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こんにちは、翼祈(たすき)です。
建設業や製造業などでの「職場熱中症」で、亡くなる人が増加傾向です。
高齢化などを背景に、厚生労働省によりますと、「職場熱中症」での死傷者は2022年までの5年間で、計4354人。この中で、亡くなった人は125人(約3%)でした。2017年までの5年間の合計と比べると、死傷した人は1.8倍、亡くなった人も1.3倍に増加しました。2018~2022年の業種別死傷者は、建設業が916人と最多で、次いで製造業が836人と続きました。
背景の1つに労働者の高齢化があって、2022年の総務省調査では、65歳以上の就業者は過去最多の912万人。建設業は81万人、製造業は90万人で、10年前より、それぞれおよそ1.7倍、およそ1.4倍に増加しました。
厚生労働省は企業側に、熱中症の危険度を指す「暑さ指数」(WBGT)を活かした対策を促進していますが、十分に浸透していないことから、これから、初の実態調査を実施するといった取り組みを強化していきます。
今回は「職場熱中症」の対策に迫られる建設業と製造業などについて追いたいと思います。
「職場熱中症」の対策が求められている建設業など
「今日は暑さ指数(WBGT)が30度に達するという予報が出ています。塩分や水分をしっかり補給して熱中症を予防しましょう」。
2023年7月24日の朝、ここは千葉市内にある建設現場。強い日差しが照りつける中、東京都にある大成建設の担当者が、およそ100人の作業員を前に朝礼をしました。大型ビジョンには、警戒が必要なレベルである「27度」の暑さ指数(WBGT)が映し出されています。
この現場では、大学の講義棟を建設する作業が実施されています。安全確保のためには、作業員はヘルメットを被り、長ズボン、長袖が欠かせません。足元のコンクリートからの照り返しや、直射日光もあることで、熱中症への厳重な警戒が必要です。
作業員は「湿度が高いと、汗をなかなか引かず、熱が身体内にこもってしまいます。年を取って暑さに弱くなったと感じています」と言いました。
大成建設では、2020年頃から全ての建設現場で、暑さ指数(WBGT)を把握する取り組みをスタートしました。この現場では、午前10時時点の暑さ指数(WBGT)が28度以上になると、1時間に10分の休憩時間を設置するといった対策を行っています。
現場責任者は「作業員の年齢層が上がっていることで、熱中症はハイリスクとなります。危険と隣り合わせの職場で、暑さ指数(WBGT)を有効に活かしていきたいです」と話しました。
熱中症は、気温以外にも、湿度や建物からの放射熱、日差しも大きな影響を与えます。厚生労働省は2023年3月、建設業や製造業などのおよそ500団体に対し、暑さ指数(WBGT)の活用を強く促進させる通知を出しました。具体例として、
①暑さ指数(WBGT)を測定する機器の導入をすること
②暑さ指数(WBGT)に対応した休憩確保などの計画の策定をすること
③屋根や冷房の設置などで暑さ指数(WBGT)を下げる対策の検討をすること
を挙げました。
中小企業の中には、暑さ指数(WBGT)の対策を行う余裕がない企業もあります。
東京都大田区にあるパイプ製造会社「玉川パイプ」では、パイプを熱する炉の温度がおよそ1000度に達し、午前中でも作業場の室温は35度を超えます。従業員は8人です。移動式スポットクーラーの設置など暑さ対策を取っていますが、暑さ指数(WBGT)の計測器までは導入できていません。社長の男性Aさんは「暑さ指数(WBGT)の計測器の導入への費用の補助や計測方法の周知などサポートして頂きたいです」と述べています。
厚生労働省は、暑さ指数(WBGT)を活かした熱中症対策を促すために、取り組み状況を初の実態調査することを決定しました。毎年11月に実施する全国の事業所を対象とした「労働安全衛生調査」で、暑さ指数を(WBGT)活用している事業所の割合を調査して課題を洗い出し、対策の検討を図ります。
労働安全衛生法では、金属の溶融など高温作業が伴う現場などを対象に、気温や放射熱、湿度の測定を義務付けていますが、暑さ指数(WBGT)に関しては特段義務付けられていません。
参考:建設現場や製造工場で急増「職場熱中症」、予防のカギは「暑さ指数」 読売新聞(2023年)
産業医科大学の産業医学が専門の教授の男性Bさんは、「高齢化や気候変動で、熱中症にかかるハイリスクはこれから先も高まります。暑さ指数(WBGT)を把握する取り組みは有効な手段です」と主張し、「政府は業界団体へ暑さ指数(WBGT)の導入への呼びかけをする以外にも、法令の見直しも検討すべきです。各企業でも、職場内で少しでも気流を作ったり、熱を遮ったりと工夫して頂きたいです」と語りました。
こういう人たちがいるから、
私が通勤しているTANOSHIKAのある久留米市の駅では、2022年から耐震工事をしています。耐震工事をしていることで、多くの飲食店が無くなりました。
この記事を書いている時にはあったパン屋さんも8月末で無くなりました。去年まで、「2023年○月に再オープン」との貼り紙を残して閉店していくお店が多かったのですが、耐震工事が長引いているのか、その貼り紙も剥がされ無くなりました。
コンビニも無くなりましたし、関係ないだろうと思っていた薬局まで無くなり、薬局は再出店はせず、撤廃だと言われてショックでしたし、その場所は久留米市内の案内の紙が置いてあるスポットに代わりました。
駅の中に今のところ辛うじてスーパーはありますが、そこまで無くなったら食べ物を買う選択肢もなく、飲み物も1ヵ所ドリンク屋がありますが、そこも無くなったら自販機でしか買えません。
バス停エリアに何もない久留米駅は悲しくもありますが、こんな暑い中でも怪我をしない様に長袖などを着て、工事をしている方には、この記事を書いて、感謝しないといけないなと感じています。
「職場熱中症」という言葉も今回初めて知りました。この方たちがいらっしゃるから、安全に駅を歩くことができる、何もないことに嘆くことよりも、まずは感謝をする大切さに気付かされました。
再掲載:夏に気を付けたい予防シリーズ
noteでも書いています。よければ読んでください。
記事を読ませていただきました。まだ暑い日が続く中で室内でも室外でも熱中症になることもあります。個人でできる対策は水分補給
など限られますが、無理をしないで作業にあたってほしいと願うばかりです。これからも記事を楽しみにしています。
ハリネズミ様。
コメントありがとうございます。昨日が公休で、返信遅くなりました。
そうですね、私が通勤する久留米駅では色んなところが耐震工事をしていて、よく作業着の方を見かけます。以前はお店が立て続けに撤去したことがとても悲しかったのですが、この記事を書いてからそういう悲しいだけの気持ちは無くなりました。
この間久留米駅に進展があって、今月9月末からコンビニが駅構内に再Openすることで、求人を募集していました。立ち退く店が増えた中、出店する話はかなり久しぶりに聞いたので、それは嬉しかったですね。