#病室WiFi協議会が提唱。病室にWi-Fi設置で孤立化する入院患者と家族を繋げー。 

#病室Wi-Fi協議会

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

#病室WiFi協議会」という団体を皆さんはご存知ですか?この団体は、Wi-Fiが整備されていない病院に対し、「コロナ禍で面会が叶わず、孤立する入院患者さんの為に、Wi-Fiを設置して欲しい」と要望を出し続けています。

千葉県でも「探究学習」の一環でスタートさせた、医師や看護師をめざす高校生が県こども病院にWiFiの設置を求め、活動している県立佐倉高校2年の高校生が、熊谷俊人知事に2023年2月に、手紙を出しました。

社会的な課題を発見し、解決に導くために、行動する授業「探求学習」で、2022年8月に国際医療福祉大学の医師や学生ボランティアに話を聞きました。

女子生徒Aさんは「子ども達が病院で快適に生活できる様になれば」。女子生徒Bさんは「入院で広がってしまいがちになる友達との距離を縮められたら」と述べました。

今回はそんな「#病室WiFi協議会」プロジェクトについて考えていきます。

#病室WiFi協議会とは?

コロナ禍で入院患者の孤独を救うために

「1つでも多くの病院の病室に無料Wi-Fiを!」

といったスローガンを掲げ2021年 1月に発足した#病室WiFi協議会。

徐々に病室にWi-Fiを設置する病院が増えています。

画像・引用:#病室WiFi協議会

フリーアナウンサー・笠井信輔さんが経験した、Wi-Fiが無いことでの入院での孤独

コロナ禍で病院での面会制限がかかる中で、入院患者たちにとっては、インターネットで外部と結び付くことが心の支えになります。その反面、通信費がかからないWi-Fiを使用できない病院もあります。悪性リンパ腫を患い長期入院を経験したフリーアナウンサーの笠井信輔さんや入院患者から、病室内でのWi-Fiを利用できる環境の拡大を要望する声が高まっています。

私自身の3ヵ月半に達した入院期間中、面会もできず、誰にも会えない孤独から救ってくれたのはインターネット環境でした。新型コロナウイルスによって、病室Wi-Fiはライフラインになりました。これから先、患者に選択される病院になるために、全病室Wi-Fiは必要不可欠です」。2021年4月下旬、笠井さんは東京・霞が関の厚生労働省で記者会見を開き、こう危惧しました。

笠井さんは2020年4月末まで約4ヵ月、東京都内の病院に入院。家族以外はコロナ禍で面会が叶わず、友達からアドバイスを受けたオンライン見舞いや、自身が発信するブログやSNSへの応援コメントを読んで気持ちを保ちました。「入院での孤独を和らげてくれたのはネットでした」。ですが、病室内でWi-Fiは使用できず、スマホの通信料は入院前より月1万円程度増えました。

退院後、同じように病室内にWi-Fi整備を望む、東京都の全国骨髄バンク推進連絡協議会顧問の大谷貴子さんや入院患者と出会い、2021年1月に8人で「#病室Wi-Fi協議会」を結成しました。賛同した個性豊かなメンバーが集結し、毎週定期的に行っている勉強会以外にも、入院患者と家族通信事業者、病院、電子カルテベンダーなど、関係各者への聞き取りを精力的に行うことで、「#病室Wi-Fi協議会」の活動を推し進めてきました。

メンバーの1人である東京都文京区にあるNPO法人キャンサーネットジャパン(以下CNJ)常務理事の古賀真美さんは、病室にWi-Fiを設置することの重要性を訴えます。「病院へ受診した後、即入院となり、自分自身の状況について納得することもないまま入院治療がスタートしてしまうこともあります。Wi-Fi環境があると、病室から家族と情報収集をしながら、家族とコミュニケーションをとることが可能で、治療に前向きに頑張れます」と説明します。

活動を始めて間もない頃に、「#病室Wi-Fi協議会」がCNJと「筋ジス病棟の未来を考えるプロジェクト」と連携して実施したアンケートでは、594名から回答が届きました。「病室でWi-Fiは必要だと思いますか?」の質問に、419名が「絶対にWi-Fiは必要」と回答しました。そして、インターネットを使えなかった243名に「どのような工夫をしましたか?」と質問すると、39%が「我慢するしかなかった」と答えました。

2021年3月、入院経験をした、がん患者ら594人を対象に調査した結果、「病院内でインターネットを使えた」と回答した338人の中で、病院のWi-Fiを使用したのは36%だけでした。通信業者や総務省などで構成された電波環境協議会が2020年、約1100の病院から回答が届いた調査結果でも、約8割が「Wi-Fiを導入」と回答しましたが、「入院患者や訪問者らのネット接続用」は3割未満に留まりました。

背景には、医療費で重い負担になる家族にポケットWi-Fiの契約などをお願いしにくい入院患者の事情がありました。「Wi-Fi導入の壁には、電子カルテ至上主義があります。病院管理職と電子カルテベンダー担当者での《病室Wi-Fiが電子カルテに悪影響をもたらす》という固定観念は根強くあります。Wi-Fiの安全性が確約された今だからこそ理解して頂きたい」と笠井さん。

笠井さんらは国会議員らに面会し、病室内にWi-Fiを設置するための改善を要請しました。厚生労働省は2021年4月、医療機関の新型コロナウイルス感染拡大防止のための補助金に、2021年9月まで患者用のWi-Fi整備費用を加えました。一病院あたり25万円に、一病床につき5万円を追加して補助しました。笠井さんは「授業をオンラインで受ける子ども達や、遠隔の手話通訳者の立ち会いが必要となる聴覚障害を抱える入院患者さんもいます。各病院が補助金を活かし、Wi-Fi環境を整えて頂けたら」と説明します。

愛知県春日井市にある名古屋徳洲会総合病院は、2014年に病院を新築したのをきっかけに、これまでの外来棟に加え、入院病棟350床でも無料でWi-Fiを使用できる様にしました。同じ周波数の電波が影響を補い、繋がりづらくなる電波干渉を予防するため、医療機器を管理する臨床工学技士26人と、システム担当者らが連携します。入院患者用と、電子カルテなどを管理する業務用の周波数を分別し、担当者らが電波干渉に関係する総務省の勉強会に出席したりなどもして通信環境を整備しました。

そして、今回「#病室Wi-Fi協議会」が明らかにした独自調査によりますと、Wi-Fiを全病室に備えているのは114病院(約20%)、個室や外来など一部が153病院(約27%)。全くWi-Fiを備えていない病院も266病院(約47%)、ありました。全くWi-Fiを整備していない病院が0から設備投資をするとなると、数千万円を必要となる可能性もありますが、実際には、数十万から数百万程度の投資で導入できる病院も少なくありません。ほぼ費用をかからずに安全にWi-Fiを整備することができる事例もあるといいます。

参考:コロナ禍の面会制限「救いはネットだった」 入院病室にWi-Fiを、笠井信輔さんら訴え 東京新聞(2021年)

名古屋徳洲会総合病院の院長の男性は「新型コロナウイルスの影響で面会制限が続いていることは、医療者として申し訳ない気持ちでいます。そんな時でもオンライン面会などインターネットは患者さんに大事なツールで、結果的にコロナ渦前からWi-Fiを整備しておいて良かったと思います。入院患者さんが治療についての情報収集するためにも、インターネットは必要です」と述べます。

情報通信が専門の慶応大特任教授の男性によりますと、入院患者が自分でWi-Fiルーターを持ち込んだ場合、病院の業務用Wi-Fiと干渉する可能性があります。「病院内の電波の混乱を抑制するためにも、病院が入院患者用にWi-Fiを整備し管理した方がいい」と警鐘を鳴らします。

母もそうでした。

先日まで入院していた母が帰って来ました。病院はWi-Fiがあるものの、電波が弱く、LINEでやり取りする時に、よくタイムラグがあり、私が書いたことに返信がなく、違う話が進んだり、ようやく届いたものに、母が次の日に答えるなど、噛み合わない時が多かったです。

やり取りが届いていないことで、聞いた時に「何のことを言ってるの?」と、混乱が生じることがありました。

専門家も「入院患者さんの療養環境を高めることは大事な課題で、特に子どもの患者さんにとっては学習機会の確保をする観点からも有益となるので、病院側に前向きにWi-Fiの整備を検討する様にお願いしたい」と指摘しています。

Wi-Fiは本当に大事なライフラインです。全ての病院でWi-Fi環境が整う日が早く来ます様にー。

noteでも書いています。よければ読んでください。

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も2交代制で担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。