悲しいペットロスの乗り越え方 ~今辛いのは、きっと幸せだったから…~

ペットロス

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ichihimeです!前回まで、ペットとアニマルセラピーについて書きました。今や動物たちは、わたしたちに癒しを与え、共に生きる家族のような存在です。そのため、その子が亡くなったときの悲しみははかり知れません。今回はペットロスについて書いていきます。

ペットロスになった私の話をちょっとだけ…

以前にも触れたのですが、わたしは小鳥を飼っていました。名前を「ぶん」といいます。小さい体でありながら、犬・猫にも劣らないその存在は、一人暮らしの身にとって家族も同然でした。仕事から帰ってくると喜んで鳴き、姿が見えなくなると戻ってきてと鳴き、毎日必ず遊んであげて、手のかかる分思い入れもあります。これからもこの生活が続いていくのだと思っていました。

ある日の夕方、「ぶん」の元気がないのに気づきました。籠を開けると飛び出して来るのが、その日は出ようとはするものの、すぐに戻ってしまい、これは変だなと思いました。過去の飼育歴から、これは具合が悪いのだろうと察しましたが、もう病院は閉まっている時間だったので、明日朝一番に連れて行こう、と思っていました。

翌日の朝、「ぶん」は止まり木から落ちて、冷たくなっていました。どうして?と体をゆすってみましたが、全く動きません。あぁ、間に合わなかったんだな…、と。

もう、後悔しかありません。きっと夜間病院もあったはず、次の日の朝とは言わず連れて行けば良かった、そしたら「ぶん」は今ごはんを食べていたかもしれない…。

もう全部自分のせいしか思えないんです。悲しかった。毎日聞こえていたあの声が聞こえない。涙が止まらない日々が長い間続きました。

そうです、ペットロスになったんです。

ペットロスにならない人はいない?

特定の人だけしかかからないと思われがちなペットロスですが、じつはペットを亡くした方であれば誰でもかかりえる自然な反応ということをご存知でしょうか。

犬や猫など何年も連れ添い愛してきたペットを亡くした喪失感や悲しみから涙を流したり、ショックで気持ちが落ち込み何も手がつかなくなるような一時的な症状としてのペットロスの症状です。こういったペットの死に際して起こり得る症状は、ペットの死を悼むことができる点で感受性が強く、ペットに強い思い入れがあるといえる点でむしろ正常な反応(=「正常なペットロス」)といえるでしょう。

心身的には、後悔や自責の念、涙が止まらない、何もする気が起きない、集中力や思考の低下、睡眠障害、軽度の自律神経失調症などがみられます。

社会的には、社会的引きこもり(外に出たくない、人に会いたくない)、他人のペットを見たくない、情報に触れたくないなど無気力、無関心がおこります。

これらは程度にもよりますが、時間と共に和らぐこともあるものです。

そのため、この段階のペットロス症状でしたら大きな心配はいりません。泣きたいのを抑えることなく泣きたいだけ泣いて、心を解放していくことでやがて時間が解決してくれるものだからです。

悪化してしまう人もいます。

ペットの死後何年経っても心の傷が癒えずに頭からペットのことが離れないで不安を抱えたり、後悔の念や自責の念で押しつぶされそうになって苦しまれる方もいます。たかがペットで、と周りは言うかもしれませんが実際にこれまで愛してきた強さの分だけ、心に空いた穴の大きさはあまりに大きく飼い主からすれば「もっとこうしてやればよかった」とか、「あのとき〜してあげられれば良かったのに」と自責の念に苛まれて頭を離れないこともあるでしょう。それが重症になると肉体面、精神面、社会生活を営む面で目に見える形で支障がきたされます。こちらを総称して「非定型ペットロス」と呼び、「正常でないペットロス」または「病的なペットロス」と学術的に言われます。病的というと聞こえが悪いですが、そのまま放置して良くなるものではなく何かしらの治療や対応が必要となるということです

軽度のペットロスの症状や悲しみが1ヶ月以上癒えずひどくなっていきます。精神面では重度の精神性のうつ病、絶望感、悪夢が連日続く、度重なるフラッシュバック、など症状が見られます。

身体面では重度の身体的なうつ症状、重度の心身症、パニック障害、体重の極端な増減、長期に続く睡眠障害など症状が現れることがあります。

長期の引きこもり、自傷行為や他人を傷つける行為、継続的な幻覚・幻聴などの症状がみられます。

悪化してしまう人には特徴があります。

なぜペットロスが重症化してしまうのでしょうか?

 

・ペットロスになりやすい性格だから

ペットロスになりやすい性格は、真面目で優しくて気を使いすぎてしまうなど完璧を求めてしまうところにあります。

 

・生前にペット依存の生活だったから

生前ペットに過度に依存して溺愛していると亡くしたときの喪失感はあまりに大きくなります。ペットを可愛がり「うちの子」と思う強い絆で結ばれていた場合は特にこの傾向があります。

 

・死に対する恐怖心が強いから

死をタブーしするがあまりに、ペットの死を通して不安や恐怖が頭のなかを回ってしまうことがあります。とくに死ぬことを苦しみだと捉えていると死に対する恐怖から身体的症状、精神的症状が現れたりします。

 

・最後の別れを受容できなかったから

死に別れ、生き別れ、そうでない場合とありますが、別れの最後の瞬間に心残りがあるとペットロスになりやすくなります。交通事故や医療事故など不慮の事故の場合、または突然死では納得できるお別れができずに苦しみます。

 

・死後の周囲の反応によるもの

周りから「亡くなったものは仕方ないよ、新しいペットを飼えばいいじゃん」とか、「あなたが泣いてばかりだとペットも成仏できないよ」と心の準備もないときに言われると、それを真にうけて自分を無理やり納得させようとして心に歪みがうまれます。それによって心にわだかまりを抱えたままペットロスに拍車がかかってしまうこともあります。

 

もちろんこれが全てではありません。個人差もあります。しかし、参考になるところを参考にしてもらえたらペットロス克服のヒントになるかもしれません。

ペットの死→死を受け入れるまで

人間の死も然り、ペットの死も受け入れるまでには段階があります。

 

1.まず始めに、ぺットの死を受け入れられずに認めらない状態。

ペットの死を現実として受け止められず、ショックで放心状態の段階です。

 

2.次に、なぜ自分がこんな目にあうのだと、やり場のない想いから周りや自分またはペット自身に怒りをぶつけます。

動物病院の獣医、家族であったり、怒りの矛先が自分に向けられた場合は、後悔や自責の念に苛まれます。ペットの死を認識する時期でもあります。

 

3.そして、お願いですからペットを返してください、と神頼みをします。

自分の命と引き換えにしてもいいからペットを返してくださいなど人智を超えた存在にお願いする段階です。スピリチュアルや宗教などに没頭する方もいます。

 

4.更に、塞ぎ込んでなにもできない落ち込みます。怒り、敵意、自責の念といった強い感情が消え去り、涙がでるなど深い悲しみに沈み込む段階です。

涙が溢れてとまらないこともあるでしょう。この段階では心残りのないようしっかり悲しみ尽くしておきましょう。抑うつ状態となるため食欲がでないこともあります。

 

5.それらの段階を経て、時間は個人差がありますが、ペットの死を受け入れ、新しい人生を歩むことになります。

楽しい、おいしい、幸せといった本来の感情がもどってきて、回復に向かって歩き出せる段階といえるでしょう。

 

このように、ペットの死を受け入れるには段階があります。

その道は決して平坦ではありません。行ったり来たり、治ったと思ったらまたぶり返すこともあります。焦らず次の段階へいくよう心がけてみるとよいでしょう。

日常生活や仕事に影響が出る場合も。

先ほど触れたように、ペットロス体験者には共通する症状があります。特に重症化した場合、日常生活や仕事にも影響が出る人もいます。

ペットロスをきっかけに外に出られず引きこもりになるケースもあります。誰にも会いたくない、そのようになると外にでるのも億劫になってしまいます。現実逃避してテレビやゲーム、お酒などに依存しすぎてしまうこともあるでしょう。時間をかけて社会に戻れるようカウンセリングなど社会の助けも必要になります。

ペットロスに落ち込んだ気持ちというのは、ペットと共に暮らしていたという実感のない人にはなかなか理解できないかもしれません。悲しくて、やりきれなくて、とても仕事する気になれないほどです。

無理して会社に出かけても、集中力がとだえ、仕事が手につきません。ですから、肉親の死別に忌引きがあるように、ペットの死別の際にも忌引きを適用してもらいたいと思う人があっても、不思議はありません。

ペットロスの悲しみを理解する人は増えていても、忌引きに対してはためらう人が多く、厳しい見方をする人がかなりいるというのが現実のようです。

ただし、ペットロス症候群から症状が悪化し、うつ病と診断されたら、れっきとした病気ですから、病欠(休職)の対象となります。しかし、このような病欠は、当の本人すら望みたくない病欠です。

このような病欠状態をさけるためにも、自分で「おかしい」と自覚できるくらいに気分が落ち込み、長期間続くようなら早めに治療に取り組むことをお勧めします。

少しでも克服できるように…

とにかく泣きたいだけ泣きましょう。ときどき思い出してあげましょう。最後は笑顔になってあげましょう。喪失感からくる涙は自然なことであり、ストレスを解放するなど心の浄化作用があります。

ペットロスはまだ理解されてると言い難い一面がありますが、必ずあなたと同じようにペットを喪った悲しみを理解してくれる人がいます。家族や友人、ペットと親しい関係者など思い出を語り合ってはいかがでしょう?

あまりにつらいときは、ペットロスカウンセラーに相談してみましょう。ペットロスカウンセラーはペットロスに特化した専門のカウンセラーです。あなたの気持ちに寄り添い、適切なアドバイスをしてくれます。もしくは、心療内科やメンタルクリニックに相談しましょう。深刻なペットロスの場合は、専門の医療機関の治療を受けながら回復に向かうことも必要になります。 

人間何もしないとネガティブな方に考えてしまう生き物です。考えれば考えるほど気持ちが落ち込みます。ですので、スポーツや家の掃除など体を意識的に動かせるアクテビティに挑戦したり、仕事やプライペートで熱中できるものがあればそれに集中して取り組みましょう。気持ちを紛らわすことも大事です。気持ちがむけば友人とカフェにいったり、旅行されてもよいでしょう。また逆に、瞑想などで内面に向き合ったりバランスをとっていくことも大事です。やがてペットのことを忘れてしまう時間が増えますが、そうやって自分の心を守ることも生きていく上で大切になります。

ペットの幸せを願ってあげましょう。

ペットにごめんなさい、と言ったのならその分、ありがとうを伝えましょう。謝ってばかりではペット自身も罪悪感にとらわれるというものです。謝罪ではなく感謝を伝えましょう。そして手を合わせて今まで一緒にいてくれたことに感謝をしてあげましょう。

一緒に過ごせた楽しい日々を思い出して整理していきましょう。その中には悲しい思い出より楽しい思い出がたくさんあったのではないでしょうか。写真を整理しアルバムにする中でペットの思い出を振り返ってみてはいかがでしょう?

何よりも心の支えになるのは、ペットをご供養することではないでしょうか。しっかり供養することでペットの死を受け入れられるようになります。日にちがたっても今からでも供養してあげましょう。

 

この記事を書くにあたって知ったのですが、遺骨をアクセサリーやインテリアにすることもできるようです。大切なペットといつも一緒にいられますよね。

 

このような企業もあります。

https://primula-julian.com/

 

 

 

ペットとの大切な時間。ずっと続いていくことを願いますよね。ペットロスの辛さは、ペットを飼ったことがある人は、みんな経験することになるでしょう。最初は悲しくて、何もやる気が起きないと思いますが、時間が経てば、一緒に過ごしてくれてありがとうと感謝の気持ちになるのではないでしょうか。そう思えたら、きっとペットも幸せだと思います。

今は、楽しく過ごすのも大事ですよ!

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