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こんにちは、翼祈(たすき)です。
2025年8月11日に、入場券の売り上げが1800万枚以上売れ、黒字の見込みとなった、大阪・関西万博。
以前万博に行ったデザイナーの職業指導員さんが、『8月は暑くて、万博に行くなら、今なら人が少なくて、狙い目ですよ』と言っていて、私もそうだと思っていました。
そんな万博ですが、実は障害を抱えている人たちにとっても、優しい場所だということをご存知でしょうか?
その1つの、聴覚障害者の方に対する取り組みである『しゃべり描きアプリ』をこの記事では、紹介したいと思います。
大阪・関西万博では、タブレット画面の地図をなぞって指先から、話した言葉が文字になって表示される『しゃべり描きアプリ』が、聴覚障害を抱えている人たちへの道案内に役立てられています。
聴覚障害を抱えている人たちが、相手の口の動きから言葉を読み取ろうとすると、手元の地図から目が離れてしまいますが、三菱電機が開発した『しゃべり描きアプリ』なら、その悩みが解決します。
『しゃべり描きアプリ』を使って、実際に文字が浮き出ているところを写した写真を紹介します。
『しゃべり描きアプリ』は、なぜ開発しようと思ったのですか?それには、一人の聴覚障害者の女性が関わっていました!
開発に携わったのは、三菱電機のデザイナー、平井正人さん(56)と、今石晶子さん(34)。アイデアがひらめいたきっかけは、平井さんと、感音性難聴を持つ今石さんの2人の会話がかみ合わなかったことだった。
平井さんは、今石さんらとともに、そんな不便を解消するアプリの開発チームを結成。なぞった指先の画面に話した言葉を表示させることで、口元と手元で目線を往復させずに済むアプリを1年がかりで製作し、16年に発表した。
引用元:読売新聞 難聴の人の抱える「口元と資料を同時に見られない」問題解消、指でなぞると話し言葉が地図にわき出すアプリ…万博で大活躍(2025年8月15日公開)
聴覚障害当事者の私が思う、『しゃべり描きアプリ』の良さ
2025年8月13日に起こった万博会場につながる地下鉄が止まってしまった際は、帰宅困難になる人が多くなると協会は判断し、8月14日未明に災害レベルに準じた対応に切り替え、団体休憩所やパビリオンなどを開放し、午前4時頃に飲料水を提供されました。
その中で、多くのパビリオンが対応をしました。
ポルトガル館では、有料でワイン、ビール、ソフトドリンクなどの提供があり、ドイツ館でも、名物のグミの提供や、飲み物の提供がありました。
オランダ館では、パビリオンを解放し、ミッフィーのオブジェとの写真撮影や、シールの配布なども行なわれました。
オールナイト万博とも言われ、楽しんだ人もいますが、2025年の夏は例年より気温が高く、夜でも熱帯夜です。
クーラーのない外で待機するのは、本当にキツいし、体調も悪くなります。
いつ電車が再開されるのか、見通しが立たない中での待機は心身共に疲弊し、熱中症になって、運ばれる方も多いのはそうだと思います。
もし、この日、聴覚障害を抱えている方が帰宅困難になっていたら、場内アナウンスも聞こえず、凄く不安な一夜を過ごされていたと思います。
アナウンスが聞こえないことは、周りの人より、どんな状況に今なっているか、判断ができないと思うので。
この記事の本題の『しゃべり描きアプリ』の良さは、話し言葉が出てくるということです。
このアプリがあれば、緊急時で不安な中で、誰かに、「ここに行けば、安全ですよ」と、声が聞こえなくても、避難などもできるかもしれません。
万博で言えば、「今、ここが解放しているので、休憩とか、気晴らしができますよ」と、パビリオンの場所を案内して貰えたと思います。
元々、道案内のために開発された『しゃべり描きアプリ』ですが、もっと開発が進めば、社会貢献という要素に加えて、災害時に対応もできるなど、色んな応用ができると思います。
『しゃべり描きアプリ』は、万博で多く使われているアプリに留まらず、色んな場面で、私たち聴覚障害者を支えてくれるアプリになって欲しいです。
noteでも書いています。よければ読んでください。
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