『統合失調感情障害』と診断されるまで。~夫と家族が経験した”病院選びの回り道”~

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はじめに

mako です。
先日の記事で、家族が『統合失調感情障害』と診断を受けるまでに、長い期間がかかったと書きましたが、そんなにかかるものなのかな?と思われた方もいらっしゃるかと思います。

実は、夫は病院を今までに病院を転々と変わりました。その為かなり回り道をしてしまったと感じています。

前回の記事はこちらです。
『統合失調感情障害』と向き合えるようになるまで~夫と私たち家族の軌跡~

今日は、前回お伝えしきれなかったそのことについて触れたいと思います。
良かったら最後までお付き合いください!

回り道をした病院探し

皆さんはかかりつけの病院をお持ちですか?
おそらくほとんどの方が決まった病院にかかっていらっしゃると思います。

今回は精神科・心療内科のお話をさせていただきます。
夫に精神疾患の症状が出た際、最初に行った病院は夜間だったこともあって受け入れていただける所を電話であちこち探して、やっと自宅から車で40~50分ほどかかるところでお世話になりました。

その後10年間、何事もなく過ごせたのですが、同じ症状が現れた時は、通院に時間がかかる事と担当の先生が移動になられていた事もあり、最初のA病院へは行かず、別のB病院にご相談をして入院させていただきました。

B病院の先生やソーシャルワーカーさんには今も大変お世話になっているのですが、夫は途中でBとは別の病院で診てもらった期間があったのです。

B病院の入院の際に、長い間苦しむことになった手の震えと体の硬直が強く出ました。その理由はわかりませんでした。

この手の震えについてはまた別の機会にでもお伝えできればと思うのですが、最初は食事の時や飲み物を飲もうとすると手が震えると言っていたのが、次第に着替えなどもできなくなるほど体が硬直してきて夫はとてもつらい思いをしました。

薬の影響も考えて、病院の先生から副作用止め(震え止め)の薬を処方していただきましたが、なかなか効き目はなく、B病院での2回目の入院の時にも同じような手の震えや体の硬直が出て、そのことが夫にとって

【入院=手の震えと体の硬直】のようなトラウマとなってしまったのです。

「具合が悪くなったとしても、入院しなくてもいいように入院施設のない病院へ変わりたい!」とまるで子どものようなことを言い出しました。それだけ本人にとって辛かったのでしょう。

紹介状を書いてくださいとは言えずに、紹介状が無いまま思い切って違う病院へと変わってみました。

違う病院へ2度も変わりました。

C病院では、残念ながら患者の話を親身になって聞いていただけるような感じではなく、1か月ほどでまたD病院に移りました。

D病院では、話を聞いてくださる先生でしたが、予約制のためにすぐにご相談したいと思っても予約が取れなかったことと、夫と先生の相性がいいとは思えませんでした。具合が悪くなっても自宅で療養することになり、状態が悪化してしまったことをきっかけに、結局はまたB病院の先生に診ていただくことになりました。

今もB病院の先生やソーシャルワーカーさんには大変お世話になっています!

病院を転々と変わることで、夫の場合、ただでさえ判断がつきにくい病気であったにも関わらず、かなり回り道をしてしまいました。

同じ病院でずっと診ていただいていれば、もっと早くに診断名がわかって、本人も家族も長い間苦しむことはなかったかも…と思うのです。

病院を変えて失敗だったと思うこと

●紹介状がないため、病院を変わるたび最初に症状が出た時のことからを医師に伝えなければいけない。→余分な時間がかかり、本人への負担が大きかった。 

●医師との信頼関係を築くまでに時間がかかる。→医師との相性があわなかったのか、本音を言わない。

●薬は以前の病院で処方されたものを出していただいたが、先生の診療方針により変わることがあった。→薬が体になじむまでに時間がかかり、体調が変化する。

失敗は成功のもと!?

病院を数か所変えたことは、失敗だったけど、いい経験になりました。本人が納得して病院を選ぶことはとても大事だと思います。

1年半近く、違う病院で診ていただいてみて、夫は「やはりB病院の先生が良かったなあ。」と言い、その後は落ち着いて治療を受けることができています。

B病院に戻るまでの1年半の間に夫は会社をたたみ、そのかわりに始めたアルバイトは体調が思うように整わず、始めたと思ったらすぐに辞めて、仕事を何か所も転々とし、苦しいことが続いていました。

いろいろなことがあっても、夫が手帳を取得し様々な手続きを行うとはとても夫本人も私も、最初は考えてみることはなく、治療をしながら何かしらの仕事を続けていくものだと思っていました。

しかし、仕事をすることに対して、ドクターストップがかかり、精神的にも肉体的にも限界かも…と思った時に、本人なりの葛藤もありましたが、B病院のソーシャルワーカーさんと出会って、サポートしていただきながら、障がい者手帳の取得、障がい者年金の手続き、障がい者継続就労支援の手続きなどを行いました。

こうして考えると、1年半という期間は決して無駄ではなく、落ち着いて治療を受けるためにも、そして、いろいろなことを一つ一つ受け入れながら決断をするためにも、回り道は必要だったのかもしれないな、と感じています。

おわりに

いろいろと回り道をした夫ですが、今は、夫自身が納得したうえで選んだ病院で診ていただいています。

先生やソーシャルワーカーさんとのつながりを持つことができて、いい信頼関係のもと、いい治療を受けることができています。

**うつ病ナビ|失敗しない心療内科・精神科(メンタルクリニック)の選び方**
うつ病ナビというサイトですが、『よい病院・クリニックを見つけるコツ』が書いてありますので、ご紹介させていただきますね。

この記事を読んでくださっている方の中には、病院選びで悩んでおられる方もいらっしゃるかもしれませんが、どうか良い病院と先生に巡り合うことができますように。そして、少しでも気持ちが明るくなりますように。と願っています。

ここまでお読みくださり、ありがとうございました。makoでした!

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