとする高血圧などの生活習慣病は、自覚症状が出にくいことから判明しにくいことも多く、病態がかなり進んで合併症を引き起こしたり、ある日急に、脳卒中や心筋梗塞などを発病することも少なくないです。かかりつけ医と病院などが連携して生活習慣病の早期発見・早期治療を進めることで、膨らみ続ける患者への医療費の負担を減らす事につながることも期待されています。
生活習慣病の中でも、特に初期治療が大事なのが糖尿病です。血糖値が継続的に高くなることで、さまざまな合併症を引き起こす病気ですが、自覚症状が表れにくく、進行すると網膜症や神経障害、腎症などを起こして失明や人工透析などの原因となります。最初にどのような適切な治療が行われたかによって、その後の糖尿病の経過が大きく変化し、難治がんの一つである膵臓がんのほか、脳卒中や心血管疾患の発病リスクも高くなるため、専門医による治療が望ましいとされます。その一方で、2020年コロナの感染拡大を背景に、受診したくても感染をするのではないかという心配から受診控えという状況も発生しました。
薬を受け取りに来なかったり、検査を受診しなかったりと、新型コロナウイルス拡大期は一般の患者さんが2割減した病院もあったそうです。電話による再診のお願いも相次ぎ、久しぶりに検査をすると病状が悪くなっている患者さんが多く見られたという話も出ています。
2021年は2020年のような受診控えは落ち着いていますが、コロナに感染した患者もいたといいます。「コロナ感染を恐怖に感じていたようで、うちの病院へもその患者さんは1年以上受診していませんでした。人工呼吸器を装着するほどの重体でしたが無事に回復され、それ以降は糖尿病と真摯に向き合い、きちんと通院もされるようになりました。患者さんの中には、入院して再度糖尿病の勉強を一からしたいと希望される方もおられます」
糖尿病にかかる人の数は増加傾向にあり、40歳以上の3人に1人は予備軍と言われています。2016年度の厚生労働省のデータによれば、糖尿病が強く疑われる人は約1000万人と推計されていますが、その中で糖尿病の治療を受けている人の割合は76.6%。年齢別では、40歳代男性で治療を受けている割合が低くなっています。
「欧米人の場合、インスリンは十分に分泌されていますが、暴飲暴食などの肥満によってインスリンが効かなくなるタイプが多く、アジア人の多くは、痩せ型なのに食後の高血糖を引き起こすといった欧米人とは違う人種的な特徴が見られます」と内部部長は説明。その上で、「日本人の中にも欧米人のように肥満型でインスリンが効かなくなって引き起こることもありますが、その背後に見られるのは高カロリーのバランスの悪い食生活や運動をしない事などです」と話し、生活習慣の見直しを呼び掛けます。
他の受診控えの影響⒈病気の診断が遅れる
全国で4万5千人ほどの「がん」の診断が遅れている
2020年にがんと診断された人が前年より9・2%減ったとする調査結果を、日本対がん協会などが2021年11月4日、発表した。新型コロナウイルス感染症の影響で、がん検診の受診者が減ったことなどが影響したとみています。主な5種のがんで約4万5千人の診断が遅れたと推計され、今後は進行したがんが見つかるケースが増えて、患者の予後の悪化や死亡率の増加が懸念されています。
その調査結果によると、20年のがん診断件数は8万660件で前年比9・2%減。がん種別では、減少幅が多い順に胃がん(13・4%減)、大腸(10・2%減)、乳(8・2%減)、肺(6・4%減)、子宮頸部(4・8%減)でした。胃がんの診断が特に減っているのは、口や鼻から内視鏡を入れて診断や治療をすることが多いためとみられます。
緊急事態宣言が出るなどして、2020年4月以降はがん検診や各種健診が一時中止され、その後も受診や通院控えが続いていました。日本対がん協会のまとめによると、20年のがん検診の受診者は、前年に比べて約3割減っていました。協会は例年、年間約1100万人にがん検診を実施し、約1万3千人のがんが見つかっています。
がん患者さんで腰に痛みがあり、市販薬で凌いでいましたが、痛みが引かず、病院に行くと骨に転移していたという、自己判断で受診控えをし、がんが進行するケースも出て来ています。
参考:コロナで受診控え影響か、がんの診断9.2%減少 死亡率の増加懸念 朝日新聞デジタル(2021年)
歯科
歯科ではどうしてもマスクを外さないといけないということもあり、感染を恐れて受診を控える人が増えています。治療を中断している人には症状の悪化を感じながらも市販の痛み止めなどで我慢している人もいるようです。
関連記事:受診を控えた層の8%「症状悪化を自覚」 歯科受診の中断は長期の傾向(2021年)
関連記事:コロナで受診控え、歯の病気「悪化」68% 読売新聞オンライン(2021年)
他の受診控えの影響⒉病院関係の経営悪化・倒産
病院
新潟県立13病院を運営する県病院局は2021年3月12日、2020年度の県立病院事業について、前年度比27億9千万円の収支悪化が見込まれることを明らかにしました。新型コロナウイルス感染症に対応するための空床確保や受診控えにより、患者数が大幅に減ったことが影響しました。
調剤薬局
企業の倒産が低い水準にとどまるなか、調剤薬局の倒産件数が過去最多を更新しました。新型コロナによる受診控えなどが影響したとみられています。
東京商工リサーチによりますと、2021年1月から11月の調剤薬局の倒産件数は26件でした。
このうち6件が新型コロナの影響による倒産です。
2004年に集計を始めてから、最も多かった2017年の17件を6月の時点で上回りました。
調剤薬局を巡っては大手薬局チェーンやドラッグストアの参入が相次ぎ、薬局の総数はコンビニ店を上回るなど過当競争による倒産が相次いでいます。
さらに、新型コロナで感染防止意識が高まり、病院での受診を控える人が増えたことから、追い打ちをかけたとみられます。
マスクや消毒液など医療品だけではなく、日用品も取り扱っているドラックストアは倒産ゼロと、コロナ禍での薬局とドラックストアで明暗が分かれています。
参考:調剤薬局の倒産が過去最多 コロナで受診控えも影響 テレ朝news(2021年)
協会けんぽ
中小企業の従業員らが加入する医療保険「協会けんぽ」の昨年度、令和2年度の決算は、新型コロナウイルスの影響による医療機関への受診控えで医療費の給付が減ったことなどから、過去最大となるおよそ6200億円の黒字となりました。
他の受診控えの影響⒊その他
学校健診
学校で受けられる定期健診でも再検診と診断された4万人が未受診であるという調査もあるようです。
自宅で過ごす時間が増えるにつれて、テレビを観たりゲームする時間が増え、視力が低下し眼鏡をする児童が増えるなど、将来の健康格差も大きな問題になっています。
関連記事:学校健診 要再診4万人未受診 読売新聞オンライン(2021年)
困窮者
新型コロナウイルスの影響で経済的に困窮し、医療機関の受診に困難を伴う患者が37都道府県で少なくとも255人に上ることが2021年10月30日、全日本民主医療機関連合会(民医連・東京)の実態調査で判明しました。うち66人は受診を控え、23人は症状が悪化。民医連は「把握できているのは氷山の一角にすぎない」と警鐘を鳴らしています。
私は糖尿病内科はきちんと行っている
私は薬を飲まないと症状が悪化するので、受診間隔は2ヵ月から3ヵ月になりましたが、受診控えはせず、病院には行っています。糖尿病は自己判断で通院しなかったりすると、後々の事が大変だと思います。糖尿病は生活改善と薬、このセットで改善するものなので。
確かに病院は大切な場所ですが、人が多い分リスクの心配にもなりますよね。私も毎回人の多さに怖いな、と思いながら受診していますよ。
どの病気にも言えますが、自己判断での断薬や受診控えは危険なので、一度は主治医にご相談されてみて下さい。基礎疾患の事で気になって相談した事で、私の様に毎月じゃなく、間隔空けて受診する事も可能だと思うので。
noteでも書いています。よければ読んでください。
コメントを残す