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こんにちは、翼祈(たすき)です。
2025年3月9日、岩手県大船渡市の山林火災が、発生から12日後に鎮圧されました。
住宅の被害は、210棟に及び、避難指示が少しずつ解除されていく中で、一緒に避難できなかったペットと自宅で再会できたこと、「小学校が燃えていなかった。野球ができる!」と早速野球を始める小学生の男の子もいたとテレビで見ました。
2025年3月12日現在、消防が火元と見られる熱源を消火するために、サーモグラフィで感知された場所に上空からヘリで消火したり、山林火災の影響で903戸で、断水が起きたり、水が濁ったりしているそうです。
参照元:NHK NEWS WEB 大船渡 山林火災 900戸余で水道水が飲み水に使えず 断水や濁り(2025年3月12日公開)
なぜ、大船渡の森林火災の話から始めたかというと、人は災害時に「正常性バイアス」と、「愛他性」という心理で、命を落とすことがあるからです。
この記事は、私が最初で最後に書く心理学の記事となります。
今回は、「正常性バイアス」と、「愛他性」ってどういうものなの?などや、自分のこの心理に関する考え方を述べたいと思います。
「正常性バイアス」ってどんな心理ですか?

正常性バイアスの「バイアス」は偏見、先入観といった意味です。つまり正常性バイアスとは、多少の異常事態が起こっても、それを正常の範囲内としてとらえ、心を平静に保とうとする働きのことです。
しかし、この働きの度が過ぎてしまうと、本当に危険な場合、例えばイラストのように、警報装置が鳴っているといった非常事態の際にも、それを異常と認識せず、避難などの対応が遅れてしまうといったことになりかねません。
引用元:新しい医学用語 正常性バイアス
「愛他性」ってどんな心理になりますか?

自己の利益よりも他者の利益を優先して行動について,心理学では愛他行動や向社会的行動,援助行動といったさまざまな用語が用いられている。
援助行動とは,他者が身体的に,また心理的に幸せになることを願い,ある程度の自己犠牲を覚悟し,人から指示命令されたからではなく,自ら進んで,意図的に他者に恩恵を与える行動とされている。
引用元:三重大学 3-1. 愛他行動とは
「正常性バイアス」と、「愛他性」に関する私の考え方
元々この2つの心理は、テレビで紹介されていました。
ここでは、私のこの2つの心理に関する私見を述べたいと思います。
私が災害に巻き込まれたと言ったら、1番は2016年に起きた熊本地震だったり、2024年に起きた内海トラフの前兆現象だったり、地震が多いです。
私は危機管理能力がある方だと思います。直感がよく働きます。
私の中で危機管理能力が働くのは、例えば10年位前によく行っていた映画の舞台挨拶の日。
「チケット当たりました、やったー、○さんに会える!」と当日まで胸を高まらせ、待っていますが、例えば当日豪雨だったとします。
今より雨が酷くなかった頃ですが、雨が酷いだけで、「行きたいけど、このまま雨が強まれば、電車が止まって、家に帰れないかもしれない。駅で寝泊まりしないといけないかもしれない」と考えて、チケットが無駄になっても、「行きたくないな」と思って、行かなかったことも多いです。
最近悪い方で、危機管理能力が働いた時があって。
それは2025年2月、最強寒波で、大雪予報で、積雪もある可能性があったことで、会社からパソコンを家で持って帰って、場合によっては、在宅勤務の可能性もありました。
次の日、朝外を観ると積雪している。「今日は、在宅勤務になるな」と勝手に思い込んでいました。Zoomで、「今日は開所します。在宅にはなりません。交通状況に応じて、ゆっくりと来て下さい」と書かれたのに…。
パソコンから出勤のソフトのボタンを押して、朝礼に参加して、「次は、点呼だ」と思った時、画面に映った、元サビ管さんが、顔を真っ赤にして怒っていました。
『○さん、チャット観ました?今日は開所しているので、在宅にはなりませんよ。何で、出勤しないんですか?』
「交通事情に応じて来て下さいと書いてあったので、それは積雪などあって、来れなければ在宅だと思っていました」
『今日出勤していないのは、○さんだけですよ!午後から出勤しますか?』
「今の話を聞いて、体調が悪くなったので、欠勤します…」
と、自分の考え方が間違っていたことを、普段あんなに怒らないサビ管さんに激しく怒られたことがショックで、寝込んでしまいました。
再度出勤のソフトのボタンを押すサイトを観ると、出勤していない人の方が、ほぼ居ませんでした。
あの日以来、「雪が降っても、開所だったら出勤しないといけない。自分の認識を変えなきゃ」と、誤った心理だったと思いました。
思い込みが激しいですし、雪が降って、転んで怪我したら…と思うと、行けなかったのですが、心理って怖いなと感じたことでした。
「愛他性」に関してですが、この心理はもっと簡単に説明すると、
ただ、自分の気持ちを正直に書くと、私の置かれている状況を考えると、「愛他性」はかなり弱いと思います。
私は、薬を沢山飲んでいるので、車の免許を持たず、車の運転をしません。
交通手段は徒歩か自転車、電車しかなく、車で行くなら2kmとか離れた場所にすぐに駆け付けることもできますが、私には難しく、地元の避難所指定されている場所も高台ではなく、普通の小学校で、そこで命を守れるかは、かなり判断が難しいです。
私も障害者で、両親も高齢者なので、【災害弱者】です。
これらのことを踏まえると、自分の家族であれ、違う場所にそれぞれがいた時、たとえ命の危機にあって、「助けたい」と頭で思っても助けに行くことは物理的に難しいと思います。
この心理を紹介していたテレビのゲストの方が、『自分の子どもが小学生の時、家出して、凄く探した』と言っていました。
そのことで思い出したのは、家出を繰り返していた20代のことです。
両親と喧嘩して、家を飛び出し、「高校の先生に話を聞いて貰いたい」と、薄着とサンダル姿で、冬が近い頃、夜道を歩いて母校まで行こうとして、「道が分からなくて。どちらに行けば、ここに行けますか?」と聞いた時、その場所で保護されました。
その後母が、自宅に知らない電話番号からかかってきた際に、『迎えに行かなきゃ』とその電話で示された住所を頼りに両親が迎えに来てくれたことがありました。
また、初めての夏休み最終日、嫌がらせを受けていたことで、大学に戻りたくなくて12時間以上家出した時、必ずしも私が福岡市にいる保証は無かったのに、電車で福岡市まで父が迎えに来てくれて、実際に福岡市の公園の前にいて、迎えに来てくれてホッとして、同時に大学に戻らないといけないことを想い、泣きながら家に帰ったこともありました。
それも今思えば、両親の「愛他性」だったと思います。
私が「愛他性」をすることはかなり困難だと言えますが、私にできることは、テレビで最後に言っていた、
災害の備えをきちんとする、災害発生時トイレは使えないので、携帯トイレなどを常備しておく、家族と災害発生時での集合場所を確認しておく、
災害伝言ダイヤル「171」をその時に使える様に、操作方法を学んでおく。
自分のできることを始めて、災害に備えることが、自分にできる災害から大切な人を守ることなんじゃないかな、とこの記事を書いて改めて感じました。

参考サイト

noteでも書いています。よければ読んでください。
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