GW明けに新型肺炎の「第9波」が来る?新変異株「XBB.1.5」の脅威

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こんにちは、金次郎です。

 3年に渡って、行動を制限され外出する時はマスクを付けてと息苦しい生活を余儀なくされた新型肺炎。
 しかし第8波では、感染者こそ多かったものの短期間で収まりました。
 それで、去年は中止されていたお祭りやイベントも再開され、久しぶりに街に活気が戻って来ました。
 これを受けて、政府は4月より「交通機関に乗る時やお店に入る以外はマスクをしなくても良い」とし、更にゴールデンウィーク明けの5月8日には、新型肺炎の感染症危険度分類も2類からインフルエンザと同じ5類に下げる事にしました。
 でも、またぞろ感染者が増えて来ている感じがします

感染者は未だ0では無いのに規制を緩め過ぎた?

 3月30日に行われたの東京都のモニタリング会議によりますと、新規の感染者数が11週ぶりに増え、29日までの1週間の平均感染者数が前週の1.4倍になりました。
 特に懸念されているのが、長らく主流だった「BA.5」株を、3月上旬に初めて上回った感染力の強い新変異株「XBB.1.5」への置き換わりです。
 東京感染症対策センターの賀来満夫所長は「BA.5に比べて感染力が1.43倍高く、免疫を逃れる力も強い。重症化しやすい株ではないが、動向を注意して見ていく。」と警戒感を強めています。
 現在の感染者数の増え方を見ると、感染法上の分類が季節性インフルエンザと同じ5類に移行するゴールデンウィーク明けに、都内の感染者数がピークに達するとの予測もあります。

 山梨県都留市では、市役所職員の間で新型肺炎感染が拡大していて、約4分の1の職員が欠勤する事態となっているそうです。
 年度初めで住民の異動手続きなども多い時期ですが、担当の職員が不在で、窓口で時間がかかったりするケースが出ているそうです。
 都留市役所総務課危機管理担当の方によりますと、「市職員の間で4月3日以降に感染が拡大した。6日の時点で市職員334人のうち60人程が感染していたが、週が明けた10日では82人が陽性で、5人が濃厚接触者となり合計で87人が欠勤しています。」との事です。

参考:(日刊ゲンダイ)GW明けの東京を襲うコロナ感染者急増不安…新変異株「XBB.1.5」系統が主流化

参考:(毎日新聞)市職員4分の1がコロナ感染で欠勤 山梨・都留 窓口で待ち時間

現状も医療は逼迫している?

 国立病院機構近畿中央呼吸器センターで呼吸器内科医として勤務する倉原優さんは、この様に述べています
 今は、第8波後のおだやかな時期ですが、新型肺炎は「BA.5」から「XBB.1.5」と言う新しい変異株に変化しており、「そろそろ第9波がやって来るか?」と身構えている医療従事者は多数います。
 「もう5類になるから心配無用」と言う人もいますが、その考えは健康で元気な人に限った話です。
 私たちは、基礎疾患がある人や高齢者が医療逼迫状態の影響を受けないか?心配しています。

 実際、東京都の陽性者数は、今までも先行指標として機能してきましたが、4月に入って少しづつですが上昇に転じており、第9波がやってくるのではないかと身構えています。
 しかし、5類に移行する事によって、コロナ病棟を縮小する医療機関が出てくるでしょうし、また感染者数の発表も簡素化されますので、どのくらい感染者がいるのか分からなくなってしまいます。
 でも現状、救急搬送困難件数は高止まりしている状態です。
 4月現在の搬送困難件数の実態は、2021年10月の第5波のピーク時と同じ水準なんです。

 専門家のシミュレーションによると「第9波は5類化の移行期かその直後に来る」と想定されています。
 先ほども述べた様に、5類化に向けて、医療体制を元に戻す作業を始める病院も出て来ますから、それが元で逆に医療逼迫を招かないか心配です。

参考:(Yahooニュース)新型コロナ第9波は「5類」移行期に重なるのか?

5類移行後の診療体制は?

 倉原さんは、5類移行後の病院での診察もこうなるだろうと述べています
 先ず、現在全数把握となっている感染者数は、一部の医療機関で計数される定点把握へと移行する予定ですから、1日辺りの感染者数発表は無くなります。

 また、感染者の医療費自己負担も少し増える見込みです。
 3割負担の方は、現在初診料2,590円ですが、5月8日からは最大で4,170円ほどに増えます。
 そして10月以降、治療薬の補助がなくなると、数万円の自己負担が発生する可能性があります。

 更に、新型肺炎患者を受け入れるための病床を確保している医療機関への補助金は、段階的に廃止されます。
 それ故に、新型肺炎病棟を廃止して、新型肺炎禍前の診療体制に戻す医療機関が出てくるでしょう。
 補助金以外にも通常診療に戻して新型肺炎前の経営に戻したいと言う病院は多いです。
 ですから、初診の新型肺炎患者を優先して入院させる医療機関は、現在より少なくなると思います。

 自治体は医師会と連携して「かかりつけ患者さんしか診ません」という医療機関に対して診療を限定しないよう促す方針ですが、どの程度効果があるかは分かりません。
 次の波が来た時に「救急搬送できない」や「入院できない」と言う今までと同じような事態が起こらない事を祈るばかりです。

参考:(Yahooニュース)コロナ病棟を閉鎖する大病院「5類」化で何が変わるのか 医療従事者の目線は?

終わりに 

 確かに、ここ2週間ほどは、夕方のニュースや新聞に載っている感染者数を見ていて「また増えだした?」なんて思いながら見ています。
 しかし、5類に移行したら定点把握になるので、「どの県で何人感染者が出たか?」と言うのが分からなくなってしまいます。
 私が住んでいる自治体でも、4月になってから市役所HPでの「市内の感染者情報」を載せなくなってしまいましたので、市内で何人感染者が出たのか分からなくなってしまいました。
 ゴールデンウィークは、鉄道や航空会社・ホテルなどが予約でいっぱいと言うニュースも見ていますから、皆さん遊びに行くでしょう。
 感染者が増える要因は、揃っていますね。

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