障がい者手帳を貸出??~厚労省「制度の趣旨に反している」~

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はじめに

私は、精神の3級なのですが、障がい者手帳を持っています。障がい者手帳を持つことで、様々な割引やサービスを受けられるのは、ご存知ですか?

障がい者手帳を貸出??

そんなサービスや割引きが受けられる手帳ですが、最近こんなニュースを目にしました。

手帳を持っているというあるユーザーが、自分と同行すれば施設の割引を受けられる「貸出サービス」を始めると投稿。これに対し「本来の使い方とは違う」「良識の範囲での利用を」などと疑問の声が上がった。

引用:障害者手帳持つ人の「貸出サービス」投稿が波紋 厚労省「制度の趣旨に反している」も…「制限難しい」理由

手帳の貸出?サービス?一体どういうことなのか?詳しく調べてみました。

手帳で受けられる割引などのサービス

障がい者手帳を持つと、まず公共機関の割引サービスが受けられます。

鉄道やバスなど、多くの公共交通機関において、身体障害者手帳を提示すると、運賃割引を受けられます。

たとえばJRでは身体障害者手帳を持っていると、本人と介護者の運賃が半額になります。

タクシーや飛行機でも割引が受けることができますし、また、高速道路の利用料金は、事前に市区町村で登録をすることで半額になります。

そのほかにも、携帯料金が安くなる割引プランには入れたりします。NTTドコモのハーティ割引、auのスマイルハート割引、ソフトバンクのハートフレンド割引、各社で内容が異なりますが、基本料金の割引などがあります。

ほかにも、映画館や、美術館、博物館、動物園など、公共施設の多くで、手帳を提示すると入場料割引が受けられます。

参考:【保存版】身体障害者手帳のアレコレをやさしくくわしく教えます! | atGPしごとLABO

介助者割引とは?

様々な割引サービスが受けられる障がい者手帳ですが、今回問題になっているのは、その割引サービスを受ける際に、「介助者」「付き添い」と認められると、同じ割引サービスを受けることができます。

その制度を利用して、まったく本人には関係がない、他人を介助者として割引を受けませんか?というツイッターでの書き込みでした。

そもそも「介助者」や「付き添い」と呼ばれるのは、障害者に近しい家族や友人、医療機関の人が大前提と思われていますが、ここに落とし穴があるのです。

落とし穴とは?

この問題について、厚生労働省の精神・障害保健課は、報道陣の取材に対し、次のように答えました。

コメント
「障がい者手帳は、精神疾患や身体に障がいを持っている人に付与し、様々な援助を受けて、その方が社会復帰をしたり、自立できるようにしたりすることが目的です。介助者は、家族や友人、医療機関の人といった障害者に近しい人というのが大前提で、ツイッターの投稿のような手帳の使い方は、制度の趣旨に反していると認識しています」

  その一方で、誰が介助者に該当するのか、という定義については、次のような答えがかえってきました。

ここが落とし穴
「ただ、介助者の定義というものは現時点ではなく、ダメだとはっきりと、言い切れないのが今の状況です。一概に制限をかけるのは難しいと考えています」

参考:障害者手帳持つ人の「貸出サービス」投稿が波紋 厚労省「制度の趣旨に反している」も…「制限難しい」理由

ヘルプマークもアクセサリー化

以前、「オシャレ?アクセサリー?~ヘルプマークの悪用が増えている~」という記事を書きました。

その時は、ヘルプマークがアクセサリー化していて、インターネットのオークションサイトなどでも売買がされているという内容でしたが、今回は障がい者手帳の「介助者」の制度を悪用するという事態がおきています。

さいごに

実際に手帳を持つ私自身としては、自分とはまったく関係のない他人を「介助者」「付き添い」として、障がい者手帳の割引をうけるのは違うと思いました。

積極的に割引ができるよ!とは、大きな声ではいいませんが、もし一緒に出かけてくれる友人などにも割引が使えるのなら、「こんな制度があるけどどうする?」と打診はしてみるかと思います。

厚生労働省は「こういったケースが増えてくれば、障がい者手帳の使い方について検討しないといけません。」とコメントしました。

また、今回のようなケースが組織的、継続的に行われれば、警察が動いて何らかの罪に問われる可能性があるともした。

私自身の考えとしては、早めに「介助者」「付き添い」の定義を決めてもらい、悪用をなくしてもらいたいと思います。

 

参考サイト

 

障害者手帳持つ人の「貸出サービス」投稿が波紋 厚労省「制度の趣旨に反している」も…「制限難しい」理由

 

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TANOSHIKAライター。うつ病、AC(アダルトチルドレン)、機能不全家族育ち。現代詩を勉強中です。セクシャルマイノリティ当事者。読みやすい、わかりやすいをモットーに様々な記事を書いていきます。