受験。〜障害のある受験生に、特性に応じてサポートします〜 

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

障害のある受験生に向けて、団体が大学にどの様な障害に合わせた配慮がされているか案内を作ったり、教員を目指す人へのサポートも始まっています。また障害のある方が作った、受験生のお守りも全国で作られています。

今回はその取り組みと、ある障害のある受験生が見舞われた受験への課題についてもお話しします。

受験生とボランティア団体

障害を抱える受験生が大学などの入学試験を受験する時に、それぞれの障害の特性に合わせて大学にどのような配慮がされているかをまとめた1冊の本の編集作業が、神奈川県相模原市で取り組まれています。

相模原市内のアパートの一室で、2022年1月にそれぞれの大学の配慮が記入された最新版の発行に向けて編集作業が加速しているのは、障害を抱える受験生向けの大学パンフレット案内で、これまでに過去に12冊が販売されています。

大学案内には、障害を抱える受験生が入学試験を受ける時に通常より長く大学が試験時間を設定している有無や、別の試験会場を設置しているかなどのそれぞれの大学の対応に加え、スロープや車椅子用のトイレの完備されているか否かなどの設備面の情報や、入学後の大学からの支援体制など全国372の大学別に一括で掲載されています。

この本を作っているボランティア団体「全国障害学生支援センター」代表の男性は脳性麻痺を患い、体を自由に男性だけで動かすことが難しく、障害者が勉強継続可能な環境が整備されていないと思っていました。

こうした自身の経験を踏まえ、目の見えない代表の男性の妻を入れた、障害を抱えるスタッフ合計20人程度で大学パンフレット案内を作成しています。

全国各地の800余りの大学などに質問を送付し、返答を代表の男性の妻がパソコンの自動読み上げ機能を使用し素早く聞き取りながら入力しています。

そして、返答で理解しづらい部分は大学側に再度問い合わせるなど、具体的で障害を抱える受験生が大学を利用しやすい情報の収集に臨んでいます。

代表の男性の妻は「障害を抱える受験生は、大学に配慮があることで初めて本来の実力を発揮することが可能になるので、それぞれの大学がどういった配慮を障害を抱える受験生にしているのか明確な情報を伝える義務がある」と答えていました。

大学パンフレット案内は全国各地の高校や特別支援学校などの売店で販売されていて、実際にこちらの本を利用して大学に入り、卒業後に団体「全国障害学生支援センター」のスタッフとして勤務している人もいます。

団体「全国障害学生支援センター」の話では、それぞれの大学側は少しずつ障害を抱える学生に配慮するようになってきていますが、情報収集のために送った質問への返答は半数に達しないなど課題も蓄積し、今後も調査を継続的に続けることでそれぞれの大学側の意識を変換していきたいと構想しています。

「全国障害学生支援センター」代表の男性は「学ぶことと生きることは緊密に一本線なので、障害を抱える受験生の大学受験に関する壁を少しずつ排除し、誰もが勤勉し、よりよく生きられる社会に変わってほしい」と伝えました。

参考:障害のある受験生向けの大学案内 編集作業進む NHK NEWS WEB(2021年)

凄く良い取り組みだと思います。私が受験の時も、こんな本があれば、もっと調べて受験したと思います。

教員を目指す障害のある学生への配慮

奈良県教委は、障害がある教員志望の学生がオンラインで現役教員らと交流できるネットワークを整備し、1日から登録者の募集を開始した。障害者雇用率の向上と優秀な人材確保が狙い。障害がある先輩教員に相談することもできる。全国の大学生と大学院生が対象で、登録すると県の教員採用試験の一部が免除される。県教委によると、同様の取り組みは全国初といい、5月1日のスタートを予定している。

引用:教員試験、障害学生来たれ 奈良県教委、全国初の支援システム 毎日新聞(2021年)

聴覚に障害のある学生に不適切な対応

「今までで悲しかった出来事のひとつが、関西の某外大に受験したくて「耳が聞こえないのでリスニングは免除して配点を変えるか、もしくはスクリプトなどの代替の方法でお願いしたい」とお願いしたところ、『別室で音をデカくするか、0点扱いしかできないです』と言われた」

難聴者が大学受験でリスニング試験への大学に配慮をお願いした際の、大学側の返答がSNS上で大きな注目を集めています。この出来事を告白したのはとある難聴を抱える女性。

生まれつき耳が聞こえない障害を持ちながらも、向学心を持ち専門的に英語を専攻したいと某外大の門を叩いた彼女。今回の一件に、日本社会に根強く残る無意識の差別概念や障害者に対する無理解を再度理解し、欧米のより進んだ社会構造や取り組み・政治システムも専攻したいとより気持ちを強くしたのだといいます。

彼女同様の、大学受験の時に経験を持つ難聴者は多いといいます。彼女の投稿に対し、SNSユーザー達からは

「私も学部選択の時、合格したとしても卒業できないよ?と言われたり、受験拒否されたりと結構苦労しましたねー結局やりたいこととは違う仕事してるので、やりたいこと突き進むのは素晴らしいと思います」

「私は大学での情報保障活動、聞こえない聞こえにくい学生の進路相談をしてきた経験があります。大学側から断られると諦めてしまう子もいますが、今はこうやってSNSで情報収集でき、良きメンターと出会えることは励みになると思います。応援してます」

「すみません、正直言うと読んだ瞬間は『やむなし』と思ってしまったがそれは違う。誰か言ってた、車椅子が路肩でつまづくとしたら、乗ってる人ではなく道路構造に、つまり社会の側に問題があり責任も義務もあるということ。自由な学究を無用に阻む外大の側が改善すべきですね。」

など数々の共感のコメントが寄せられています。

参考:「音をデカくするか、0点扱い」大学の対応に驚愕 難聴者がリスニング試験への配慮を申請したら… デイリースポーツ(2021年)

私はリスリングはただただテンポ遅れてましたけど、一応何とか受験は受けれてました。この件は改善して頂きたいものです、、、

発達障害のある学生への支援

株式会社AXT(東京都新宿区、以下当社という)が運営する発達障害・グレーゾーン専門の学習塾「個別指導のコーチング1」は2022年2月より「発達障害・グレーゾーン受け入れ私立中学・高校(全国版)」の情報提供を開始しました。

当社は2020年より全国で発達障害・グレーゾーン児童向けの中学受験・高校受験対策を実施しており、その中で各都道府県の発達障害・グレーゾーン児童に理解がある学校情報を蓄積してきました。

これらの情報を中学受験・高校受験における進路選択に有効活用していただきたいという思いから、今回「発達障害・グレーゾーン受け入れ私立中学・高校(全国版)」を提供するにいたりました。

画像・引用:「発達障害・グレーゾーン受け入れ私立中学・高校(全国版)」の情報提供を開始 PR  TIMES(2022年)

障害のある人が、お守りで受験生を応援

日本には障害者が、受験生に向けて作ったお守りを届けたりするサービスが沢山あります。その中から一部ご紹介します。

マンホールカード

まずは、落ちない、滑らないマンホールのふたにあやかった「合格祈願マンホールカードお守り」です。新潟県長岡市が希望者に無料配布しています。例年人気で品切れになるため、今年は障害者ワークステーションの協力を得て作成し、希望者に漏れなく配布するといいます。

引用:穴に落ちない、滑らない マンホールカードで合格祈願、市が無料配布 朝日新聞デジタル(2022年)

引用:○で落ちない! 合格祈願のお守り 新潟日報デジタルプラス(2022年) 

「淡路結び」の水引

次に「淡路結び」と呼ばれる水引をデザインした藍染めのお守りが完成し、元日から島内2カ所の神社で販売が始まりました。藍の栽培や染料作りに取り組む男性が発案し、障害者福祉施設のメンバーらが製作を担当しました。

引用:「淡路結び」の水引、藍染めのお守りに 障害者ら製作担当、島内2神社で販売 神戸新聞NEXT(2022年)

応援グッズ

最後は、和歌山の障害者の方からの、受験生応援グッズです。株式会社ドリームファームは、提携中の就労継続支援事業所(和歌山県西牟婁群上冨田町)の協力のもと、中高生の受験を応援する合格祈願肩たたき棒を11月1日より販売開始しました。

画像・引用:和歌山県の障がい者たちが47都道府県の受験生へ合格祈願グッズを出荷します~就労継続支援事業所で働く障がい者の賃金底上げと雇用拡大への取り組み~ PR  TIMES(2021年)

私の考え

私は障害は発達障害と、聴覚障害があるのですが、発達障害者の面から観ればこの取り組みはとても良いと思います。聴覚障害者の面から観たら、「凄く分かる」話でした。私も座った場所によってはリスニングがよく聴こえなかったり、そもそもリスニングは片耳にハンデがある為聞き取り辛く、リスニングは英語が出来ていた時から成績が伸び悩み、課題でした。あれから月日が経ちましたが、現在も同じ聴覚障害者の方に、私とはまた違う大きな試練があるとは知りませんでした、、、

それぞれ抱えているものが違いますし、みんなが同じ体制で受験するというのは難しいかと思いますが、受験生の皆さんが実力を発揮出来る様、受験する場所が安心なものであって頂きたいですね。

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎、右手人差し指に汗疱、軽く両膝の軟骨すり減り、軽度に近いすべり症、坐骨神経痛などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。