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こんにちは、翼祈(たすき)です。
私の母方の祖母は、特養ホームに入寮して1年が経過しました。
最初は、なかなか馴染めなかったといいますが、今は食欲も旺盛に。自宅にいる時は、食べ物も余り食べず、低栄養状態だった祖母は、体重が増え元気に暮らしています。
祖母は、普通の特養ホームに入寮していますが、そういう施設で、「盲養護老人ホーム」という視覚障害のある高齢者向けの老人ホームがあることをご存知でしょうか?
今回は、視覚障害のある高齢者にとって、「盲養護老人ホーム」は、どんなかけがけのない場所になる?などを説明します。
「盲養護老人ホーム」しかできない支援の在り方とは?
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施設整備における設置基準は、一般の養護老人ホームと同じですが、全国の養護盲老人ホームに共通して配慮されている専門的ハード面があります。
それは、①「絶対的な安全の確保」であり、②専門性を兼ね備えた「入居者の動線の確保」です。
たとえば、転落防護柵の設置や段差を出来る限り排除した構造、そして通路には物を置かない配慮等です。また、シンプルな施設構造、切れ目のない手すりの配備や、誘導チャイムや点字ブロックの敷設、誘導ロープの設置、カラーコントラストの施工、ランドマークによる印象付けなどがあります。
画像・文章引用元:全国盲老人福祉施設連絡協議会 養護盲老人ホームとは
「盲養護老人ホーム」に関しては、「ここまで手厚いのか」と、ただ驚きました。
その他の設備として、
白杖などを使わなくても、安心して手すり歩行や車椅子、歩行器などがあるため、どこへでも移動できる空間を保障されることで、自立歩行をすることができる。
「目が全く見えなくても、一人で安心して歩ける」ことで、生活の質の向上が実現し、行動半径を拡げることが、健康維持、散歩による老化防止、食欲の増進へと至る。
視覚障害を抱えている高齢者にとって、こんなに助かることはないと感じました。
その上、「盲養護老人ホーム」に入居している人たちの聴覚を大切に思って提案した、プログラムチャイム設備や環境づくり、音声時計などを使った時間帯の把握。
完全防音の専用録音室のある施設や、有線放送設備の活かす方法も。
何も障害のない高齢者が入る老人ホームより、その障害に適したものをしていかないといけません。それに特化した施設なので、手厚いのだと思います。
ここまで施設面が充実していたら、視覚障害のある高齢者の方でも、安心して暮らせますね。
本当に心がホッとする様な「盲養護老人ホーム」という老人ホームでした。
祖母が変わってしまった出来事
私の祖母は昔は若く見られる方でした。
髪の毛も多くて、フサフサでツヤツヤした光沢の色をしていました。
そのことで、母も周りから「お若いお母さんですね」と言われていました。
笑顔一杯な祖母でした。
ですが60代に入ってから、祖母は身内のことで苦労が続きました。
心労が心身共に蝕んでいき、若かった見た目が急速に衰え、認知症にもなりました。
ある日母と祖母の家に泊まりに行って、祖母がお風呂から上がってきたところを観ました。
あんなにフサフサと多かった祖母は、白髪になって髪の毛が薄くなり、地肌が露出する位、髪の毛が薄くなっていた。
普段化粧をしていても、落とせば別人の様な、怖い風貌に変わっていた。
可愛らしかった祖母は、憎悪を抱えた険しい表情が素顔になりました。
祖母は髪の毛が薄くなっていることを気にしていて、祖母の妹が育毛剤を渡したり、ウィッグを買ってあげた。時々毛並みを整えたりと、メンテナンスもしました。
祖母は外出する時には、いつもウィッグを被っていました。
特養ホームに入寮して、祖母が私の家に叔父さんの運転で来る時は帽子を被っています。
先日2回、叔父さんが横に祖母がいる場所から、母に電話をかけて来ました。
叔父さんは母に祖母の声を聞かせようとしたのでしょう。
ですがたまたま何かの不注意で、スマホが消音になっていた。
そのため、電話の音が鳴りませんでした。
母は、「3ヵ月位おばあちゃんと話していない。でも弟が面会に行っている時しか、おばあちゃんとは話せない。声が聞きたいな。話したいな。寂しいな…」
と言っていました。
消音になっていることに最近気付いたので、次こそ母は祖母と話せると思います。
無事、話せます様にー。
前は特養ホームに入ることを嫌がっていましたが、人との交流が希薄になっていた中で、今は笑顔で元気に過ごせています。
多分、仲の良い人もできたと思います。
祖母が苦しむ原因となった方とも疎遠になったことで、心身共に良い状態だと思います。
食欲旺盛で顔色も良くなった。それは特養ホームで、しっかり衣食住ができているから。
悲しかった過去も今は同じ場所で一緒に生活する人がいることは、祖父を亡くした祖母にとってとても良かったと感じています。
noteでも書いています。よければ読んでください。
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