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はじめに
学校の給食の食べる時間が15分しかないことが、今SNS上で話題になっています。
食べるのが遅くて給食を掃除の時間まで食べていた私としては、15分しかないことに驚きと戸惑いを感じました。子どもたちの食育にとって15分は短すぎるのではないかと思います。
なぜ、15分になってしまうのか検証しながら、対策としてなにができるのか考えていきたいと思います。

給食15分は短すぎない?
日本の学校給食は、自分たちで配膳、片付けまでします。
横浜市の中学校では会食時間が15分しかないと話題になっています。
かき込んでご飯を食べないと食べ終われない時間配分だと思います。
子どもはふざけるものなどで、食材をこぼしたりするアクシデントも起こると思います。
それに対応する教職員の食事時間も確保できず、日によっては5分で食事を終わらせないといけないこともあるそうです。
ゆっくりと食べないと食品を喉に詰まらせる事故も起きています。
ウズラの卵を喉に詰まらせて死亡した事件はまだ記憶に新しいと思います。
よく噛まないで食べることは大変危険です。
子どもたちの食育の観点からするといいことではないことは明らかだと思います。
給食時間が短いので食べきれない子どもたちもいるようで、残飯が増えることになります。
お代わりをする時間もないようです。
給食センターに食器を返さないといけないので、慌ただしく片づける必要があるようです。
参照元:withnews |ハマ弁からの「昼食15分問題」+5分だけでも「大きな一歩」の理由 2019年2月21日

給食の風景
準備から会食、そして後片付けの流れ
私が小学生の時の配膳の仕方を思い出しますと、まず、給食当番は割烹着に着替えます。
そして、食器と食材が入った鍋をかごに入れて給食室から教室に運びます。
食品を運ぶ用のエレベーターがついている学校もありましたが、階段をのぼって手で運んでいる学校もありました。
配膳台に食器や容器を置き、順番に並んでくる児童たちにお玉などで食品をついでいきます。
児童はそれぞれの席に戻ってみんなに食品が行き渡るまで待ちます。
給食当番は準備が出来たら、割烹着を脱いで席に着きます。
それから、「いただきます」と言って会食が始まります。はじめの5分だけ、黙食するルールがあったりしました。おかわりしたい人はまた並んで食品をついでいきます。
そして、時間がくると「ごちそうさまでした」を言って食べていた食器を下げ、残りの容器をまたかごに入れ、給食室まで運びます。このとき食べ終わらないと掃除の時間まで食べていることになります。
ざっというとこういう流れになります。今でも、そんなに変わらないのではないかと思われます。
配膳時間を短くする工夫
会食時間を長くするためには、配膳時間を短くする工夫をした方がいいという提案があります。
1.目標を決める。
配膳の時間が早く終わると「ゆっくり食べられる」「昼休みが長くなる」というメリットをお互いに確認し合い目標にする。
2.配膳の手順をシンプルに示す。
クラスメイト全員がわかるように手順を絵にしたりして理解できるようにする。
3.タイマーをセットして配膳に必要な時間を計り、どこに時間がかかるかなどを振り返る。
4.できたことをほめる。
時間内に終わらせたことや、仲間を助けた行動などをほめ、ときにはシールでそのほめられたことをあらわす。
5.子ども同士で協力し合えるような声かけ、言い方を示す。
注意するときは、具体的にいうこと。「このお皿を机にまで持っていって」とか。
「ふざけないで」などの「〇〇しないで」という何かを否定する声かけは何をしていいのか具体的にはわからない。「ありがとう」「さすが」などプラスの言葉を使用するようにするとよい。
参照元:オトナンサー 「学校の給食時間が短い」の声多数! じゃあ何分必要? 大学教員が検証してみた 2023年7月1日

自分のことは自分でするというのは日本の小学校の良い点であります。以下は、下記の記事をご覧ください。
このように、日本の小学生たちは業者を入れず、学校給食の配膳や、清掃を自らしています。
さらに委員会での仕事や学校行事など、子どもたちが自主的に参加するものが多いのです。
日本の小学生は結構忙しいのです。
そうなると、思い切って配膳や片付けは業者に頼むことも考えていなければならないと思います。
食堂にするとか外からの応援を頼むことも選択肢の一つに加えてもいいのでは考えてしまいます。
給食ではなく、仕出しのお弁当を頼むと先生たちの手間はだいぶ減ることになりますが、子どもたちの食べ残しが多くなる問題もあるそうです。
みんなそろって「いただきます」をやめる
ある小学校職員の方の意見をnoteで見つけました。
みんな揃うまで待つのではなく、それぞれ食べる時間が違うのでスタートの時間をまちまちにする試みです。
最後の「ごちそうさま」をするのを一緒にするためには食べるのが遅い子を先に食べさせて早い子との差をなくす方法です。
以上のように当たり前の食事風景を見直す試みもあってもよいと考えます。
参照元:note みんなで「いただきます」をやめたら、給食嫌いな子が給食が好きになった話|エイ小学校 2023年4月7日

時間の調整
給食をゆっくり食べるために、時間をずらし、下校時間を何分か遅くしてみてはどうだろうと思います。
しかし、これもなかなか難しい問題で、教職員の負担が増えることになりますし、実現されるには問題があるようです。
遅れた時間を土曜日に振り返させればいいという意見もありますが、土曜日は子どもたちに習い事をさせたいという保護者の意見もあり、時間の調整は難しいようです。
参照元: 朝日新聞 |小学校の土曜授業、じわじわ復活 「学力増には直結しない」の指摘も 2023年4月1日
さいごに
日本の学校は児童・生徒の自主性を重んじて子どもたち自ら活動することが多く、時間が足りません。
子どもたちが自ら進んで活動することはメリットも多くありますが、食事の時間が減るなど、命の危険にかかわる事故に遭う可能性が高くなるのならば本末転倒です。
食育も勉強よりも大切なものではないかと考えます。
子どもたちの安全に楽しく、給食を食べることはこれからも課題であり、教師たちの負担をどう減らすべきか考えなければならないと思います。
調べてみて感じたことは子どもたちはやることが多く、忙しいこと。
そして、それを見守る先生方はさらに忙しいことがわかってきました。
思い切って外注できることは外注してもいいのではないかと考えますが、それにはコストがかかったりと新たな問題が発生していてなかなか解決には至らないようです。
大人になって初めてゆっくり食事ができてうれしいという人もいるので、子どもたちにどれだけ時間をせかしているのかと感じてしまいます。
私が調べた対策はこんな対策でしたが、他にも対策があるのなら、ぜひコメント欄で教えてほしいと思います。
食事くらいゆっくり食べさせてあげたいと私は思いますが、決まった時間内に食事をする習慣を子どもの頃からつけておいた方がいいという意見もあります。
会食時間15分は食事時間としては十分な時間でしょうか?それとも短いでしょうか?改めて考えてみて短いのならば必要な対策をしていってほしいと思います。


noteでも書いています。よかったら、読んでみてください。
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