「EyeMot」で重度の障害者も視線での意思疎通が可能に!7月にはイベント開催。 

EyeMot 障害者

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こんにちは、翼祈(たすき)です。 

重度の障害を抱える人が、視線で意思疎通が可能なソフト、『EyeMot(アイモット)』をご存知ですか?

『EyeMot』は、動く的を注視して打ったり、画面上にいる動物に視線を向けると鳴き声を発したりするゲームがあり、楽しみながら視線入力を習得が可能です。光る鍵盤を目で追いながらメロディーを奏でることや、表示された文字を入力したりする練習も可能です。

『EyeMot』は、福祉情報工学が専門である島根大大学院の総合理工学部の伊藤史人助教と学生らが開発に携わりました。視線入力装置が安価になったのを契機に2014年、『EyeMot』を無料公開しました。現在は日本各地の特別支援学校などで約1万人が使用しています。

今回は『EyeMot』がもたらしたもの、2023年の今後のイベントについてご紹介します。

『EyeMot』がもたらしたこと

松江市西川津町にある島根大研究室のチームが開発した障害を抱える人向けの視線入力訓練ソフトが日本各地の特別支援学校などで浸透し、ユーザーから高い評価を獲得しています。改修費に充てるため、2022年6月にクラウドファンディングを実施したところ、およそ500人から850万円以上の寄付が集まりました。

体が動かせなくても目の動きでパソコンを動かす訓練が可能で、重度障害児の親御さんから「希望を頂きました」との声が集まったりなど期待は高いといいます。島根大研究室の開発メンバーはさらなる利便性向上を目標に試行錯誤を続けます。

視線入力訓練ソフト『EyeMot 』は、視線を読み取って判断する専用装置をパソコンに整備して、マウスの代わりに目を動かし、画面上の風船などにピントを合わせて撃ち落とす射撃や、塗り絵など12種類のゲームが楽しむことが可能です。

ALSなど、重い障害を抱える人にとって視線入力は習得が困難だとされていますが、ゲームを介し、視線が少しずれても画面上の風船が割れる様に設定が可能といった、「できた!」という成功体験を積み重ねながら訓練することが可能となります。

全国に1000校以上ある特別支援学校のほとんどで『EyeMot』を導入し、病院や個人宅、施設でも利用が浸透しました。把握しているだけでも、『EyeMot』のソフトは1日平均200回程度起動されます。クラウドファンディングで寄付したユーザーも多く「重度障害児でも可能性を見出だせると、両親に希望を持たせて頂いた日のことを決して忘れられません」といった感謝の言葉が綴られていました。

一方、『EyeMot』のソフトの開発や修正は研究を兼ねて学生らが担当していて、現在は同島根大大学院修士2年の男性Aさんがソフトの修正、同島根大大学院博士課程OBの男性Bさんがアドバイザーを務める2人体制。

クラウドファンディングで集まった資金を使って、ソフトの不具合修正やテストをするサポートチームを発足したり、心拍で入力可能な装置の開発、ゲームの活用事例集や紹介ビデオの制作、新しいゲームの開発▽貸し出し用のデモ機の準備―などを計画しています。

男性Aさんは「より『EyeMot』を使いやすいものを作っていきたい」と力を込め、伊藤史人助教は「継続可能な体制を整備し、ユーザーの要望に応えたい」と説明しています。

参考:島根大チーム開発 目の動きでパソコン作動 入力訓練ソフト全国拡大 特別支援学校ほとんど導入 山陰中央新報デジタル(2022年)

特別支援学校の教育たちからは「意思疎通が困難な寝たきりの子は『分からない』『理解が難しい』と言われてました。『EyeMot』で外に発信する機会を得て、『この子は理解している』に変換させることができました」と感謝の声も届きました。

2023年7月に、『EyeMot』を使ったイベントを開催

画像引用・参考:重度障害児はもっと意思を伝えらえる 視線入力訓練アプリEyeMoTは「希望の種」 東京すくすく(2023年)

神奈川県や千葉県などに住む、日本各地9地域の重度心身障害の子ども達が、視線入力訓練用ソフト『EyeMot』を使い、それぞれオリジナルで考案したイベントを2023年7月に同時開催するため準備を加速させています。視線での入力は、意思表示が困難な重度障害の子ども達への有能なコミュニケーションのアイテムとなります。全国のイベントをインターネットで中継し、全国の重度障害の子ども達や支援者へバトンタッチしていく計画です。

神奈川県からは、横浜市立東俣野特別支援学校の生徒やOB数人と家族がイベントに参加します。同横浜市立東俣野特別支援学校に通学する、人工呼吸器を使う子ども達の親御さんをメーンに2019年に発足した「呼吸器生活向上委員会」。伊藤研究室が企画した今回のイベントには、同「呼吸器生活向上委員会」のメンバーを中心に20家族が加入する「こどもハッシン!呼吸器生活向上PROJECT」のほか、全国の道府県から8団体が参加します。

カメラで眼球の動きをキャッチする視線入力装置を完備したパソコンを操り、「こどもハッシン!」は液体を吸引し、飲み物作りや実験ができるポンプを作動させて、横浜名物・崎陽軒のシウマイの「たれ」を完成させ、イベントの来場者に提供するイベントを企画しています。

子ども達は自身の考えで押しボタンや視線入力で調味料を配合し、提供する側に回ります。イベントリーダーの女性Aさんは「シウマイにかけるタレを作る子どもたちにとって初めての料理作りとなります」と説明します。

代表の女性Bさんは「重度の障害を抱える子ども達が、病院ではなく、地域で生活していることを認知して頂きたい」と話します。

このイベントに参加する女性Cさんが『EyeMot』で視線入力を始めたのは今から5年前です。自宅のベッドに寝た状態で視線がピントに合う様に、女性はパソコンを固定するスタンドの高さや角度を試行錯誤をしながら調節してきました。自宅を訪問した人に視線入力で「おはよう」「ありがとう」と挨拶をすると、達成感もあり、表情が豊かになってきました。

2023年7月には、日本各地の地域の重度障害の子ども達が視線入力で対戦するオンラインゲーム大会の計画も練っています。『EyeMot』を開発した伊藤助教は「病院の天井を見て生活する子ども達にもっと広い世界を見せたいです。子ども達や親御さんが、同じ日時に一緒に活動することが楽しく、意義があります。大事なポイントはその子を信じること。希望の種を『EyeMot』が撒き続けていきたい」と語ります。

参考:EyeMoT(アイモット)で世界をもっと広げたい! 視線入力アプリ普及に向け重度障害児が7月にイベント開催 東京新聞(2023年)

名前は知らなくても、

テレビとかで重度の障害を抱える人が、視線で文字入力とかをしていたのを観たことがあるので、そういったソフトがある事は知っていました。

この記事を書いて、『EyeMot』という名前だと知りました。訓練できたり、料理も作れるなんて凄いですね!本当に色んな面で、障害を抱える人のバリアフリー化が進んでいると感じました。

この分野はまだまだ成長が見込まれる分野だと思います。まだ『EyeMot』を知らない方もいると思いますし、もっと浸透していって欲しいソフトだなと思いました。

noteでも書いています。よければ読んでください。

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も2交代制で担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。