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皆さんこんにちは☺海音(みお)です。
今回は、初めて精神科に入院したけど合わなかったお話をしたいと思います。
私の体験談にすぎないのでサラッと読んでいただけたら嬉しいです。
ではどうぞよろしくお願いいたします<(_ _)>
入院前にすること
入院当日、病院に到着すると、まず受付で渡された書類に、自分の基本情報や症状について書き込むよう求められました。住所や連絡先、既往歴など、当たり前の質問のはずなのに、ペンを持つ手が震えてなかなか文字が書けませんでした。
その後は採血、心理カウンセリング、そして診察。流れは事前に少し聞いてはいたけれど、実際に次々と場所を移動していく中で、自分が「どこに連れていかれるのか」「今から何をされるのか」が分からず、心の中でずっと緊張の糸が張りつめたままでした。
朝早くに病院に着いたのに、気がつけばもうお昼が近くなっていて、頭も体も重く、心も擦り減っていました。ただ座っていただけなのに、なぜこんなに疲れているんだろう――そんなふうに感じるほど、初めての入院は心身ともにこたえました。
病棟での準備
病棟に上がった瞬間、空気が少し変わったように感じました。静かすぎるくらい静かで、遠くでナースコールが鳴っている音だけが耳に残っていました。
病室に入る前に、まず面談室に通され、そこで手荷物検査が行われました。検査は思っていたよりもずっと厳しく、私が持ってきた物が一つひとつ、細かく、容赦なくチェックされていきました。
ドライヤーはダメ、義歯入れの“瓶”も危険物扱いで没収。スマホの充電ケーブルや、紐のついた洋服、カミソリも全部取り上げられました。さらにはボディチェックまで始まり、丁寧に畳んでいた荷物もすべて開けられ、自分の私物が無造作に扱われるのを目の前で見ることしかできませんでした。
まるで真っ裸を見られているような、心の中まで覗かれているような感覚で、耐えがたい羞恥と無力感に襲われました。本当は私物なんて触られたくなかった。だけど「嫌だ」とは言えず、ただされるがままに身を任せるしかなかったのです。
しかも、その間も「これから何をします」「次はこうします」という説明はほとんどありませんでした。私は、予想していないことが次々に起こる状況がとても苦手です。不安がどんどん膨らんで、胸の奥がザワザワして、涙が出そうになるのを必死でこらえていました。
初めての精神科入院。怖いと思っていたけれど、想像以上でした。
病室での出来事
検査が終わって病室に案内されました。ドアを開けた瞬間、思わず息を飲みました。
天井も壁も真っ白で、余計なものが一切ない空間。色も音も匂いも、何もかもが無機質で、そこに足を踏み入れた瞬間、全身がこわばりました。窓には柵があり、壁には何もかかっていなくて、まるで「外の世界」と遮断されているような感覚でした。
昼食が運ばれてきたけれど、食欲はまったく湧かず、お箸を持つことすらできませんでした。食べ物の匂いすら感じないほど、心が閉じてしまっていたのかもしれません。
『精神科』――その言葉が頭の中で何度もリピートされて、その場にいる自分が「おかしくなった人」なんだと、勝手にレッテルを貼られているように感じました。そんな気はないのに、「私、本当にここに入るほどなの?」って、心の中で叫んでいました。
気づけば、涙が止まらなくなっていました。理由なんて分かりません。ただ、「家に帰りたい」その思いしか浮かびませんでした。頭では冷静でいようと思っても、心がそれを許してくれなかった。全身が悲鳴を上げているような、そんな感覚でした。
その後、医師の診察があり、状況を伝えると、家族に迎えに来てもらって、その日のうちに退院することになりました。入院といっても、結局は“入れなかった”に近いかもしれません。でも、私にとっては、それでも精一杯だったのです。

終わりに
この体験を通して、「精神科に入院する」ということがどういうものか、ほんの少しだけ自分なりに理解できた気がします。
ただ、あのときの不安や怖さを思い出すと、今でも胸が苦しくなります。
私と同じように、精神科に入院することが不安な人がいるなら、「怖がって当然なんだよ」と伝えたいです。そして、できることなら――誰かがそっと寄り添ってくれるだけで、ほんの少し楽になれる、そんな環境であってほしいと願っています。
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美音さん、おかえりなさい!!
しばらく、記事を読めないと思って、淋しくなっていたところでした。
仕事が忙しく、記事を読んでいたんですが、コメントできず、ウズウズしていました。
精神科入院って、そんな所なんですね。。
美音さんが、発信してくださるので、色々知る事ができて、嬉しいです。
これからも、記事、楽しみにしています。
頑張って下さい。