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はじめに
こんにちは!makoです。
先日、私の夫の病気についての記事を書きましたが、夫は『統合失調感情障害』とともに長い間、本来の病気とは別の悩みも抱えてきました。
それは”手のふるえ”です。
同じような症状でつらい思いをされている方に何か少しでもお伝えできればといいなと思います。
よかったら最後までお付き合いください。
こちらは夫の病気についての記事です。あわせてお読みいただけると嬉しいです。
手のふるえと体の硬直~入院中に始まった症状~
夫は入院中に手のふるえや、体の硬直などが見られ、それは長い間、症状が軽くなったり、時にはひどく現れて、動作が緩慢になる、ろれつが回りにくい、ふらつきなどの症状も見られました。
入院先から「体がなんかおかしい!すぐに来てほしい!」と夫から電話があり、慌てて飛んでいくと、体が硬直して服も着替えられない状態になっている夫の姿がありました。
食事は食堂で、患者のみなさんと一緒に食べるようになっていましたが、ある日の夕方、着替えを持って行った私は、夫がひとり11月の寒い日に食堂の外にあるテラスで食事をとる姿を目にして、「どうしてこんなに寒いところで食べてるの?!」と尋ねると、悲しそうに「手がふるえてうまくご飯が食べられないんだ。」と言い、フォークとスプーンを家から持ってきたものの、食べ物がうまくすくえないほど手がふるえていて、その姿を見て胸がつぶれそうでした。
先生に診ていただくと、処方されている薬の副作用かもしれないと言われて、副作用止めを処方していただきましたが、何日たっても効果は見られませんでした。
それから、約8年ほど、夫はこのふるえと長く付き合うことになりました。
手のふるえだけでなく、体全体の動きにも変化が見られて、なんでも器用に手早くできた夫の動作が緩やかになり、歩幅が狭くなってちょこちょこと歩くようになりました。
この間に仕事を何度も変わりましたが、その原因は手がふるえて思うように仕事ができないことが大きかった思います。最初の入院をきっかけに好きだったお酒を長い間断って飲んでいなかったのにも関わらず、ある職場ではアルコール依存症だと思っていた事業主もいたようで、心無い言葉にひどく傷ついて仕事を辞めたこともありました。
原因がよくわからないまま、ふるえの症状は軽くなったり、強まったりと繰り返しながら長い期間が過ぎていきました。
”ふるえ”の対処方法を探し求めて
そんな夫が、ふるえに対する治療について、ネットで見つけてきました。
それは”FUS治療”というものでした。
夫が必死に見つけた治療方法だったのですが、近くの病院ではまだ行われていない治療法で、高額で現時点では必ず治療後にふるえが止まるわけではないことがわかり、治療を受けることはやめました。
”FUS治療”についてご興味がある方は下記のサイトをご覧ください。
*参考サイト:【新百合ヶ丘総合病院】FUS(集束超音波治療)センターのご案内(本態性振戦・パーキンソン病による)手のふるえでお困りの方へ
それでも夫はふるえを何とかしたい!という思いから、今度は脳神経外科を受診しました。
手のふるえの原因については
*薬の副作用の可能性(パーキンソン症候群)
*パーキンソン病の疑い
*原因不明のふるえ
が考えられると言われて、MRI検査、脳波の検査、血液検査、認知機能検査を受けました。
手のふるえに対する薬を処方するにあたっては、今飲んでいる向精神薬を止めないと効果が出ないと言われ、途方にくれました。
というのも、向精神薬は再発を防ぐためにはきちんとした服薬が必要だと言われてきたので、かかりつけの精神科の先生へダメ元の気持ちで、私も一緒にご相談に行きました。
ところが、先生はしばらく考えてから、「向精神薬の服用はいったんやめてみます。ただし、抗不安薬と睡眠導入剤はそのまま服用をして、月1回のデポ剤の注射はそのまま続けて見ましょう!試しに減薬しますが、奥さんはしっかりと様子をみていてください!少しでも気になることが出た時には、すぐに相談してください!」と言われました。
精神科のくすりと脳神経外科のくすり
精神科のくすりを減らしていただいてから、7か月がたちました。
本人に尋ねると、疲れ過ぎたかな?というときに、たまにふるえることがあると言いますが、見た目はほとんどわからない状態にまで今のところ、落ち着いてきました。
手のふるえとともに、体の硬直も改善されてきています。
脳神経外科では、パーキンソン病の疑いがあるのか、原因がわからないふるえなのかを見極めるために、現在、両方に効果がある薬を処方してもらって、月1回、定期的に通院している状態です。
夫の場合は、まだ原因は確定できていませんが、向精神薬の中には副作用で手のふるえや体のこわばりが起きることがあるらしいのです。
薬剤の副作用により、パーキンソン病と同じ症状がおこる病態を薬剤性パーキンソニズムと呼びます。
主に抗精神病薬の副作用により生じます。代表的な症状には以下があります。◎手や指先が震える(振戦)
◎手足の筋肉がこわばる(固縮)
◎体の動きが遅くなる(無動)
◎倒れやすくなる(姿勢保持障害)
◎表情が少なくなる(仮面様顔貌)
◎歩幅がせまくなる(小刻み歩行)
◎足を床にすって歩く(すり足歩行)
◎一歩目が出にくくなる(すくみ足)
◎止まれず走り出すことがある(加速歩行)
上記のような症状のうちほとんどが、夫にも見られました。
こうしてみると、夫の場合、薬の副作用かも?とも思いますが、あとは脳神経外科の先生とご相談をしながら治療を続けていくつもりです。
おわりに
夫のふるえについては、長い間、いろいろと対処方法を探し求めて今やっと症状が落ち着いて来ていますが、決して最初から精神科の先生に薬の調整をお願いできたわけではなく、いろいろな薬を欠かさずに服用して体や症状に合うかどうか試しながら、長い期間がかかっています。
訪問看護師や福祉のかたとのつながりができてから、ありがたいことに1年9か月入院をすることもなく、なんとか過ごすことができています。
家族としては、体調の変化がないかに気を付けながら、今の調子が長く続くことを見守っていくしかないな、と感じています。
薬の副作用で同じような苦しみをお持ちの方も、あきらめることなく、いい対処方法が見つかると良いですね。どうか症状が少しでも軽くなりますように!
最後までお読みくださりありがとうございました!
makoでした。
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