日本人にとっての「普通」が世界で称賛されるわけ

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はじめに

ある記事を見つけました。それは日本の小学校を舞台にドキュメンタリー映画を撮ったというものでした。タイトルは『小学校～それは小さな社会～』。英国人の父と日本人の母を持つ山崎エマ監督の作品です。

この映画の短編作品『Instruments of a Beating Heart』は、第97回米アカデミー賞（2025年）の短編ドキュメンタリー部門にノミネートされました。

二つの国にルーツがある山崎監督は、ニューヨークで働く中で、自身の強みを、責任感があるとか、時間にきっちりしているとか、チームの貢献が素晴らしい点を評価されたそうです。

日本人なら当たり前にしていることが評価され、驚いたそうです。

そのような自分が作られたのは日本の小学校で過ごした６年間のことだと振り返ります。

6歳ぐらいの子どもは世界のどこでも同じようだけれど、12歳の日本人は欧米の子どもと違うらしいのです。小学校の６年間で日本人として作られているのではないかということです。この映画の英語タイトルは“The Making of a Japanese”直訳すると日本人の作られ方ということでしょうか。

この映画は世田谷にある小学校に4000時間滞在して撮影し、１年かけて編集して作られました。

コロナ禍の中、国際的には比較的死亡率を抑えることに成功した日本。

その規律性と協調性の高さが見直され、世界から評価されています。

海外の小学校と日本の小学校の違いを比べながら、日本の小学校で過ごした私の意見を述べていきたいと思います。

日本ってすごい国なの？

私は海外に行ったことがないので、日本人が当たり前のようにやっていることが、海外で驚かれることを不思議に思います。

そんなにすごいことなのでしょうか？

海外では、教室の掃除は業者がやってくれるものであり、その業者の人たちの仕事を奪ってはならないということで、子どもたちが自分の教室を掃除することはないのだそうです。

そのため、汚したらそのままにしていることが多いそうです。

日本では、サッカーの試合後にゴミ拾いをするなど、後に使う人のことを考えて行動することが多いです。自分のことは自分でやる習慣がいつの間にか身についています。

学校の給食当番や、掃除などの役割を、面倒くさいなと思いながらも当たり前のようにやっていました。それが責任感があるとか、協調性がはぐくまれているとか特に意識せずにしていました。

他の文化圏の人から見ると日本という国は特殊に思われるのでしょうか？

責任感があるとか、協調性があるとかはよいところでもあるけれども、それに追い詰められて大人になってからうつ病になってしまう人もいますし、よいだけの部分ではないと思われます。

コロナ禍でも、オリンピックが開催できたのは日本だったからという意見もあるようです。ほめていただけるのならそのお言葉をありがたくうけとっておこうと思います。

日本の教育が見直され、海外から驚きと称賛の声が上がっていることはうれしいことです。日本人として誇りに思います。

子供に役割を与え、役をまっとうすることに喜びを見出すこと。それを見守る教職員、海外では教科だけ教えればいいという教育だというそうですが、生活態度まで教育するのは日本の学校の特徴だそうです。

文化祭や体育祭など何週間も前から練習したり、準備したりすることがない海外。個人を大事にするあまり、お互いに協力し合いなにかを成し遂げる機会がなかったりするそうです。

電車が時刻通りに走っていたり、落とし物をしてもちゃんと落とし主の元に帰ってくる日本の規律の正しさ。その規律の正しさが息苦しいときもありますが、世界からはいい評価をもらえるようです。

終わりに

日本の教育には全国的に統一された教育基準と評価制度があります。海外と違って、どの地域においても、子どもたちは同じレベルの教育を受けることができます。

日本の教育にも問題は山積していますが、海外から見るとよいところもあることがわかりました。

日本国内にいるとその良さはなかなかわかりませんが、誇りに思っていい部分なのかもしれません。

個人と社会のバランスは難しい問題であると考えます。日本の責任感を持たせる教育も諸刃の剣であると指摘する教育関係者もいます。しかし、個人が社会になにができるのか、社会は個人になにができるのか、お互いに見つめ合い、海外と比較しながらも、日本の良いところはそのままにして教育してほしいものです。

参考サイト：

 nippon.com「日本の普通」に世界が驚いた： 映画『小学校～それは小さな社会～』を制作した山崎エマ監督 2025年1月28日

映画『小学校 〜それは小さな 社会』公式サイト

Eduwell Journa 学校で子どもが掃除するのは当たり前ではない－世界の教育をリードする日本の学校清掃 2014年6月13日| 

日本財団【ジャーナルオリ・パラ今昔ものがたり】コロナ下の東京2020は何を残すのか   2021年9月24日

TBS CROSS DIG with Bloomberg 【日本の小学校の映画が世界で大反響】ドキュメンタリー監督・山崎エマ／公立小学校が「日本をつくる」／“個性重視”教育の北欧が日本の小学校を再評価したワケ 2025年2月4日

お受験ナビ 日本の学校制度の特徴は？海外との違いについて紹介

noteでも書いています。よかったら、読んでみてください。

TANOSHIKAどんよりと晴れている｜note

初めまして「どんよりと晴れている」と申します。長いので略して「どんはれ」とお呼びください。就労継続支援A型事業所TANOSHIKA CREATIVE でライターをしています。日々の生活の中で感じた些細だけれども面白かったことなど書き綴っていこうと思います。よろしくお願いします。

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