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この度、片耳難聴の当事者向けの情報発信や、交流会などのコミュニティづくり、啓発活動などに精力的に取り組まれている、『きこいろ』様にインタビューさせていただきました。
今回お話を伺ったのは、運営メンバーである麻野様と、高木様です。
前編では、『きこいろ』の活動についてや、高木様に「asEars(アズイヤーズ)」の開発についての興味深いお話をたくさん伺うことができました。
前編の記事はこちらです→
後編では、主に麻野様に、ご自身のこれまでの歩みについてや、片耳難聴について、また今後の『きこいろ』の活動の展望についてお話を伺わせていただきました。
今回お話を伺ったのは、ゆた、翼祈、Pink、どんはれ、島川です。
ぜひ前後編併せて最後までご覧になってください!
自身の経験から、片耳難聴として生活していく上で、工夫することを考えた。

翼祈:麻野さんが自分が片耳難聴になった時、どのように感じ、行動しましたか?
麻野さん:10歳の頃なので記憶が曖昧ですが、当時は驚きました。
原因も分からなかったこともあり、どういうことだろう…という感じでしたね。
翼祈:以前のインタビュー記事に記載があった、判明時に医師から「片耳聞こえていれば大丈夫。聞こえる方の耳を大事にして下さいね」だけだったと伺っています。
その言葉は、私も実際に主治医に言われました。
麻野さんは不安だったと言いますが、その不安は、少しでも解消しましたか?
麻野さん:心配かけまいと、大丈夫とだけ伝えてくださったと思うのですが、ドクターの説明が具体的でなく、その当時は、今のきこいろが作成しているような情報はありませんでしたし、子どもの自分には「で、どうしたらいいの?」が想像できなかったので不安に思いました。
今は、大人になったので何かあっても自分で調べられますし、知識も経験もあるので不安はあまり感じません。
同じような思いをするお子さんが減るように、きこいろでは「親子で学べるアニメーション」なども作成しています。
どんはれ:片耳難聴の方は聞こえている耳の方も聞こえなくなるのではないかという不安と闘っているのですか?両方の耳が聞こえなくなった場合の対策とかはしているのでしょうか?片耳難聴の方は約30万人いますが、両方の耳が聞こえなくなった割合の方とかわかりますでしょうか?
麻野さん:その不安も、私の場合は深刻にそこまで思うことは無いです。もしそうなったらその時に考えよう、と思っています。
よく伺うケースとしては、後天的・突然なられた方が、当時の驚きが大きく「またあの時のように突然聞こえなくなったら」と不安があるというお話です。
両耳難聴になった場合の対策をしている方は多くはない印象です。手話を保険的に習っている方には、時折お会いします。片耳難聴から両耳難聴になった方の統計的な情報についてはありません。
翼祈:「1番左端の席に座る」ことは、私も映画館で映画を観る時にしています。麻野さんにとって、その行動は、良い点が多いのでしょうか?
麻野さん:発症後いつの間にか、様々なシーンで無意識に自然と端の席に座るようになってました。
聞こえない側から話かけられると、気配もなくて突然に感じてびっくりする時があるので
聞こえない側から話されるスペースをなくすと、そのビックリが防ぎやすい気がします。
難聴側に人がいると、「話しかけられるかも」と少し意識や視線を割くので、それが無いのも楽です。
どんはれ:他に、困ったときはどのような対策をされていますか?
麻野さん:4つの工夫に分けられるかと、個人的には思っています。
『予防』『自分の工夫』『他者への依頼』『気にしないで良いことなら気にしない』。
具体的なシーンでいうと、カウンター席に一人で座って、聞こえない側から店員さんに話しかけられてという場面。
初対面だとこの場限りだし、知らなくて当然なんですけど、
「片耳難聴であることを伝えるか、迷う」なんていうあるあるみたいなのもあるんですね。
それに対して、そうならないように位置取りをするとか(予防)。
難しいときは、身体を捻りつつ、聞こえやすい側に音が入るようにして(自分の工夫)
「すみません、聞こえにくくて、もう一度いいですか」と伝えて(他者への依頼)、メニューがあるならメニューを指さしつつ確認をするなどがあります。
大抵それで済むのですが、もし仮にそれで店員さんが微妙な顔をしても、忙しいところ申し訳ないなぁとは思いますが、事情は伝えたし、それ以上そこで私ができることもないし、落ち込んだり気にし過ぎたりはしません。
Pink:だいぶ前になりますが、出張が続いていた知人が、聴力に違和感を感じ耳鼻科へいったところ、ストレスからくる突発性難聴と言われました。すぐに通院すれば治る可能性もあったのですが、仕事が忙しくそのままにしていた結果、左耳だけがほぼ聞こえなくなりました。片耳が聞こえないというところが片耳難聴と重なると思ったのですが、片耳難聴の場合何か対処法として、日常的な工夫はあるのでしょうか?
麻野さん:先に記載した通り3つの困る場面に対応すること、+そのための自己の工夫あるいは、他者への依頼で『①聞こえる側で聞けるようにする』『②静かな場所で聴けるようにする』『③音の方向は、目でも確認できるように』。
なったばかりであれば、記録をつけて、どんなときに困ったか、逆に困らなかったかなど、片耳生活に慣れるまでを整理した、という方のエピソードを聞くことがあります。
すると、1日のうち困り度は何%位で常に聞こえないわけじゃないとか、重大な聞き間違いやミスはしてないから大丈夫などと安心したり、落ち着いて対応できる気持ちの余裕につながるとのことでした。
これはメンタルヘルスの領域でも有名な、「当事者研究」にも通じるかも知れませんね。
参考元:きこいろWEB 片耳難聴者が生活の中で工夫していること
Pink:知人の場合は左耳なので、常に右側から話しかけるようにしているのですが、片耳難聴の方も、聞こえる方の耳に負担がかかるのではないかと思います。そうならないためにも何か気を付けることはあるのでしょうか?
麻野さん:聞こえる側から話しかける位では、負担はかからないのでご安心くださいね。
ジェット機のエンジン音を近くで聞いたら、短時間でもダメージを受けますが、基本的には、「大きな音を長時間聞き続けない」としていれば問題ないと言われています。
どんはれ:片耳難聴の方が働く際は、どんな支援があればありがたいと思いますか?
麻野さん:支援というほど大袈裟なものではなく、ちょっとしたことでも十分助かるなと私の場合はそう思っています。
職種によっては、そういった対応がしにくい環境もあると思うので、個別にどういう形が皆にとっても良いかは、相談していけるのが一番ですよね。
きこいろでも、その後押しとして企業さんからの研修依頼もお受けしています。
翼祈:精神保健福祉士の資格をお持ちですが、その仕事のときはどうしていましたか?また、片耳難聴の方を支援する時には、どの点が役に立ちますか?
麻野さん:新卒後、精神障害や知的障害のある方などの支援をする仕事につきましたが、人と密にコミュニケーションが必要なため、片耳難聴はほとんどの人に開示していました。
理解が難しかったり、誤解しやすい特性の方もいるので、相手に合わせた伝え方やタイミングは考えていましたね。
特別なことというより、私という人間を知ってもらう一パーツで、関係性を築くための自己紹介、という感覚です。
そこから話題が広がることもあれば、日常的に忘れられることもあれば、人によっては「そうだったそうだった」と席を変わってもらったりしていました。
「きこいろで役立っているか」という質問では、「支援」という大したことをしているつもりもないのですが、お話を伺う基本的な技術や福祉全般の知見が活動をする上での基盤になっています。
様々な特性や病気、困難な状況にある方も重複してある方にもお会いするので、そういった背景も想像しながら対応できるのは、むやみに人を傷つけないために大切だなと思っています。
Pink:現在は、まちづくりコーディネーターをされているとのことですが、その中で一番やりがいを感じることは何でしょうか?
麻野さん:地域の今と未来を広く長く見据えてアクションができること、人の暮らしを少しですが下支えできること、ですね。
よく「半径5メートルから」という言葉もありますが私も、せめて身近な地域、まずは自分の足元から大切にすることからと思っています。
その思考は、きこいろの活動をしている際に私が大切にしているものとも共通していると思います。

社会的な理解拡大に向けて大切なこと。片耳難聴ついて
ゆた:片耳難聴にしかわからない生きづらさと不便さはありますか?
麻野さん:誤解を恐れずに言えば、「片耳難聴にしか分からない」はないのでは…と個人的には思います。
主な特徴として『コミュニケーションで困る』『目には見えにくい』『軽度と見なされ、良い塩梅でサポートが受けにくい』
がありますが、それらは、他の病気や状況の方にも共通点はあると思うので。
違いも知り、分からないことを大切にしながらも、類似点から想像の射程を伸ばすことはできるはずだと思っています。
ゆた:今後、片耳難聴の人が生きやすいと感じる世の中にしていくには何が必要ですか?
麻野さん:「聞こえるのが当たり前」ではない、「聞こえ方にも多様性がある」という認識が広がること。
そして「人の言動には背景がある」という想像力を皆で持ち合うことではないでしょうか。
声をかけて返答がなかったら、無視されたと思って怒るのではなく、「なんでだろう」と一瞬想像して、次の行動を変える、大きな声でもう一度とか、手を振ってみるとか、近づいて話しかけるとか、ですね。
聞こえだけでなく、色んな可能性もあるかもしれませんよね。
翼祈:以前のインタビュー記事で仰っていた「片耳難聴で困った時に、どうしたら良いのか共に考える」ことは、どなたにでもできることだと思いますが、どうすれば、周りの理解を深めていけると思いますか?
麻野さん:これもやはり片耳難聴に限らないことですが、当事者が身近な信用できる人と話し、周りの人が声を聞く。
リアルな体験や関係性の中で、実感を伴って本当にそう思ったり、理解が深まっていくこと。その積み重ねで、社会がつくられていくのではないでしょうか。
もちろん、安易な「思いやりが大事」と履き違えるのではなく、社会全体として前提の環境を改善するなども大事ですが。
翼祈:また「片耳難聴に限らず、必要な支援をみんながお互いに試行錯誤できる、そんな社会」とも仰っていました。実現に向けて、どんな行動が必要だと考えますか?
麻野さん:重複しますが、お互いの話をちゃんと聞き合う努力だと思います。
そもそも、はたから見たら小さなことでも、話にくいようなことでも、自分には理解できないと思うことでも、話せる関係性・雰囲気をつくるのが重要ではないでしょうか。
そして、現状困ってて解決できないことがあったときに「仕方ない」ではなく、出来ることを模索する。
たとえば、会社に『子育て中で、どうしても休みが足りなくなっちゃう社員さん』がいて。そういう方も仕事がしやすいよう規則の変更をしたり、私が働きかけたりもしていました。
「規則だから仕方ない」ではなく、なぜその規則なのか、それを変えると困る人はいるのか、など会社側や他の社員の意向や気持ち、本人の希望、それぞれの落としどころを調整するのは、大変なこともありますが、そういった積み重ねで皆で対応力をつけていくのが大切だと思います。
どんはれ:片耳難聴の認知度を上げるためには、どんなことが必要だと思いますか?
麻野さん:『なった後の対応について知るには』であれば、当事者がはじめにかかる病院受診の際に、情報がまだまだ十分に渡されていないため、まずは、医療機関で説明をきちんとしていただくこと。
きこいろでは関係各所にコンタクトを取り、片耳難聴への理解を求めるとともに、実際にリーフレット等を病院にもおかせてもらっています。
あとは、学校の検診で見つかることもあるので、学校の先生への研修や生徒さんへの出前講座なども行っています。
ぜひ協力くださる所があれば、連絡をいただけると嬉しいです。

Pink:私はうつ病なのですが、片耳難聴の方と同じく「見えない障がい」で、困ることも多々あります。しかし、「障害者手帳」の申請をしたことで、助かったこともあります。
片耳難聴の方は、法律上の区分では「障害者手帳」をもらえないということなのですが、私は「障害者手帳」が必要だと思います。法律上のことなので、難しいとは思いますが、「障害者手帳」を申請できるように何か行動されていることはあるのでしょうか?
麻野さん:「デシベルダウン運動」という全日本難聴者・中途失聴者団体連合会さんなどが中心に、現在の基準を改善する取り組みが長年行われています。
一方で「周りから見えにくいことの解決」という点では、障害者手帳取得が万能かというと、必ずしもそうではないと考えています。
手帳を持っている聴覚障害の方や、あるいは同じように見えにくい障害である発達障害の方などもいますが、手帳を所持しているというだけでは、周りから理解されにくいのは変わらずありますよね。
片耳難聴の場合、信じてもらえない方には、診断書やオージオグラムのコピーを見せて聞こえない事実は最低限伝わった、という方もいます。
また、何を必要としているかによりますが、障害者手帳の制度に紐づかないものもあります。
片耳難聴の人に適応するものは、「合理的配慮の義務」や「障害だけを理由とした職業採用等の差別の禁止」。
「合理的配慮の提供に必要な費用助成」をする自治体もあります。
たとえば、インカムを使う業務で、聞こえる耳の気道聴力を塞がないために骨導インカムを新しく購入する費用を、企業に負担してもらう…となると言い出しにくいかもしれませんが、助成があれば調整しやすくなるかもしれません。
「補聴器の助成」も、自治体の独自の助成が、65才以上向けか18歳以下、両耳の中等度向け(障害者手帳の対象外のフォローとしてのもの)で片耳難聴が対象外の自治体がほとんどだったのが、その拡大が動きが徐々にあります。
また「人工内耳」という重度の感音難聴の場合に効果がある可能性がある機器は、健康保険の適応が片耳難聴の方にも今後予定されています。
自費で数百万だった負担が、単純に言えば3割になります。
所得保障が必要な方には「障害年金制度」があり、片耳難聴の場合は、厚生年金の場合だけですが一時金が該当する可能性があります。
この制度基準の見直しも、様々な障害や病気において議論されてはいます。
翼祈:片耳難聴では、身体障害者手帳が交付されないことを、私も実際に体験しました。
どうすれば、手帳が無くても、同じ様な配慮や支援が受けられるようになると思いますか?
麻野さん:手帳がなくても活用できる制度は上記の通りです。
「現行の手帳所持者と同じすべての支援メニューが、片耳難聴の人に一律に必要か」は、検討の余地があると思います。
代案をあげるなら『一律の医学的にぶつ切りの障害認定』だけではなく、『個々の生活の総合的な困難度も図る』になるのが理想か、と個人的には考えています。
たとえば、片耳難聴だけでなく、発達や知的障害のグレーなど、重複してグレーのためにトータルすると医学的には測りにくくても、生活や主観として困り度が高い方もいます。
包括的に捉えたサービスがある・使えるようになれば、生活も仕事もしやすくなる人が増えるのではと。
手帳(身体障害者福祉法)とは別の枠組みだと、今の「区分認定(総合支援法)」を拡大するようなイメージでしょうか。
ほか各論で一概に言えないと思うのが、手帳所持者が対象の「障害者雇用」です。
そもそも、現行の課題があると言われていて、限られた業務・ポジションしかない、給与が低いことが多く、片耳難聴の方で希望する人は多くない…という所感です。
また、障害のある方が採用されにくいのを是正するポジティブアクション(積極的改善措置)の一つですから、もし片耳難聴など相対的には軽度の障害も入れるならば、他の障害との調整が必要になります。
相対的に重度、耳で言えば、ろうの方を結果的に締め出してしまう可能性があるからです。
なんにせよ、公的な支援の拡大には、お金や人といったリソースが必要で、そのリソースの分配もどう適切に設計したら実現できるかですよね。
昨今のニュースの通り、国全体として財政が削られる中で、悩ましいなと思っています。
人口構造は2040年が高齢化のピーク、それ以降も支える側の方が少ないことが続くので、気持ちでは支援したくても、人もお金も手が回らなくなる…。
単に片耳難聴だけを切り出せる問題でもないし、誰もが取り残されないために、社会全体で考えていくことだと思います。
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画像・引用元:きこいろWEB 片耳難聴者が利用できない福祉制度
終わりに
翼祈:きこいろ様が今後叶えたい夢や、将来の展望を教えて下さい。
麻野さん:私の中では、「片耳難聴でも困らない社会になったらいいな」って思っているんですよね。別に片耳難聴でも大丈夫な社会…というか。
「片耳難聴がそんな悪いものじゃなくなった」って、高木君も言ってましたけど、それでも生きていける社会っていうのになったらいいなと思っています。
どんな病気でも障害でもそうなんですけど、色んなことがあったとしても、周りの環境であったりとか、サポートがある、理解がある、それでも、もちろん本人は困ることも、時に絶望することもあると思うんですけど、それでも、なんとかやっていける。人生山あり谷あり、それでも「そんなもんだ」と自分を肯定して生きていけるっていうのが、いいなと思っています。
病気になる人がゼロにはならないと思っているし、病気を完全排除した社会というのも危うさがあると思うので。
きこいろができることは僅かですが、特に私は交流会担当してるので、そういった人の気持ちに寄り添う場は、どんなに技術や社会が進んでも、人にとって必要なことだと感じています。
色んな考え方があるので、今回お答えしたこと全般的にですが個人的な考えが含まれるものと受けとってもらえたら。
高木さん:やっぱり、ずっと長く続けるっていうところ、ですね。
めちゃくちゃでかい取り組みを一気に取り組んでも皆が疲弊してしまうと、取り組みが長く続けられないんですね。
『きこいろ』のみんなも本業や家庭のがある傍らで、隙間時間を見つけて、それぞれ力を出し合ってやってるっていう感じなので、長くやっていくには詰めすぎず、
1年に1回ぐらいは新しい企画をあげて、それをコツコツと1年かけてやっていくみたいに、継続できることが大事だなと思っています。
翼祈:最後の質問です。 この記事で初めてきこいろさん達のことを知った方もいます。AKARIの読者の皆さんに向けて、お一人ずつ、メッセージをお願い致します。
麻野さん:特にAKARIさんの読者の皆様の中では片耳難聴ではない方も、多くいるかなと思うので、そういった方も参加ができる機会が『きこいろ』にはありますので、ちょっとでも興味を持ったら、気軽に参加をいただければなと思います。
特別に支援をしてあげようと思わなくて大丈夫というか、ちょっと困った時に一緒にお互いに話しをしてみて、考えていけるような関係性が色んな人と築ければいいなと思っています。
高木さん:当事者の方には、ぜひ1回、参加してみてください、っていう感じですかね。
なかなか、周りに「片耳難聴の友達がいるよ」っていう人は少なくて、ただ、言ってないだけでいるとは思うんですけど、周りにいるよって人は少なくって、そういう場にいるとみんな片耳難聴の人と話せるんですね。
そうするともう話すだけで、凄い気が楽になったって人もいますし、あとはその同じ片耳難聴いう境遇の中で、一人一人違った、色んなものの見方をしてる人たちから「こういう考え方あるんだよ」っていうのを通じて理解できるっていうのは、本当に片耳難聴を持って生きてく上で、糧になるもんだなって思います。
非当事者向けには、もし家族とか友人とか身近な人にいたり、貢献したいと思ってくれたら、色んな貢献の仕方があります。記事を広めてくれるだけでも今まで『きこいろ』を知らなかった人にも届きますので、十分嬉しいです。
他にも、具体的な支援をしたいっていう場合だったら、当事者以外でもスキルを生かしてプロボノ(※)っていう形で関わったり、色んな方法があるのでよろしくお願いします。
補足:プロボノとは
「プロボノ」とは、「公共善のために」を意味するラテン語「Pro Bono Publico」を語源とする言葉で、【社会的・公共的な目的のために、職業上の経験やスキルを活かして取り組む社会貢献活動】を意味します。
お話を伺った感想
Pink
本日はお忙しい中、ありがとうございました。私自身は片耳難聴ではなく、詳しいことは知らなかったんですが、知り合いが突発性難聴になって、結果、片方の耳がほぼ聞こえないので、片耳難聴の方と、重なるところがあるんですね。
今回、色々、詳しいお話を聞けてとても良かったなと思いますし、先程、難聴の方だけじゃなくて、色んな障害や病気の方にもぜひ参加してください、っておっしゃっていただいた言葉が凄く嬉しかったです。本当にありがとうございました。
ゆた
眼鏡型のデバイスのasEars(アズイヤーズ)の話で、折り曲げる時に線が邪魔で曲げれないなみたいな話聞いた時に、それじゃ、無線で飛ばせばいいやって発想がすげえ!って思いました。自分じゃそういう発想はなかなか浮かばないし、そういう考え方もできるんだなと思って、話を聞いて感動しました。 友人に片耳難聴の方がいるので、今日話したことときこいろ様の話をしようかなと思います。ありがとうございました。
翼祈
私は片耳難聴の当事者で、昔は聞こえていたこともあるのですが、今日も人が左耳が聞こえてないっていうのを忘れてて左側から話かけられて、それなりに右も聞こえるということで、答えてしまいました。
時々、「やっぱり右からお願いします」って言えばよかったって思う時もあります。
片耳難聴だと、聞こえる耳だけで、聞くのは限界があるのかなとも思いますし、状況によってはすぐに相手に「自分はこちら側からだと聞こえません」っていうのを伝えた方が、いいと思いました。
昨年、『きこいろ』様の片耳難聴カフェに参加した時に、耳鼻科の主治医の先生に、参加したことをを伝えて、「私、片耳難聴の方は見たことなかったんですけど、結構いらっしゃるんですね」という話をしました。
すると、主治医の先生から、「いやいますよ。僕らからすれば、普通にそういう人は通院で来ます」という話をお聞きして、たまたま私の周りに、そういう当事者の方が居なかったり、知らなかっただけで、潜在的な人数も含めて片耳難聴の方って、凄く多いんだろうなって思いました。
私は、交流会に二回、参加させていただいて、日々色んなことが刺激になっているので、今回のこの記事を通して、インタビューを通して「ちょっと聞こえが悪そうだけど、病院に行くほどじゃないかな」という人にとっては、もしかしたら、自分が片耳難聴かもしれないということに気付いて、病院を受診して、そこで治療とかしたら、悩んでることとか困ってることを先生に相談できるんじゃないかなと思いました。
私も今回のインタビューを通して片耳難聴があっても『きこいろ』様という居場所があって、交流会とかで参加することで誰かに手を差し伸べられることが増えるんじゃないかなと思いました。今回お話を聞かせていただいて、とても良かったです。
本日はありがとうございました。
島川
今回、皆様の色んな記事を読ませていただきましたが、この片耳難聴のカフェで参加された方のお写真を見ていて、凄いホッとされたような顔が凄い印象的でした。
なかなか普段暮らしていて片耳難聴の方と出会わないことも多い中で、自分と同じ悩みがある方と出会えたり、きこいろ様のような団体があることで、とても心強いんじゃないかなと思わせていただきました。
皆様かなりお忙しい中だとは思いますが、今後とも長く活動を続けていっていただければと思っております。
先程のクラウドファンディングなど、もしされることがあったらぜひ記事に取り上げて応援したいので、今後ともお付き合いよろしくお願いいたします。
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麻野、高木も登場する運営メンバーインタビュー(きこいろ)
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麻野 個人ロングインタビュー(soar)
https://soar-world.com/2023/01/19/miwaasano/

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