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うつ病viviの告白「さよなら友よ」②
飲み友達
あれは夜の世界に身を置いていたころです。
そのころviviはお酒に溺れていました。
飲んで酔って騒ぐのが楽しくて毎日毎日が楽しくて。
夕方から翌朝までスナックやバー、クラブで大騒ぎして笑っていました。
そんな生活が本当に楽しくて抜け出せなくて
その当時viviに朝まで付き合って一緒に笑ってくれた友がいました。
彼女には子どもが二人。シングルマザーで朝から晩まで働いて疲れも見せず弱音も吐かず。いつも笑顔で元気いっぱい。
ある日のことです。
それはいつものように朝まで飲んで手を振って「またね」と別れた日。
今のご時世では考えられないことですが、飲んで酔っていても車を運転して帰ることは珍しいことではありませんでした。
そして彼女もまたその一人で、飲んで酔っていても車を運転して通っていました。
いつものように車を運転して帰った日。事故を起こしました。
壁に正面から激突。無傷でしたが車は廃車。
その話を聞いた時は、びっくりして酔いが覚めるほど責任を感じました。
もうこれ以上付き合わせてはいけない!
彼女はいつものように冗談混じりに笑ってその話をしていましたが、とても申し訳なく思いました。
なぜなら危うくその笑顔や命を彼女の子どもたちや、彼女を取り巻く周囲のひとたちから奪うところだったからです。
だからその時思いました。これ以上付き合わせてはいけない。
「さよなら」しなくてはならないと。
でもなかなか「さよなら」を言うことができませんでした。
言えないまま彼女とは距離を置き、自然に別れるようにしました。
本当は何か言わなければならなかった。だけど最後まで言えなかった。
だから言いたい!
「ありがとう」そして「いつも一緒に飲んで笑ってくれてありがとう」
「さよなら。元気でいてね」
たくさんの汗と涙
彼女と親しくなったきっかけは、小さな工場で起きた職場のいじめでした。
はじめはviviがターゲットでした。だけど当時はそんなことに屈しない強さがあり全く相手にしていませんでした。
それがまた敵にしてみれば面白くなくイライラしていたようでした。
そんな時彼女が入社。年上でしたが気弱な性格の彼女は初日からターゲットにされました。
それをみたらほっとけない気持ちと、viviの代わりにターゲットにされているんだという申し訳ない気持ちがあって彼女を守ってあげることにしました。
viviがその彼女についたことが、敵は気に入らず余計にイライラさせたようで仲間を増やしはじめました。そして敵は職場全体に広がり、いじめはエスカレートしていきました。
そんなある日、彼女は耐えきれず仕事中に下を向いて泣きだしました。
それに気づいたviviは決心しました。
「もう終わりにしよう。もう頑張ることは止めて彼女をつれてここを去ろう」
説得は簡単でした。viviが辞めると言ったら「私も辞める」と。
翌日から一緒にボイコットし一緒に辞めて、次の職場に一緒に移りました。
そこは鉄工所。屋根があるだけでほとんど外の作業場。冬は寒く夏は暑く。
数か月過ぎた頃。元々体力がなかったviviは日頃の不摂生と空腹のまま飲んでいた大量のアルコール、そして大量の汗で脱水症状を起こしかけ肝機能を悪くし入院しなければならなくなりました。
退院しても仕事には復帰できないまま退職。
彼女をそこに置いたままにしていることに責任を感じていました。
だけど彼女はviviを慕ってくれて・・。
そんな日々が続いていた頃、彼女にいい話がありました。
それは結婚の話です。相手は同じ鉄工所に勤めている人。
心底ホッとしました。もう大丈夫。もうviviは必要ない。
そして「さよなら」することを決心しました。
今回もまた何も言えないまま何も言わないまま、距離を置き自然に別れました。
本当は何か言わなければならなかった。だけど最後まで言えなかった。
だから言いたい!
「ありがとう」そして「こんなviviを慕ってくれてありがとう」
「さよなら。お幸せに」~つづく~
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どうか自分を責めないで。貴女の後に入ってきた人と貴女は出会うべき人だったのかもしれませんよ。心の繋がりができた友人であったとしたらいつの日かもう一度どこかでばったりということになります。そんなときは元気してるかなと思うくらいでいませんか?私はいつもそう思っています。時間と心にゆとりがもてたらでいいのです。
こんにちは。ダックスフンドさん。
そうですね。ありがとうございます。少し気が楽になりました。いつかまたどこかで彼女に出会ったときは明るく声をかけたいと思います。