デパートにいる時の災害時の対応

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こんにちは、改めましてM. Jです。

この記事をご覧の皆さんは、買い物でデパートなど商業施設にいかれた時、自分が災害に巻き込まれる可能性を考えたことがありますか?

災害になった時、普段は便利な乗り物である「エレベーター」は使うことができません。

基本的に「階段」を使って避難するしかないのです。

その際にもし近くに車いすの方や杖の方、高齢者の方、障害や難病を抱える方などがいた場合、迅速な避難行動ができなければ、命とりになりかねません。

また「救命救急」の方法をご存じでしょうか?

講習を受けたりしている人は別として、詳しいやり方を知らない方も多いと思います。

災害になった場合、身近な方や居合わせた人が体調が悪くなり「救命救急」の動作をしないといけないことがあります。その場にいる人が自分しかいない場合、「救命救急」の方法を知っていれば、救える命が増えます。

今回は、普段なかなかイメージすることが少ない「集団でいるときの災害時の対応」について、以下の項目に沿って記事にしていきます。

  •   災害避難のための基礎知識
  • . 災害をイメージした準備・実際の対応
  • . 救命救急の方法
  • . 車いす使用者の階段での避難:サポートのポイント
  • . デパートなどで災害が起こった時、どうしますか?

災害避難のための基礎知識

あまり考えたくありませんが、災害というのは予告なく起こります。

もし出かけた先の商業施設で災害が起こった時、どのように対応すればよいのでしょうか?

【避難の方法:基本的な知識】

大きな物音や異臭がしたときはすぐに確認して「火事だー!」と知らせる。

1秒でも早く避難する必要性がある場合は「今すぐ逃げろー!」と大声で知らせる。

避難誘導する場合は「こっちだー!」と大声で方向を知らせる。

貴重品を取りに戻らない。

階段での避難を考える→階段しか使えないと心得る。

安全な避難経路の確保→安全に屋外へ避難する方法を考える。

「集団で避難する場合」であっても、以上のような避難をするための「基本的な知識」は必要不可欠です。

「災害が起こっている場所」や「避難誘導すべき場所」を把握して避難することが重要です。

基本的に「階段しか使えない」うえに、集団で避難する場合は「逃げるスペースが狭くなる」ことも想定されます。デパートに行った時は、「階段の場所・形状」を確認するなど、災害が起こることを事前に想定することで、被害を少なくできます。

私は、たびたび外出してデパート(2階以上の建物)に行くことが多いですが、必ずしていることがあります。「避難経路」「非常階段」をチェックすることです。

次の項では、そんな災害をイメージした準備・実際の対応について書きます。

災害をイメージした準備・実際の対応

災害は「いつ起こるか」わかりません。事前の「イメージ」「準備」は必要不可欠です。

災害は「起こるもの」として考えた時、どのように対処すればよいのでしょうか?

デパートで災害が起こる前に準備しておくべきこと

非常口の場所を確認する

デパートに行く時は、必ず最初に「非常口の場所」を確認すること!

→自分の生命を守るためにものすごく重要!「勇気」を出すこと!

非常階段に物が置かれていないかを確認する

◎非常階段や出入口に物が置いてあって「避難に支障がある」場合・・・

→デパートの「店員」や「消防署」に連絡することが重要!

FIG(以下、火災図上訓練)を行う

◎FIGとは「Fire  Image  Game」といい、図面上で行う訓練のこと。

→火災発生時に優先すべき行動がわかり、円滑な避難行動につながる。

④階段で避難できないほど煙が充満した時「一時的に避難するスペース」を事前につくっておく。

安全な経路を確認しておくことが必要。

◎避難の際は出火箇所の経路を避ける。

◎煙などの被害を被るおそれがない経路を選択する。

デパートで「災害が起こるイメージ」を持って事前準備しておくことが必要不可欠です。

特に「非常階段」は、ほとんどの方はチェックしていないと思います。

集団で避難することをしっかり考えるためには「事前のイメージ」「事前の火災図上訓練」が必要不可欠なので、特に上記①〜③の要素は、ものすごく重要です。

また、主要な経路が使えなくなることが想定されるので「2つ以上の経路を想定すること」も重要です。

「災害の場所」「避難経路」などをしっかり確認して、「多様な考え方」をしなければ集団避難を「円滑に実行していく」ことはできないのです。

場合によっては、デパートの店員さんと「避難計画」を相談することも必要かもしれません。

次の項では、もし、デパートで災害が起こって体調不良のかたが発生した場合の救急車の呼び方や、救命救急の方法について書きます。

救急車の呼び方・救命救急の方法

災害への対応で、誰でもできるのは救急車を呼ぶことです。

下記のようなポイントを知っておくことで、より具体的に救急車が到着するまでの時間を早くしたり、到着してからの処置が迅速になります。

救急車の呼び方

「119」を押し、救急であることを伝える。(火災の場合は火事と伝える)

救急車に「来てほしい住所」を伝える。(必ず「市町村名」から伝える)

場所が分かりづらい時の対処の方法

  • 目印になるもの「目標になる建物」「道路の〇〇号線」などを伝える。
  • クリニック(診療所)・歯科などは伝わりやすい。
  • 通りの名前「例:渡辺通り」を把握しておくと伝わりやすい。

具合の悪いかたの「症状」を伝える。

「いつ」「誰が」「どのようにして」「どうなった」などを「簡潔に」伝える。

具合の悪いかたの「年齢」を伝える。

→わからない場合、「30代」など、おおまかな感じで良い。

自分の「名前」と「連絡先」を伝える。

ここからは救急救命の方法について書いていきます。

救急救命の手順

相手の反応が「あるか・ないか」を確認する。

→救急救命は相手の反応が「ない場合」にしか実行しない。

相手の「反応がない」場合は、最初に以下のようなことを行なう。

◎「Aさんは119番を押して救急車を呼んでください!」と大きな声で言う。

◎「BさんはAEDを持って来てください!」と大きな声で言う。

救急車を呼ぶことができる人がいない場合「119」を押して、救急車を呼ぶ。

呼吸しているかどうかを確認する。→「胸部と腹部の動きがあるかどうか」を見る。

正常な呼吸がない場合「心臓マッサージ(胸骨圧迫)」を行う。

心臓マッサージをする場所は「胸の真ん中」。

直ちに:「迷うことなく」行う。

◎強く:胸が「5センチ沈む」ように強く行う。

→基本的に「骨が折れる程度」と言われている。

◎速く:1分間で「100回〜120回」行う。

◎続ける:中断は最小限にする。絶え間なく続ける。

心臓マッサージの注意点

《1》両手を組んで行う。

《2》垂直に圧迫する。

《3》肘は伸ばしておく(曲げないこと!)

AEDの操作をする。(AEDがある場合)

「音声ガイド」に従い、操作する。

◎除細動ボタンを押す時・・・

→大声で「みんな離れて!」と言って、身振り・手振りも加える。

救急救命の方法・・・、ものすごく重要です!

災害が起こった場所に救急車が来る時間はある程度時間を要します。

基本的には「10分以上」はみておく必要性があるのではないでしょうか?

デパートの場合はもっとかかるため、救急救命が「必要となるケースが出てくる」と考えたほうがいいです。

落ち着いて「救急車を呼ぶ」「救急救命の行動をする」ということが必要不可欠です!

事前に「救急車の呼び方」を「イメージしておくこと」はものすごく大事です!

救急車の番号が「119」であること、「時間・場所の確認」などの「事前の準備」が必要です。

これは、災害に限ったことではありません。

自動車で「事故を起こした場合」、街中で「倒れている人がいる場合」も救急救命は必要不可欠なのです!

もし、デパートで災害が起こった時、障がい者の避難はどのようにすればよいのでしょうか?

次の項では、災害時の車いす使用者の避難方法について書きます。

車いす使用者の階段での避難方法:サポートのポイント

ここでは「車いす使用者」の避難行動について2つの方法をお伝えします。

「メリット」と「デメリット」を検討して実践していきましょう!

車イス使用者の避難行動の方法

  • 何人で介助ができるかを確認する。(基本的に2人以上)
  • 避難の方法を確認して、実践する。

方法①:車イスに乗ったままの場合(2人介助)

ポイント①:車いすのブレーキを必ずかける。     

ポイント②:車いす使用者を「後ろ向き」に降ろす。地面のほうに背もたれを持ってくる

《1人目》下のほうにいる介助者

  • ハンドリム(介助用ブレーキの上のもの)を持ち、後方に下がる。

《2人目》上のほうにいる介助者

  • 脚の隣にある金属(フットレストと垂直にある棒状のもの)を持ち、前から下がる。

《メリット》

車いす使用者の腕・手・脚・足などの「関節の痛み」が発生しない。

◎車いす使用者が「恐怖に感じる」ことがなくなる。

車いす使用者と介助者が安全に避難することができる。

《デメリット》

  • 車いすに人が乗っている状態なので「重量感」がある。

方法:②車イスと使用者を分離する場合(2人介助)

《1人目》介助者

  • 車イス使用者が介助者の首にしがみつくような感じで巻きついてもらう。
  • 介助者は「車椅子使用者をおんぶ」して降りる。

《2人目》車イスを持つ人

  • 車いすのブレーキをかけて、車いすをたたむ。
  • 車いすの「ハンドリム」と「脚の隣にある金属」を持って降りる。

《メリット》

◎2人目の車イスを持ち運ぶ人の介助量軽減につながる。

場合によっては「スピード」が速く移動できる。

《デメリット》

  • 車いす使用者の腕・手・脚・足などの「関節の痛み」が発生する危険性がある。
  • 車いす使用者を転倒させてしまう危険性が高い。

車イス使用者の「避難行動」・・・、しっかり想定していくことが必要不可欠です。

これに加え、エレベーターのない段差がある建物での「車イスでの移動をポートする方法」を知っておく必要性があります!

基本的に「2人以上の介助」となるので、周囲にうまく「協力してもらうための方法」も考えなければなりません。

「車イスに乗ったままの介助」「車イスと使用者を分離する介助」においても、車イスの持ち方で重量感が変わってきます。

適切で無理のない持ち方をすることがものすごく大事です。

円滑に避難行動ができるようにしていくためにも、車イス使用者に対するサポートは、事前の「イメージづくり」「準備」は必要不可欠だと考えられます。

デパートなどで災害が起こった時、どうしますか?

以上、デパートにいるときの災害時の対応でした。

デパートで「災害に遭う確率」は少ないかもしれませんが「ゼロ」ではありません!

日本の場合、火災だけでなく「地震」や「水害」というものがあります。

「災害が起こる」という前提で生活していかなければなりません。

「家屋からの避難」「アパートからの避難」といった「少人数避難の方法」はある程度想定できますが、デパートなどの大型商業施設からの「避難」については、あまり想定されていないのではないでしょうか?

「集団での避難」は「少人数での避難」とは考え方を変えなければなりません。

事前に「行動をイメージすること」「想定されることの確認」「予行演習」はものすごく重要だと思います。

デパートで「災害が起こる前に考えておくべきこと」は、以下の通りです。

デパートからの避難経路の確認・適切な対応

非常階段に行くまでの経路をきちんと把握しておくこと!

非常階段の広さをきちんと把握しておくこと!

非常階段に行く集団の流れを予測しておくこと!

前述したように、火事などの災害になった時には「エレベーター」は使うことができません。基本的に「階段」しか使えないのです。

非常階段に「人が多く集まることによる避難行動の難しさ」は、しっかりとイメージしなければなりません!

移動のスペースが「著しく狭くなってしまう」のです。

すると、若い人は無事に避難できますが、車イス使用者などの「障がい者」や「高齢者」は避難することが難しくなってしまいます。

集団特有の「デメリット」もあるので、そこも考えなくてはいけません。

実際にデパートに行くたびに、通常の状態でも「周囲の人と身体が当たってしまいそうになる」ことはあります。

ですので、災害時の「障がい者や高齢者が避難するイメージ」を持っておくことが必要不可欠なのです。

避難行動の「イメージ・想定・予行演習」を実践してみましょう!

記事をご覧いただき、どうもありがとうございました。

今回の記事は、以下の文献を参考にしました。

参考:京都市:指針・火災から身を守る避難(PDF)

   福岡県消防設備安全協会:消防・避難訓練実施マニュアル(PDF)

   防災新聞:ビル火災から命を守る方法

   ユニバーサルリスクソリューション:避難における注意・ポイント

   日本医師会:心肺蘇生法の手順(PDF)

   和歌山県:救命処置の手順(PDF)

   総務省消防庁:救急車を上手に使いましょう(PDF)

   介護用品卸センター:車椅子各部位の名称

火災などが起こった場合の避難の基本的なことは、こちらの文献に書いてあります。ご覧いただけると有り難いです。

参考:横浜市:火災からの避難(PDF)

救急救命の方法などについては、こちらの文献にわかりやすく書いてあります。ご覧いただけると有り難いです。

参考:東京・東村山市:火災発見時の対応(PDF)

障がい者別の避難については、こちらの文献にわかりやすく書いてあります。ご覧いただけると有り難いです。

参考:久喜市:障がい者のための防災手引き(PDF)

今回の記事を書くにあたり、こちらの記事を参考にしました。素敵な記事ですのでご覧いただけると有り難いです。

関連記事:nono:集団浅慮の落とし穴〜みんなで考えたほうが間違いやすい?

今後について

興味があることや、今後書いていきたい記事のテーマとして、エスカレーターの誘惑に負けないで運動しよう!、どうする!危険なアレルギーへの行動!、花粉症などのアレルギーの治療に多様性を!があります。

皆さんに役立つ情報を届けていければと考えています。
今後ともよろしくお願いします!

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