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こんにちは、翼祈(たすき)です。
日本では毎年約3000人が子宮頸がんで亡くなっています。
子宮頸がんの主な原因として知られているヒトパピローマウイルス(HPV)。実は他のがんも発症させるため、感染を予防するHPVワクチンの接種は男女共に効果があります。
実は日本でも、2020年12月から男性は任意接種となっており、9歳以上はHPVワクチンを打つことが可能ですが、女性と違って費用は全額自己負担で、1回につき2万円弱を3回、トータル5万~6万円かかります。
海外では40ヵ国以上で、公費で男性へのHPVワクチンの接種が進んでいて、日本でも男性の接種費用を助成する自治体も出てきました。
青森県平川市は2022年夏、全国初となるHPVワクチンの助成制度を開始しました。東京都中野区、千葉県いすみ市、埼玉県熊谷市なども続きました。さらに東京都は2024年4月から、都内の自治体が助成する時には、費用の半額を東京都が補助することを決定しています。
専門家は、「HPVワクチンは子宮頸がんのイメージが強く、男性もHPVワクチンの接種が必要な知識はほとんど浸透していません。日本では男性にはほぼHPVワクチンの接種されていないのが現状です」とし、
「男性へのHPVワクチンの接種を推奨することで、男性自身がHPV感染による病気のリスクを減らす以外にも、将来のパートナーへの子宮頚がんの感染防止に繋がります」と指摘しています。
男性がHPVウイルスの感染で原因の1つとなるがんには、肛門がん、喉の奥にできる中咽頭がん、性器周辺にイボができる性感染症の尖圭(せんけい)コンジローマなどがあります。HPVはありふれたウイルスで、男女関係なく性交渉でHPVウイルスに感染します。コンドームを使用しても完全に防ぐことができないから、初めての性交渉の前にHPVワクチンを接種することが鍵となります。
この様に女性問わず、男性でも発症するHPVによるがんですが、2024年から子宮頸がんを対象にした、ある治験が始まります。
iPS細胞から作り出した免疫細胞で子宮頸がんを治療する臨床試験(治験)を順天堂大学の安藤美樹主任教授などの研究グループが計画していることを明らかにしました。研究グループは2024年度にも子宮頚がん患者にiPS細胞を投与することを目標としています。
今回は順天堂大学がiPS細胞で行う子宮頸がんの治験についてお伝えします。
順天堂大学が2024年から行う治験詳細
安藤主任教授などの研究グループは、健康な人の血液から、子宮頸がんの原因となるHPVウイルスに感染したがん細胞を、狙い撃ちして攻撃する「キラーT細胞」という免疫細胞を採取し、この免疫細胞をiPS細胞にしました。
そのiPS細胞を再び「キラーT細胞」を作ると、HPVウイルスに感染した細胞を攻撃する働きが向上する以外にも、ゲノム編集技術を活用することで拒絶反応が起きづらくすることが可能となりました。
安藤主任教授などの研究グループではこうして生成された「キラーT細胞」を、子宮頸がんが再発し治療が困難とされる患者さんの9人に投与する臨床試験(治験)を目指しています。
臨床試験(治験)で使う「キラーT細胞」はまず少量から始め、安全性をメーンに確認します。
子宮頚がんが再発した時は、治療が困難なことがあって、新しい治療法の開発が期待されています。
安藤主任教授などの研究グループは、2023年度中に学内の審査委員会に申請して審査を受け、2024年度には1人目の患者に「キラーT細胞」を投与したいといいます。
参考:iPS細胞を用いた子宮頸がん治療の治験へ 順天堂大 NHK NEWS WEB(2023年)
安藤主任教授は「『キラーT細胞』の安全性を確認した上で投与量を増やし、有効性を確認したいと思います。子宮頸がんに苦しむ多くの女性の希望の光になれる様に着実に進めたいです」と説明しています。
重い腰を上げなきゃ…
私は2023年にHPVワクチンについて書いた時、「私もワクチン打ちたい」と書いたものの、2024年3月現在、未だできていません。
「打たなくていいんじゃない?」と思われるかもしれませんが、女性は乳がんと同様に、子宮頸がんの罹患率も高く、亡くなる方も多いがんです。
去年記事を書いた時には、「男性がなぜ?」という様な世の中だったものの、今は男性自体が自分や、将来のパートナーのために、と主体的にHPVワクチンを接種する。この1年で、ずいぶんHPVワクチンの重要性が、浸透して来ました。
防げるがんをワクチンがあるのに、打たなかったことで防げずがんになる。とても悲しいことです。
ワクチンがあってもそれでもHPVワクチンの定期接種の対象世代ではなく、子宮頸がんを患った女性もどうしてもいる。
その女性たちの希望の光に、この順天堂大学のiPS細胞の治験が成功し、なって欲しいと思いますー。
noteでも書いています。よければ読んでください。
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