「コロナうつ」を厚生労働省が調査開始

コロナうつ

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こんにちは、金次郎です。

 4月の緊急事態宣言により在宅勤務になって、はや4ヶ月。
 自宅のパソコンを使っての作業が、日常生活の一部化してしまいました。
 運動不足を解消する為に、朝と作業終了後に家の近所を散歩していましたが、梅雨に入って今年もここ福岡県は大雨が降り続き、散歩もままならない日々が続きました。
 6月に入ってようやく週2回になった作業所への通所も、7月26日(日)に福岡県で1日の新型肺炎感染者が、過去最高の90人も出た事を受け、最初は「8月はお盆明けまで通所を見送る」が、その後も感染者が多数出続けた事から、現在は「とりあえず9月から」と言う事になりました。
 しかし、新規感染者の人数次第では、これも変わる可能性が有ります。
 私達だけでなく、どこの会社や学校も在宅勤務や在宅での自己学習を行っており、仲間や友達との語らいも無く悶々と過ごす日々が続く事で、やはり出ました。
 新形肺炎流行による外出自粛で、自由に行動出来ない事での心の病「うつ病」。
 厚生労働省は、今月8月に「コロナうつ」と言う名目で実態調査を行います。

※ この記事は、2020年8月に初版を投稿しましたが、一番最後に調査結果を加筆して再公開しました。

「うつ病」と言う病気のおさらい

 「うつ病」とは、気分の落ち込みで今までやっていた趣味や好みの物等に関心を持たなくなる病気でして、誰でも罹る病気です。
 発症原因は色々ありますが、その人の基本的な性格にプラスして経済・社会・環境等の要因が複雑に絡んで起こります。
 同じ様なストレスにさらされても、なる人とならない人と居ますし、ストレスに強い方でも大きな問題(離婚・会社の倒産・解雇・親しい人との死別)に直面すると罹ってしまう可能性があります。

コロナうつとは?

  さて、タイトルの「コロナうつ」ですが、前述の様に新形肺炎の流行で在宅勤務や学校休校になり、外出も制限されて家に籠りきりの変化の無い生活が続いている影響で、ストレスが溜まり不安になったり食欲が落ちたり夜眠れなくなったり、お酒が飲める大人は飲酒量が増えたりと、うつ病と同じ様な症状を訴える人が多数出て来ています。
それに、危機感を抱いた厚生労働省は「コロナうつ(コロナウィルス流行によるうつ状態)」と言う名前を付けて、インターネットを使っての実態調査をする事にしました。

参考元:コロナうつで初の実態調査 厚労省、1万人規模(日本経済新聞)2020年7月27日  https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61932630X20C20A7CE0000/

不安や悩みの相談先

 では、新型肺炎だけでなく、不安や悩みはどこに相談すれば良いでしょうか?
 一番有名なのは「いのちの電話」ですが、今回の新形肺炎流行に伴い、厚生労働省も沢山の相談窓口を作っています。
 時代を反映して電話や面談方式だけでなく、インターネットでのSNSやチャットを利用した相談窓口もあります。

 1.電話で相談したい
  ・こころの健康相談統一ダイヤル  厚生労働省
  ・全国のいのちの電話       日本いのちの電話連盟
  ・よりそいホットライン      一般社団法人 社会的包摂サポートセンター

 2.チャットやSNSで相談したい
  ・新型コロナウィルス感染症関連 SNS心の相談    厚生労働省
  ・働く人の「こころの耳メール相談」 こころの耳働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト
  ・いのちの電話 インターネット相談(要登録)    日本いのちの電話連盟

参照:SNS相談等を行っている団体一覧(2019年4月から) 厚生労働省

 3.地域ごとの生活に関する相談窓口
  自立支援相談機関 市町村窓口一覧「2020年5月25日現在」厚生労働省(pdf形式57ページ)
https://www.mhlw.go.jp/content/000614516.pdf

 4.どこに相談するか悩んだら
  ・さまざまな方法の相談窓口を紹介「支援情報検索サイト」 厚生労働省
   http://shienjoho.go.jp/ 

情報参考元:yahooニュース「新型コロナウイルス 不安や悩みを抱えていたら」
https://news.yahoo.co.jp/story/1623

※ このYahooニュースの下の方には、子供達自らが行える相談窓口や伴侶からの家庭内暴力(DV)や、子供への虐待に関する相談窓口も記述されています。

「コロナうつ」にならないために

 それでは「コロナうつ」にならない様にする為には、どの様にすれば良いでしょうか?
対処方法としては、今までの「うつ病」への対処と同じく以下の2つを実行する必要が有ります。

1.ストレッサー(ストレスの原因)への対応
2.ストレスから来る身体の不調への対処療法を行う

 上記2つへの対処には、3つの方法があります。

 1.問題解決型
   ストレスの原因になっているものを考え、ストレス解決の為に日々の行動を変えたり工夫し
   ましょう。
   今回の新型肺炎の様に行動が制限される様な生活ですと、制限に見合った自分らしい生活ス
   タイルを模索してみましょう。

 2.情動焦点型
   自分の今の思いを自分一人で抱え込むより、友達や先輩などに「今、自分はこんな気持ち
   なんだとか、こんな状態で苦しい」と話しかけてストレスを発散する方法です。
   それは、直接話しても良いですし電話したりSNSやチャットでも構いません。

 3.気晴らし型
   趣味に没頭したり、ウィンドウショッピングに出かけたり、公園で運動するなど、
気分
転換をしてストレスを発散する方法です。
ただ、今回の新型肺炎では「密」を避けると言う事で、人が多く居る街中への外出は
   なるべく避ける様にと言われていますので、家で出来る趣味やあまり人が居ない公園
   などでベンチに座ってのんびり過ごすのが良いかもです。           

参照:綾瀬メンタルクリニック【精神科医監修】コロナうつの症状、治療、対処・対策、解消法

終わりに

 私も過去に新卒で入社した会社で、月100時間を超える残業などと言う過激な勤務を行った結果「うつ病&パニック発作」を発症し3ヶ月の入院と4ヶ月の自宅療養の合計7ヶ月休職した経験があります。
 私の場合は、疲れ果てた末の発症ですが、今回の新型肺炎の様に外出自粛などと言う行動制限が設けられて、毎日の生活が単調になってしまうと、違う意味での精神的疲労からストレスが溜まり「うつ病」になってしまう方がいます。
 終息するかに見えた新形肺炎ですが、7月に入ってから東京都ではそれまでの1日の感染者数を日々更新するほど感染者が出る様になり、ここ福岡県でも1日の感染者が100人を超えるなど、終息どころか第2波の流行が来ている感じすらします。
 社会が正常な経済活動を行えませんから、赤字になる会社も多く営業店舗数を減らしたりして対応していますが、それでも倒産する会社や地域の人に親しまれて来た店をやむなく閉める個人事業主も多数出ています。
 これは日本に限った事では無く、世界中の国々で同じ様な事が起きています。
 世界中が混乱したままで、最悪戦争なんて事が起こらない事を願うばかりです。

記事を書いた1年後のニュース記事:追記

この記事を書いて公開して約1年。
各国のうつ病患者数に関して2021年6月19日に経済協力開発機構(OECD)が、2013年と去年を比べたニュースが配信されました。

それによると、うつ病やうつ状態の人の割合は新型肺炎が流行する前は、日本では7.9%(2013年調査)だったのが、20年には17.3%と2.2倍になっているそうです。
他の国も同様に、アメリカは6.6%(19年)から23.5%と3.6倍に増加していますし、
イギリスも9.7%(19年)から19.2%とやはり倍増しています。

特に、若い世代や失業者、経済的に不安定な人の間で深刻化しているそうです。
この結果を踏まえてOECDは、各国政府に適切な医療ケアや雇用対策の充実を急ぐよう求めています。

参照:コロナで日本人の「うつ」倍増、米も3.6倍…若い世代や失業者ら深刻化 (読売新聞)   https://www.yomiuri.co.jp/medical/20210619-OYT1T50169/

厚生労働省の調査結果:追記

以下は、去年記事を書いた後、厚生労働省が公開した2020年9月に1万人を対象とした新型コロナウイルス感染症に係るメンタルヘルスに関する調査調査結果です。こちらも参考として掲載します。

コロナ korona

引用:新型コロナウイルス感染症に係るメンタルヘルスに関する調査概要・結果 (厚生労働省)

調査結果を見ていると、4~5月にかけて、非常にストレスフルだったことがよくわかります。
ちょうど新しい環境になる時期ですが、思い返せば本格的にテレワークやオンライン授業などが始まったのもこの頃です。マスクも品薄だったり、慣れない行動制限に市民が大きなストレスを抱えていたのも無理はありません。

ストレスや不安をうまく発散・解消できているかという答えも半分に達しておらず、「あまりできていない」以降の人を合わせると20.7%5人に1人もの人がストレスを溜めている状況でした。
先ほどのOECDの調査で、17.3%がうつ状態という日本の数字ともほぼ一致しています。

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