電話リレーサービス -新アプリの「ヨメテル」で、難聴者も電話対応が楽になる-

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こんにちは、金次郎です。

私は、9年前の2016年(平成28年)に難聴で「身体障害者手帳」が交付されました。
補聴器をつけ始めたのは1995年(平成7年)ですが、その後も少しずつ聴力は落ちて行きまして、障害者手帳が交付されるほどにまで聴力は落ちてしまいました。
手帳が交付される前は、補聴器をつけていれば仕事での電話対応も普通に出来ていました。
しかし今では、携帯電話もボリュームを最大にまで上げて、更にスピーカー機能もONにしていても会話が成り立たない時も有ります。

その様な難聴者の電話対応を助けようと言うアプリケーションが登場しました。

今回は、電話リレーサービスや通信アプリ「ヨメテル」について書いてみます。

「電話リレーサービス」とは

あなたは「電話リレーサービス」と言うシステムをご存知でしょうか?
これは、難聴などで音や声が聞こえにくいと言う人と聞こえる人の間で、通訳オペレーターを介して電話を双方向に繋ぐサービスです。
このサービスは、2020年(令和2年)12月1日に施行された
・「聴覚障害者等による電話の利用の円滑化に関する法律」
に基づき、2021年(令和3年)7月1日から公共インフラとして始まりました。

しかし、まだ始まって2年少々ですから、このサービスの認知度は低く、電話を取ると
「こちらは、電話リレーサービスです。」
と言うオペレーターの第一声を聞いて、「間違い電話」や「いたずら電話」と勘違いされて電話を切られてしまう事が多々有るそうです。

参照元:(政府広報オンライン)「こちらは電話リレーサービスです。」すぐに切らないで!聴覚などに困難がある人の電話をつなぐサービス(2024年08月21日)

通信アプリ「ヨメテル」

そこで登場したのが、電話リレーサービスの1つで通話相手の声を文字化するアプリケーション
「ヨメテル」
です。

このアプリをスマートフォンにダウンロードして登録しておけば、通話相手には、通話の冒頭に

・電話リレーサービスのヨメテルです。あなたの声を文字にして、相手に表示します。
 はっきりとお話
しください

というガイダンスが流れます。
通話相手の声は、AI(音声認識)もしくは文字入力オペレーターがリアルタイムで文字に変え、聞こえにくい人のスマートフォンに会話の内容を文字で表示されます。

引用元:(一般財団法人 日本財団電話リレーサービス)ヨメテル(2025年1月23日)

このサービスは24時間・365日利用出来まして
・警察   (110番)
・消防&救急(119番)
・海上保安庁(118番)
などの緊急通報にも対応しています。

上記の様な、「緊急通報」や「0120で始まるフリーダイヤル」等の電話番号に対しては無料で通話できますが、それ以外の電話番号にかける場合は料金が発生します。

利用料金に関しましては、下記ヨメテルの「利用料金について」をご覧ください。

参考元:(一般財団法人 日本財団電話リレーサービス)利用料金について(2025年1月23日)

「ヨメテル」を使っている事例

「ヨメテル」のサービス開始と共に、宮城県警がこの「ヨメテル」を使用した110番通報の運用を開始しました。

参考元:(ミヤテレNEWS NNN)耳が聞こえない人、聞こえづらい人が”自分の声で110番通報”運用開始(2025年1月23日)

しかし、警察庁は「ヨメテル」とは別に、以下のシステムを導入しています。

聴覚や言語に障害のある方や音声による110番通報が困難な方が、事件や事故にあったとき、
 携帯電話から文字による110番通報ができるよう、警察庁が「110番アプリシステム」を開設
 しています

引用元:(警視庁)110番アプリシステム(2025年1月1日)

上記引用元は警視庁ですが、引用ページより警察庁のページに行く事も出来ます。

今回、宮城県警が警察庁の「110番アプリシステム」とは別に「ヨメテル」を導入した背景には、「110番アプリシステム」では、
通報時には、それぞれの電話会社との契約に応じた通話料金がかかります
と言う事から、この通話料金を無料にするために、県警独自に「ヨメテル」に着目したのではないだろうか?などと個人的に考えています。

また、消防庁も「ヨメテル」以前から難聴者の為の「緊急通報システム」を導入しています

参考元:(総務省消防庁)NET119緊急通報システム(2024年5月1日)

上記参考元の3項目に「NET119緊急通報システム導入状況」と言う日本地図が有ります。
この地図から、導入状況を調べたい都道府県名にマウスのカーソルを合わせてクリックすると、その県内でシステム導入済みの自治体は青色で示されます。

終わりに

私は、未だガラケーを使っている古い人間ですので、この「ヨメテル」を使う事はできません。
ですので、母や補聴器屋さん、さらに相談支援事業所の担当者とはメール機能を使って連絡しています。

過日テレビニュースで見た、コスプレガールズバーでの「AIによる多言語翻訳アプリ」。
海外からのお客様にも、この翻訳アプリを通じて注文を受けたり日常会話も出来ると言うのを見ていて
「技術は進化する方にしか進まない、ガラケーにこだわっている時代じゃないのかな?」
なんて考えています。

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