白内障手術について【白内障とは・手術の方法・副作用や合併症】

眼科

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か 私の受けた白内障の手術について、簡単な解説と体験についてお話したいと思います。

白内障とは

 白内障は、目の中のレンズである水晶体が濁って、見づらくなってしまう病気です。手術では、この濁りを除去し、代わりに透明な眼内レンズを目の中に挿入します。

 手術が必要な理由

 白内障による視力低下を改善するには、手術しか方法はありません。手術をしなかった場合、視力低下が進むことはあっても、改善することはありません。

手術の方法

 水晶体は、水晶体包と呼ばれる袋と、核および皮質と呼ばれる中身からなっています。手術では混濁した水晶体の内容物(核や皮質)のみを摘出し、残した水晶体包の中へ眼内レンズを挿入します。通常、この眼内レンズは一生目の中に入ったままで取り替える必要はありません

 手術で眼内レンズを入れる予定にしていても、水晶体包や支えの部分(チン小帯)が弱い場合は、眼内レンズを入れられないこともあります手術は顕微鏡を使い細かい操作を行いますので、手術中は頭が動かさないようにして下さい。咳が出そうなときは早めに周りの人に声を掛けて下さい。その他、尿意、痛みなどがあれば、無理して我慢せずに伝えましょう。可能なところで手術の手を休めてもらえます。

他の治療法

 白内障に用いられる薬がありますが、これは進行を制御する目的で用いられるもので、白内障を治療する効果はありません。現在のところ、手術以外に有効な治療法はありません

術後の視力について

 目の奥の眼底に異常があったり(糖尿病網膜症、黄斑変性症など)、目の神経に異常があったり(緑内障や神経の萎縮など)すると、視力が改善しない場合があります。このような視力障害の原因について、手術前に十分に検査を行い、異常があればお知らせがあります。しかし、白内障で混濁が強い場合や、目の中の異常でよく検査が行えないような場合には、手術後に予想外の病気や眼底変化が発見されることもあります。

メガネについて

 眼内レンズは人間の水晶体のように調節することはできませんので、メガネなしで遠くから近くまで、すべてハッキリ見ることはできません。メガネなしでピントが合うのは、一定の範囲に限られます。例えば、手術で焦点を遠くに合わせた場合は近くを見る時にメガネが必要ですし、逆に手術で焦点を近くに合わせた場合は遠くを見るときにメガネが必要になります。

 ただし、最近は多焦点眼内レンズというものがあり、遠くと近くの両方に焦点が合うようになっている眼内レンズもあります。多焦点眼内レンズは、人によって向き不向きがあります。

 乱視が強い方は、遠くも近くもはっきり見るためには、乱視を矯正するためのメガネが必要となります。眼内レンズの度数の計算は、完全に予定通りになるとは限らず、多少の誤差が生じることがあります。その場合は、メガネでその誤差を調整しますが、誤差が大きい場合は眼内レンズを取り替えることもあります。

 私の場合は昼間の車の運転は大丈夫でしたが、夜の運転は前があまりよく見えないので運転はしませんでした。 検査した結果、白内障になっていて手術をした方が良いと言うことで手術を受けました。私が診察している眼科医では入院の設備がないので、福岡の病院へ紹介状を書いてもらい、入院して白内障の手術を受けました。右眼が入院した次の日、左眼はその5日後に、退院はその2日後でした。

副作用・合併症について

 目の表面の出血や異物感

 手術によって白目に出血や充血が生じますが、1~2週間で自然に消えますので心配ありません。手術の傷による異物感も起こりますが、通常は1週間以内で消失します。

 色や光の変化

 手術翌日に中心部が赤く見えることがあります。手術の時に顕微鏡の光が強く、眼底の網膜にあたったためですが、これは数日で消失します。また、手術の後、色が青っぽく見えたり、光が線を引くように眩しく見えたりすることがあります。この症状も、数ヶ月以内に気づかなくなります。

 一過性眼圧上昇

 術中に使用する薬剤により眼圧が上がることがあります。点眼などによる治療で、ほとんどは数日で良くなりますが、緑内障の傾向のある方などでは、持続してしまう方もいます。

 後発白内障

 手術後、数ヶ月~数年して、水晶体の後ろの膜(水晶体後嚢)が濁ってくることがあります。これは後発白内障と呼ばれ、病気というより、傷が治るのに似た現象です。平均して5%ぐらいの方に起こりますが、視力低下の原因となります。手術の必要はなく、レーザーによる治療が可能です

 水晶体の破損

 水晶体包は薄く、手術中に破損してしまうことがあります。頻度は0.5%以下ですが、その状態によって様々な対処法がありますので、最善の処置をしてもらえます。水晶体破損のみで、失明することはありません。

 また、水晶体包の破損などにより、その場で眼内レンズを眼の中に入れることができないことがあります。この場合は、眼の状態が安定してから、後に眼内レンズを入れます。

 さらに、頻度は0.1%以下でごく稀ですが、視力低下や失明の原因となる可能性のある重篤な合併症として、次のようなものがあります。

 眼内・眼底の出血や動脈閉塞(梗塞)

 非常に稀ですが、眼球内に出血や梗塞が起こることがあります。もともと出血しやすい素因がある・動脈硬化の強いなど全身状態の悪い方や、手術操作による目の中の圧力の変化が原因となります。

 網膜剝離や黄斑浮腫

 術後に網膜剝離が起こったり、黄斑部を含む網膜に浮腫が生じたりすることがありす。網膜剝離は、網膜を戻すための手術が必要になります。黄斑浮腫は、自然に治るものが多いですが、薬物治療が必要になる場合もあります。

 術後の感染

 感染に関しては術後から十分配慮していますが、術後に感染症を起こす場合があります。頻度は0.1%以下でごく稀ですが、感染症が発生した場合、失明の可能性もあり、強力な抗生剤治療が必要で、再手術を要する場合があります。

 水泡性角膜症

 角膜が弱い方では、白内障手術の侵襲に耐えられずに、透明な角膜が白く濁ってしまうことがあります。視力が低下したり、痛みが出たりしますので、後に角膜移植を要する場合があります。

飛蚊症

 目の前に「小さな黒い物が飛んで見える」ことを飛蚊症といいます。飛蚊症は加齢よる生理的な現象で病気ではありません。手術前には自覚がない方でも白内障手術後、明るくなると飛蚊症を強く自覚される方がいます。飛蚊症自体は病気ではありませんが、眼底疾患を伴う場合がありますので、手術後に必ず眼底検査を行って病気が無いかを確認します。

おわりに

 皆さんも初期ではこれといった症状はみられません。進行するにつれて、目がかすむ、ぼやけて見えにくい、ものが二重三重に見える、光がまぶしく感じるなどの症状が現れます。晴れた日の屋外がとてもまぶしく感じたり、車の対向車のライトがまぶしく感じたりします

 また、遠くが見えにくく感じるために、近視が進んだように感じる場合もあるようです。白内障と分かったらすぐに手術をしなくてはいけないと思われがちですが、普段の生活に支障がなければ、すぐに手術をする必要はありません。

 ごく初期であれば点眼薬で進行を遅らせられる場合があります。ただし、点眼薬で水晶体の濁りをなくすことはできません。白内障があることが分かったら、定期的に受診して検査を受けましょう症状が進んで、日常生活に不便や煩わしさを感じるようになり、本人が視力の回復を望む場合には手術を検討します。手術の時期は主治医とよく相談して決めるとよいでしょう。

参照:林眼科病院「白内障手術について」
http://www.hayashi.or.jp/disease/detail/masterid/56/?categoryid=1

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