買い物依存~世代間連鎖を生きる~

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世代間連鎖という言葉をご存じですか?

以前、私の記事の中で少しだけふれていた、「アルコール依存症の親を持つと、その子供も依存症になる可能性が高い。」ということです。

世代間連鎖とは、生き方、価値観、子育て、教育などの影響が、親子間で連鎖していく仕組みのことです。 アダルトチルドレンとは、子ども時代、親から受けた子育てや教育の影響で、大人になっても生きづらさを感じている人を呼びます。 よって、世代間連鎖とアダルトチルドレンは密接な関係にあると心理学では捉えます。

参考:世代間連鎖とは何か?心理学で解説/メンタル心理そらくも

お酒には依存しない!と強く思っていたのに…

私の父親は、アルコール依存症でした。毎日、ウィスキーをボトル1本飲んだり、日本酒を一升瓶で飲んだりと、信じられない量の飲酒をしていました。

もちろん家庭内はぐちゃぐちゃで、気づけば妹もアルコール依存症になっていました。

お酒に依存して血を吐いた父親や、お酒で人として崩れて壊れていく妹を目の前で見ていた時に「私はお酒には依存しない。」と、心に強く誓いました。

会社の飲み会などでは、運転手役をかってでることで、飲酒をできるだけ避けながら、生活をしていました。「お酒は怖い。依存症になるもんか。」とあれほど気をつけて生活していた私ですが、思わぬところで『依存症』になってしまったのです。

「依存症」とは、日常生活に支障をきたしているにもかかわらず、お酒や薬物の使用・ギャンブル・買い物などにのめり込み、それがやめられず、自分の力だけではもうどうにもならない状態を言います。依存症は正しく治療すれば回復することができます。依存症は、代表的なアルコール依存症だけではなく、近年は様々な依存症が増えています。

物質にはまっていく、アルコール依存症、薬物依存症、ニコチン依存症。行動にはまっていくギャンブル依存症、(浪費・パチンコ)、窃盗癖、買い物依存症、性嗜好障害(性依存症)。人間関係にはまっていく、恋愛依存症、暴力(DV)、ストーカーなどがあります。

参考:依存症とは?/依存症治療の専門病院 大石クリニック

買い物依存症になってしまった。

お酒にさえ気をつけていれば大丈夫。そう思っていました。しかし、『依存症』は、私が思うより恐ろしいものだったのです。

私が陥ったのは、『買い物依存症』でした。

もともと計算などが苦手で、お金があればあるだけ使ってしまうような性質で、貯金ややりくりなどは、まったく考えず、給与は0円になるまで使うのが日常でした。

まだ未成年の頃は、所持金がなくなれば家にこもり、1食100円以下のお金がないなら、ないなりの生活をしていました。(家庭が機能していなかったので、食事はすべて自分で食費を出していました。)

そんな生活が壊れだしたのは、「クレジットカード」を作ってしまった。その時からでした。

クレジットカードを作ってしまったことで、金銭感覚が狂っていったのです。

欲しい物は、欲しいと思ったときに買う、別に欲しくなくても通信販売のページで気になったものは買う、色で購入を迷った時は全色買う、コレクター精神で全種類揃うまで買う…

とにかく“買う”(集める)ことにハマってしまったのです。

もともとお金の計算ができないのに、クレジットカードを作ってしまった私が、どうなってしまったかと言いますと、翌月の支払い金額がすごいことになるんです。

給与の半分はクレジットカードの支払いになってしまった月もあるほどで、そうなると現金がないのでまたカードで買い物をしてしまう。という悪循環になってしまいました。

やめたくてもやめられない…依存症の怖さ

「このままではダメだ。」と自分の行動が恐ろしくなり、もうカードを使うことはやめようと何度も決心するのですが、欲しい物があると買ってしまっているのです。

物を買う瞬間、現金やカードを出す瞬間、ネット通販の購入ボタンを押す瞬間、そして買った物が手に入った瞬間の『快感』がやめられないのです。

しかし、買ってしまい後悔することもありました。「別にそんなに欲しくなかったかも。」と落ち込むこともありますし、すべて揃えたことで興味をなくす…なんてことも少なくなかったです。

私は『買う』という行為に依存していったのです。

増えていく物と借金と、比例して家庭環境は悪くなっていくばかりでした。

ストレスが増えるほどに、買い物が増えていき、クレジットカードだけではなく、銀行のカードローンまで手を出してしまい、借金が膨れ上がっていきました。

どれだけ借金が増えようとも、買い物や浪費をやめることができず、両親が亡くなり、妹が施設に入所したのをキッカケに、ぷつりと糸が切れてしまいました。

膨れ上がった借金は、数百万円…そこではじめて、自分がまともではないと気付いたのです。

自己破産まで落ちていった。

『買い物依存症』という病気かもしれない。と考えはじめたころには、心と身体を壊してしまい、仕事を辞めることになりました。

収入がなくなったことで、返済のめどが立たたなくなり、困った私は行政に相談したり、弁護士の先生からの助言を受け、自己破産という形で、借金問題を終わらせました。

破産の手続き中に、弁護士先生との話の中で、「私は買い物依存症だったと思います。」と自然と言葉にできたときがありました。

形は違えど、私も『依存症』になっていたのを、認めることができたのです。

のちに、主治医とも話し合い、「依存症の親を持つ子供は、お酒だけじゃなく、ギャンブルや、異性なども依存する場合がある。一生気をつけるのは難しいかもしれないけど、他人より依存しやすいことを覚えておいて。」と言われました。

連鎖していった「依存症」

私が買い物依存になったのは、親の依存症が原因なのか。

健全な家庭でも、そもそも計算が苦手だから、買い物依存になってしまうのか。

考えたらキリがありません。

自己破産という底つき体験によって、いまは借金してまで買い物をすることはないですが、もしまたクレジットカードや、ローンなどに手を出してしまったらどうしよう。という怖さは残っています。

しかし、その怖さを忘れずに、買い物以外でのストレス発散法を見つけていくことが、再び依存症にならないためにできることかもしれません。

次の記事では、現在のお金の管理方法を書いていきたいと思います。

【以前の記事紹介】

参考:アルコール依存症の危険因子(厚生労働省)

世代間連鎖とは何か?心理学で解説/メンタル心理そらくも

買い物依存症(wikipedia)

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