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男性用経口避妊薬が開発
米国のコーネル大学で行われた研究により、服用後2時間の避妊率がなんと100%という、極めて効果の高い男性用避妊薬が開発されたことがわかりました。
今までの男性側の避妊といえば、コンドームの着用、パイプカットなどがありましたが、コンドームでの避妊率は100%ではありませんし、パイプカットは精管を糸で縛って切断するため、男性の体へのリスクが大きかったのが課題でした。
どんな仕組みで避妊するのか?
では、この経口避妊薬はどのような仕組みで、避妊をすることができるでしょうか?
まずは、「女性用の経口避妊薬」の仕組みから説明します。
女性用ピルには卵胞ホルモンと黄体ホルモンが含まれています。
これが脳下垂体に作用して、卵方の発育と排卵を抑制することができます。
その他にも、子宮内膜を受精卵が着床しにくい状態にしたり、子宮経管粘液(排卵期になると子宮頸部(けいぶ)から分泌され、精子を進入しやすくする体液)を変化させて、精子を進入しにくくする効果があります。
参考:避妊の方法は
このように、2種類のホルモンの作用で、避妊することができます。
しかし、男性用経口避妊薬は、「非ホルモン性」となりホルモンは含まれていません。
避妊薬はその代わり、「精子を泳がせる」スイッチになっている可溶性アデニリルシクラーゼ(sAC)と呼ばれる細胞内シグナル伝達タンパク質をターゲットにし、精子の動きを阻害またはブロックする働きをもたせることこで、精子の運動能力を一時的に麻痺させることが可能となりました。
薬の効果は約3時間続き、投与から24時間たつと、薬効は完全に消えるということです。
副作用は?他に効果はあるのか?
今のところ、薬の効果は数時間で消えるそうなので、副作用は報告されていません。
しかし、他の性感染症などには、効果はないとのことなので、やはり性感染症を防ぐためにも、コンドームは必要不可欠であると専門家は注意を促しています。
これからの展望
今までは、男性の避妊方法といえば、パイプカットやコンドームはなど、決して避妊率の高いものではありませんでした。パイプカットは、避妊率が高いですが、外科的手術が必要などのデメリットがあります。
避妊に失敗してしまうと、困るのは女性だけなのでしょうか?
女性がアフターピルや低用量ピルなど、避妊を積極的に行うことは、とても望ましいことですが、やはり性行為はふたりでするコミュニケーションです。
今後は、ジェル状の男性用の避妊薬開発も考えられており、男女ともに同じ意識で避妊ができれば、よりよい未来が待っているのではないでしょうか??
参考サイト
男性が飲む経口避妊薬、低副作用「非ホルモン性ピル」実用化へ | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
男性用の経口避妊薬に期待 実験で精子の泳ぎ一時停止 – BBCニュース
利便性の「男性用避妊薬」を開発!マウス実験で服用後2時間の避妊率が100%! – ナゾロジー (nazology.net)
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