2025年にもiPS細胞の全自動作製が実用化!京都大学財団・キヤノンが技術開発。

iPS細胞 全自動

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

私は2022年にiPS細胞の記事を書きました。それが下記になります。↓

あれから2年が経過しましたが、iPS細胞は色んな臓器の開発が行われ、かつ今まで難しかった手術や治療法にも活かされ、まさに再生医療の中軸の役割を果たしていると、日々感じております。

色んな可能性が拡大していっているiPS細胞ですが、長年の課題だったのが、コストが莫大にかかり過ぎることでした。この記事ではそのコストを大幅に削減できる様になる、というニュースになります。

医療用のiPS細胞を患者さん本人の血液から全自動で作製する技術を、京都府京都市にある京都大学iPS細胞研究財団と東京都にあるキヤノンが共同開発しました。iPS細胞の作製コストを大幅に減らすことができ、2025年の実用化が目標です。

今回は京都大学iPS細胞研究財団とキヤノンの共同開発のニュースの詳細をお知らせします。

京都大学iPS細胞研究財団とキヤノンの共同開発、何が凄い?

iPS細胞は血液などの細胞の中に沢山の遺伝子を導入して作製しています。患者さん本人のiPS細胞を作製し、神経や筋肉などの細胞に変化させると、人体に移植手術しても拒絶反応が起きづらく、免疫抑制剤を使用する必要がありません。怪我や病気で失われた身体の機能や組織の再生に期待が持たれています。

ですが、これまで主流だった手作業での作製では専用施設の維持や整備、技術者の人件費などのコストが膨大に増え、1人分の作製におよそ4000万円が必要と言われています。

京都大学iPS細胞研究財団とキヤノンなどが開発した方法では、血液から赤血球など不要なものを除去し、残った細胞に遺伝子を取り入れます。完成したiPS細胞を増加させ、回収するまでのおよそ20日間の工程を全自動化します。

全自動化できる装置が完成すると、人の手が必要なのは試薬や血液のセットと、iPS細胞を回収した容器を取り出す作業のみとなって、iPS細胞の品質の安定に結び付きます。臨床試験などを行う企業や大学に対し、全自動化の機械で作製したiPS細胞を提供し、患者さん本人に移植することが想定されています。

京都大学iPS細胞研究財団は、患者さん本人の細胞から医療用iPS細胞を短い時間に安価で作製する『my iPSプロジェクト』のプロジェクトの1つとして、この技術開発を促進していて、1人当たりにかかるコストを「100万円程度」まで抑え込む目標を目指しています。

参考:iPS細胞を全自動作製できる技術を開発…京大財団とキヤノン、費用大幅減・品質安定 読売新聞(2024年)

キヤノンメディカルシステムズ研究開発センターの男性は、「できるだけ早期に患者さん由来のiPS細胞を作製し、治療に活かしていきたいです」と説明しています。

2025年2月、

京都大学iPS細胞研究財団の、患者一人ずつの血液からオーダーメイドのiPS細胞を全自動で作製するプロジェクトが2025年4月、大阪府大阪市北区にある最先端医療の国際拠点【中之島クロス】で始動する運びとなりました。

2025年内にも企業や大学に試験的にiPS細胞の提供をスタートし、将来は毎年1000人分の作製を掲げています。

2019年に、京都大学iPS細胞研究財団の理事長で、京都大学の山中伸弥教授は『my iPSプロジェクト』を掲げ、「みかん箱程の密閉された自動培養装置の中で、iPS細胞を全自動で作製できる様にしたい」との構想を思い描きました。

それから、日本内外の企業と研究を進行していって、自動培養装置がみかん箱より一回り大きいという減点だけを除けば、ほぼiPS細胞の全自動化は実現可能な段階にまできました。

日本製の自動培養装置の開発も進み、【中之島クロス】ではドイツ製の自動培養装置を4台から14台に増設し、iPS細胞を安定して作製できるラインを構築していきます。

再生医療に活用するiPS細胞は、健康な人の血液から作製して京都大学iPS細胞研究財団が備蓄する細胞が大半を占めています。山中教授などは、今までに日本人の4割に当てはまるiPS細胞を揃えてきましたが、もっと種類を増やすには珍しい型のiPS細胞を持つ人を発見しなければならない必要があって、難航しています。この度の『my iPSプロジェクト』で患者さん本人から安くiPS細胞を作製することができれば、理想的なカタチで患者さんへと補完可能です。

参考:患者ごとの「オーダーメイドiPS細胞」を全自動作成…山中教授らのプロジェクト4月に始動 読売新聞(2025年)

京都大学iPS細胞研究財団の塚原正義・研究開発センター長は『my iPSプロジェクト』に関して、

「患者さんの治療に活用されなければ意味がない、という想いで進行して来ました。医療現場に届けるまで完走したいです」

と説明しました。

2025年3月18日、

京都大学iPS細胞研究財団は、患者さん一人ひとりの血液から医療用iPS細胞を全自動装置で作製する【my iPSプロジェクト】を進行し、2025年4月に開業するiPS細胞製造施設が報じられました。国の許可をiPS細胞に関連する製造を近々取得できるとし、高品質の医療用iPS細胞の作製がスタートされます。

総工費およそ15億円の新施設(およそ1400平方m)で、最先端医療の国際拠点「中之島クロス」内に完成しました。ユニクロの親会社で、会長兼社長のファーストリテイリングの柳井正氏からの寄付をベースにiPS細胞製造施設が配置され、施設名を『Yanai my iPS製作所』という名前になりました。

参考:血液からiPS細胞を全自動作製する施設を整備、近く国の許可取得見込み 読売新聞(2025年)

患者さん本人の血液からオーダーメイドの医療用iPS細胞をおよそ3週間で作製できるといい、京都大学iPS細胞研究財団の塚原正義研究センター長は、「患者さんのもとへ自分自身の血液で作製したiPS細胞を提供する始まりの第一歩です。世界へとiPS細胞の全自動製造技術を浸透させて頂きたいです」と説明しました。

素直に凄いと思います

iPS細胞が登場した時から、「凄いな、こんなにも重い症状が良くなるんだ」と感心を持って、ニュースを観ていましたが、1人分作るのにおよそ4000万もするとは思わず、凄い技術ではあるものの、誰でも手が出せる医療ではないなと思いました。

色んな臓器で、研究が盛んに行われていることで、ここまでコストが膨大に膨れ上がるとは、このニュースを知るまで、正直そこまで思っていませんでした。

この全自動化の機械が2025年に導入されると、100万程度になり、かなりのコストカットだと思います。

「100万でも高いよ」という声もあるでしょうが、元々およそ4000万かかることに比べたら、普通の人でもちょっと高い医療費として、手に届く人が多くなるのではないでしょうか?

iPS細胞に関しては、実際に手術を受けた人は、良い報告ばかりあって、順調に回復していると聞きます。

早く全自動化が進んで欲しいですし、私はiPS細胞の治療法のニュースで、まだ書いていないニュースが多いので、それもこれから書いていきますし、今後もこのiPS細胞については、色々知りたいな思っています。

noteでも書いています。よければ読んでください。

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、高眼圧症、脂漏性皮膚炎、右手人差し指に汗疱、軽く両膝の軟骨すり減り、軽度に近いすべり症、坐骨神経痛などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。