動物の癒しの力を医療として活用!アニマルセラピーに注目!!

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ichihimeです!前回の記事では、ペットを飼うことは癒される、とご紹介しました。動物に触れ合うことで生まれる癒しの力は、現在「アニマルセラピー」として医療現場でも活躍しているんですよ!今回は、そんなアニマルセラピーについてご紹介します。

アニマルセラピーとは?

 皆さんは、動物と触れ合う事で、心が落ち着いたりストレスが軽減したりなどの癒し体験を、一度はお持ちではないでしょうか。前回の記事でもご紹介しましたが、特にペットを飼った経験のある方は、思い当たるのではないですか?ペットと触れ合うことで、幸せホルモン「オキシトシン」が分泌され、それが癒しに繋がるのですが、こうした『動物を通した癒し』を利用したのがアニマルセラピーです。

 日本では、セラピーと言うと単なる癒しと思われ勝ちですが、実は本来は「治療・療法」と言う意味なのです。つまり、アニマルセラピーとは、本来「動物が医師を通して患者の機能向上の手助けをする」事が目的で、高齢者や体の不自由な人の施設、学校や養護施設、病院、さらには刑務所などを訪問し、多くの人々に癒しを届けています。

アニマルセラピーの歴史

 実はアニマルセラピーの歴史は古く、古代ローマ時代に負傷した兵士のリハビリに、馬を用いたアニマルセラピーが行われていたようです。 現在では、アニマルセラピーに用いられる動物には、馬の他にイルカなどがありますが、私たちにも最も身近な動物である犬を用いたアニマルセラピーは、20世紀半ばから本格的に始まりました。

 現在は、人間に最も近い存在である犬を介して行われることが多いようです。

アニマルセラピーで認知症が改善される?

 アニマルセラピーは、認知症の改善に効果が期待できます。

 例えば、施設に入所している高齢者は活動性や意欲が低下し、会話や表情の変化が乏しくなることがみられます。コミュニケーションの機会が減り、身体的な障害や機能低下なども相まって、日常生活が行いにくくなると、不安や苛立ち、不快な感情も現れやすくなり、精神的に不安定な状態ともなります。

 アニマルセラピーによって犬と触れ合うことで、自然に笑顔がこぼれたり、穏やかな表情になったりなど、表情の変化や、精神的な安定をもたらす効果があります。昔、犬を飼ったことのある人は、昔のことを思い出して涙するなど、情動の変化が現れることもあります。

 普段ほとんど自発性がみられない人でも、犬への興味を持って、積極的に犬をなでる、触る、抱くなどの自発的な行動が促され、意欲や活動性の向上や、身体機能の向上も期待できます。

 犬への話しかけや、犬の話題を通して会話が増えること、犬を通して他人とのやりとりが生まれることなど、コミュニケーションの拡大や社会的な側面を促す効果もあります。

 また、ストレスの緩和やうつ状態の改善が図られ、活動性や社会性が向上することで、日常生活の自立度や生活の質の改善につながることも期待できます。

アニマルセラピーが緩和ケアに有効?

 緩和ケアの一環として、アニマルセラピーを取り入れている病院もあります。

 末期がんの患者が動物と触れ合うことで、精神的・肉体的な苦痛が改善されたというような、多くの実例があります。麻痺している腕を動かして犬を触ろうとするなど、症状改善にも繋がっているようです。

 犬に触れることによって、痛みの伝わりが制御され、オキシトシン効果が働くようです。不安や抑うつを抱えた状態が、犬の温もりを通して、安心感やリラクゼーション効果をもたらすことが確認されています。

 「犬が私のところへ来てくれて、嬉しかった。」など、患者が素直に喜びを表現するようになったり、「犬に触れて幸せ、パワーをもらった感じがする。」など、喜びをもたらし、生きる意欲を高めます。「また来てくれるのが楽しみ。」というような希望を見出し、生きる意味やきっかけを感じることができるようにもなります。

 アニマルセラピーは、生きる希望を与えてくれる、貴重なきっかけになっています。

アニマルセラピーは病気の子供の強い味方!

 海外では、大人だけでなく子供の治療にも積極的に取り入れられています。

 アメリカでは、白血病をはじめとする、がんと診断された子供たちは、犬と触れ合った子供がそうでない子供より、心拍数や血圧のデータが良好だったという結果が報告されています。

 喜怒哀楽が表情やしぐさでよく分かる犬は、両親の死や離婚、虐待などによって精神的ダメージを受けた子供に対する療法として注目されています。

 医師やセラピストや治療に関わる大人には自分のつらい体験や本音をなかなか話せない子供も、犬と一緒にいると少しずつ心を開いてくれるので、どのようにケアしてあげればいいかのヒントが得られるといいます。

 また、精神面での発達に課題がある子供たちにとっても、動物と触れ合ったり世話をしたりすることで、他者の気持ちを想像しやすくなる・責任感が生まれる・落ち着いて行動できるなど、多くの効果が期待されています。

 更に、子供たちだけではなく、両親や家族のストレス度が改善されたことも報告されています。病気そのものに対する不安などは変わらないものの、動物達と接することで、一時的にでも子供がリラックスしたり、笑顔が見られたりするため、周りの大人もホッとする時間となるのでしょう。

活躍する動物たち

 現在は、犬・イルカ・馬を中心にアニマルセラピーが行われています。

 

・イルカセラピー

水の中でイルカといっしょに泳ぐセラピーです。アクアセラピー(水の中での重力というストレスからの解放・ここちよい揺らぎの水圧と音)、カラーセラピー(平静と安らぎを与える青の癒し)、水しぶきによるマイナスイオン効果などの他に、イルカ自身に病気を治す不思議な力があるとされています。イルカセラピーは主にうつ病や自閉症などに効果があるとされます。

・ドッグセラピー

犬は人との馴染みが深く、家族のような安心感を感じる存在です。大型犬と小型犬、それぞれのセラピー効果がり、アニマルセラピーの訓練を受けた犬はセラピードッグと呼ばれます。

・ホースセラピー

馬に乗ってゆっくりと歩くことにより、馬の歩くリズムが身体や脳に揺れの刺激を与えます。脳性麻痺のリハビリに効果があったり、心地よい揺れのリズムの中で緊張がほぐれて、笑顔が見えたりします。また乗馬を通した人との交流で、コミュニケーションをとることができるようにもなります。

 

アニマルセラピーの今後の課題…

 現在取り組まれてきているアニマルセラピーですが、病院という性質上、衛生面、特に感染症に対する警戒感は強いです。動物の清潔を保つことはもちろんですが、人の心身が弱っているときは免疫力が低下しており、思わぬ感染症を引き起こすことがあるので注意が必要です。

 また、治療に携わる動物やセラピストも不足しています。例えばセラピードッグの育成には、大型犬では最低3年、小型犬でも最低2年を要するうえに、そこには多くの費用と労力が必要となります。しかし日本ではセラピードッグに対する認知度はまだまだ低く、育成への十分な体制がとれているとはいえない状況です。

 

 

課題もありますが、アニマルセラピーが与えてくれる効果は素晴らしいですよね。動物たちがより一層活躍することを願っています。

 

しかし、動物と長く生きてきた方なら分かるのではないでしょうか…。必ずお別れする時がやってきます。共に幸せな時間を過ごしてきた分、ひどい喪失感に苛まれることも多く、一般的に「ペットロス」と言われ、心を病んでしまう方も多くいます。

 

次回は、そんなペットロスについてお伝えできればいいなと思っています。

 

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