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こんにちは、改めましてM. Jです。
「この手袋はまずい!」「手袋を変えていただけませんか?」
2020年、M.Jの友人が外で草取りの作業の前に突然、周囲が驚くほどの「大声」で上司に言いました。最初M.Jは、何のことか分からずに戸惑っていました。
「この手袋で、じんましんが出たので天然ゴム入りではない手袋をください!」
その後、上司が「天然ゴムが入っていない手袋」をM.Jの友人に手渡しました。
その日の夜、M.Jがいろいろ調べた結果、友人の身に起きたのは、「ラテックスアレルギー」であり、「生命に関与する場合もある危険なアレルギー」であることがわかり、M.Jはかなりの「恐怖」を感じました。
アレルギーの病気は、花粉症など命に関わらないものもありますが、「アナフィラキシー」という症状が出現すると、生命に関与する「危険なもの」もあるので、軽くみてはいけません!
危険なアレルギーの原因として、最も知られているのは「食物」ですが、時の経過とともに「さまざまなアレルギー」が出現しています。
最近はコロナなどの感染症の予防のために「ゴム手袋」を使用することが多くなり、その「ゴム手袋」によって「アレルギーを発症」してしまうことも多くなりました。
また、このほかにも「薬剤によって発症するアレルギー」も出現しています。
これらの「危険」かつ「治療の方法がない」アレルギーは、現在「避けること」しか対処法がありません。
ただし「ラテックスアレルギー」「薬剤アレルギー」は「病院や施設へお見舞いに行く」などといったことでもアレルギー反応を起こす場合もあり、避けることが難しい場合が多いです。
一方で、アレルギーに対する医療は「まだまだ」な部分が多いです。
今後「危険なアレルギー」に対してどのように対応していけば良いのでしょうか!
今回は、以下の項目に沿って書きます。
- 危険なアレルギー
- アナフィラキシー
- 危険なアレルギーに対して対応できること
- 現在のアレルギー医療の体制
- どうする!危険なアレルギーへの行動!
危険なアレルギー
アレルギーの種類によっては「危険な状態になりやすい」ものもあります。
①ラテックスアレルギー
- 「天然ゴム製品」に接触することによって起こるアレルギー。
- 天然ゴム製品:「ゴム手袋」「カテーテル」「絆創膏」「炊事用手袋」「ゴム風船」など
◎軽度な皮膚症状から「血圧低下」「呼吸困難」を伴うものまであるので、注意が必要!
◎「医療従事者」「医療処置を頻繁に受ける人」「病院や施設にお見舞いに行く人」などは、ハイリスクグループ(危険な状態になりやすい集団)になる。
《症状》
(1)皮膚症状:「じんましん」「浮腫(むくみ)」「かゆみ」など
(2)呼吸器症状:「呼吸困難」「強い咳」など
(3)消化器症状:「おう吐」「腹痛」「下痢」など
(4)アナフィラキシー
②薬剤によるアレルギー
- 一般的に、薬でアレルギーを起こす人は少ないが、人体から抽出したもの以外の「分子量の大きい薬」はアレルギーを起こしやすい。
《薬物アレルギーを起こしやすい薬》→「重症化」しやすい薬。
◎「造影剤・抗菌剤・抗ガン剤・解熱剤・消炎鎮痛剤・感冒剤」がある。
◎このほかに「血液製剤・抗けいれん薬・痛風治療薬」などもある。
《症状》
(1)皮膚症状(軽症):「じんましん」「湿疹」
(2)皮膚症状(重症):「発赤・シミ」「水疱・ただれ」
(3)アナフィラキシー
③食物アレルギー
- 吸収された食物を「害のあるもの」とみなして、身体にさまざまな症状が起こる状態。
- 詳細は文献に記載します。
ここで挙げた3種類のアレルギーは「アナフィラキシーショック」が出現する「危険性」がものすごく高いアレルギーです。「軽くみてしまう」ことは、絶対に避けなければなりません!
皮膚症状で終わればいいのですが「呼吸器・循環器・消化器の症状」となってしまうと「意識障害の危険性」が著しく高くなってしまいます。
特に「ラテックスアレルギー」や「薬物アレルギー」は、「病院や施設へお見舞いに行った後」や「医薬品の使用の後」のアレルギー反応なので、予防がかなり難しい状況になります。
アレルギーのことについてしっかり「認識」して、「発症しないように」していきましょう!
症状の中で最も危険な状態なのは「アナフィラキシー」と考えられています。
次の項では、アナフィラキシーについて書きます。
アナフィラキシーとは
◎アレルギー症状の中でも、全身に複数の重い症状が現れ「呼吸困難」に陥ることが多い。
◎血圧低下や意識障害になってしまうと「アナフィラキシーショック」となる。
◎短時間で重篤な状態となり「命がなくなる危険性」が極めて高い。
【アナフィラキシーの原因】
《1》ラテックス(天然ゴム)
《2》薬物
《3》食物
《4》虫刺され
【アナフィラキシーの症状】
①皮膚の赤み ②じんましん ③喉のかゆみ
④吐き気 ⑤咳 ⑥声のかすれ ⑦呼吸困難
⑧動悸 ⑨ふらつき など
- アナフィラキシーは、通常30分〜60分以内で症状が出現する場合が多い。
- ただし、食物の場合、60分以上経過して出現することもある。
【アナフィラキシーへの対応】
◎アナフィラキシーの症状が出た場合、至急「救急車(119)」を呼ばなくてはならない!
◎「顔色が悪い」「意識障害」などの症状が見られる場合、一刻も「早く治療」しなければならない!
《救急車が到着するまで・・・》
①エピペン(アドレナリン)の筋肉注射
- 事前に医療機関で「エピペン」を携帯しておくこと!
- 医療機関にて「使用方法」などをきいておくこと!
②応急処置
◎衣服を「ゆるめる」
◎「おう吐の危険性」もあるので「横向き」にして、膝を「直角程度」曲げる。
◎冷えがあれば「毛布などで保温」する。
◎意識がない場合「心臓マッサージ」「AEDの使用」が必要となる。
→詳細は以下の文献を参照。
アナフィラキシーは、「呼吸困難」「血圧低下」「意識障害」など危険な状態になります!
アレルギーへの基本的な対処方法は「原因物質を避けること」が最善の方法ですが「ラテックスアレルギー」や「薬物アレルギー」のように「避けることが難しいアレルギー」の場合は、危険な状態である「アナフィラキシーショック」は「覚悟」しないといけなくなります!
しかし、何とか「治療できるように!」という「願い」があります。
本当に何とかならないものでしょうか?
次の項では、危険なアレルギーに対して対応できることについて書きます。
危険なアレルギーに対して対応できること
この項では「病院や施設へのお見舞い」「飲み薬を服用する時」のことについて書いていきます。
【危険なアレルギーへの対応の方法】→原因物質を「避ける」以外の方法
◎ラテックスアレルギーの人の場合
①事前に「自分でラテックス素材では無い(除外されている)」手袋を購入する。
→それを病院や施設または職場に「持参」する。
②事前に病院や施設または職場に「ラテックスアレルギーであること」を連絡する。
→ラテックス素材が入っていないものを「準備」してもらう。
◎薬剤アレルギーの人の場合
①「お薬手帳」「メモ帳」などに「薬剤アレルギー」であることを記入する。
→「どの薬」で「アレルギー反応」が出現したのか正確に把握しておく。
②安易に「市販の薬」を購入しない。
→市販の薬での「アレルギー反応」を防止することが大事。
→基本的には医療を受けて薬をもらう。
③医療機関で診察を受ける時、しっかり「薬物アレルギー」であることを伝える。
病院や施設にお見舞いに行く、会社でトイレ掃除や部屋の掃除をする時に「ラテックス入り(天然ゴム)の手袋を手渡される場面」があると思います。
「ラテックスアレルギー」にならないように、「事前準備すること」が必要不可欠です!
「ラテックスアレルギーになっている」ということは外部からは見えないので、特に施設や会社の職員さんの場合は「アレルギーへの対応ができない」ことも考えられます。
内部障がい者などの障がいのある方に対する「ヘルプマーク」のようなものを新たに作って、それを身に付けることで医療機関の人・薬局の人に知らせる、というのも有効だと思います。
「ラテックスアレルギーマーク」「薬剤アレルギーマーク」といった形で一目で分かるようにしておけば、いつの間にか「アレルギーになってしまった」ということは防げると思います。
上記の危険なアレルギーを含めた「アレルギーに対する医療の体制」は、どのようになっているのでしょうか?
次の項では、現在のアレルギー医療の体制について書きます。
現在のアレルギー医療の体制
【現在のアレルギー医療の体制】
①アレルギー「専門の医師」が著しく少ない!
◎アレルギーの治療を経験した医師が少ない。
◎「日本アレルギー学会専門医」は30%。
◎地方で「アレルギー専門医」はまだまだ少ない!
→特に「内科」で「アレルギーの患者さん」を診察できる専門医が少ない!
④アレルギーの専門医ではない医師が、アレルギーの診療をしているなど対応が不十分!
⑤アレルギーの診断をする手順が複雑。
⑥看護師・薬剤師・管理栄養士などの「医療チーム」が形成されていない。
⑦アレルギーの調査がまだまだ不十分。
【アレルギー疾患に対する対策】
◎2014年に「アレルギー疾患対策基本法」が制定されているものの、現状は停滞している。
アレルギーは「全身の病気」ですので、受診の際には「アレルギー専門医」を調べていかれるといいと思います!病気自体も治療が難しいので「治療の効果・治療による副作用」も、しっかり観察して「危険な状態」にならないようにすることが大切です!
少しでも「アレルギー医療」が進歩していくことを願っています!
どうする!危険なアレルギーへの行動!
以上、危険なアレルギーへの行動でした。
前回の記事「一般的なアレルギー」とは違い、今回は「意識障害」や一歩間違うと「死」という「危険なアレルギー」について掘り下げていきました。
特に危険なアレルギーについては、「全身の病気である」という認識で、危機感を持って行動していかなければなりません!
ラテックスアレルギーや薬剤アレルギーの「知識」を持って「事前準備」や「周知すること」が、現在とることができる「最大限の対策」といっても過言ではありません!
もし、危険なアレルギーに遭遇しても、「救急車の要請」「応急処置」などの対応が落ち着いてできるように準備していければと思います。
今後、コロナ感染症の対応などで手袋の使用が増えることも考えられるので、ラテックスアレルギーや薬剤アレルギーは「身近なアレルギー」と考えていいと思います!
危険なアレルギーへの対策も、しっかり実行していきましょう!
記事をご覧いただき、どうもありがとうございました。
今回の記事は、以下の文献を参考にしました。
E PARK:大人の食物アレルギーの症状・何科に行けばいい?
厚生労働省:アレルギー疾患対策→今後に期待すること(PDF)
株:ミナリスメディカル:治療方法にはどんなものがありますか?
「ゴム手袋使用によるアレルギー」についてはこちらの文献にわかりやすく書いてあります。ご覧いただけると有り難いです。
参考:厚生労働省:天然ゴム使用→ラテックスアレルギー(PDF)
アナフィラキシーについてはこちらの文献にわかりやすく書いてあります。ご覧いただけると有り難いです。
アナフィラキシーへの対応についてはこちらの文献に詳しく書いてあります。ご覧いただけると有り難いです。
参考:宗仁会 ひまわり医院:アナフィラキシーの原因・時間経過・対応
ラテックスアレルギーについては、他のライターさんが書いてあります。ご覧になっていただけると有り難いです。
お詫び:今回、花粉症などのアレルギーの治療に多様性を!の記事を先に掲載する予定でしたが、この記事が先になってしまいました。申し訳ありませんでした。今後もよろしくお願い致します!
今後について
興味があることや、今後書いていきたい記事のテーマとして、花粉症などのアレルギーの治療に多様性を!、M.Jの成長に欠かせない失敗学、脳卒中への対応:くも膜下出血についてがあります。
皆さんに役立つ情報を届けていければと考えています。
今後ともよろしくお願いします!
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記事を読ませていただきました。在籍中に書かせてもらっていましたが、その頃に比べると医療の現場もかわってきているのがわかりました。アレルギーと言ってもさまざまな要因があり、治療も同じとはいえないですね。
役に立つ記事などを楽しみにしています。
にわとり様、素敵なメッセージ、どうもありがとうございます。確かにおっしゃる通りで、アレルギーについては認知度は高くなったと思います。しかし、今回の記事のように救急対応が必要な「危険なアレルギー」については、にわとり様のようにご存じの方は少ないように感じます。何とか、アレルギーの予防などができるまでに医療が進歩するといいと思います。今後とも、よろしくお願い致します!