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はじめに
アメリカのミュージカルで最も権威ある賞、トニー賞にノミネートされた俳優が、自分のマイノリティを理由にノミネートを辞退しました。
トニー賞は、ニューヨークのブロードウェイで最も優れた俳優などに与えられる、ミュージカルや演劇で最も権威ある賞とされています。
ノンバイナリー俳優、ジャスティン・サリバンさん
賞を辞退したのは、去年11月に『&ジュリエット』でデビューした、ジャスティン・サリバンさん(23)です。
日頃からジャスティンさんは自身のマイノリティについて、ふるまいや性別を男性・女性で分けない「ノンバイナリー」だと自認していました。
今回のトニー賞のノミネートにあたり、男性か女性の部門を選択する必要がありました。
ジャスティンさんは、
とノミネートを棄権すると自身の考えを表明しました。
ノンバイナリーとは?
ノンバイナリーとは?
ノンバイナリージェンダー(nonbinary gender)とは、自分の性自認(=体の性ではなく、自分で認識している自分の性)が男性・女性という性別のどちらにもはっきりと当てはまらない、または当てはめたくない、という考えを指す。
「第三の性」「クィア」とも呼ばれる。
日本で、ノンバイナリーの言葉が知られるようになったのは、2021年に宇多田ヒカルさんが、自身が「ノンバイナリーである。」とライブ配信でカミングアウトしたことが有名です。
たとえばですが、
「女性に生まれたけど自分の中で、男性と女性どちらの時もある」
「昔は自身は男性(女性)だと自身を納得させようとしていたけど、実はそうじゃないかもしれない」
など、自身の認識する性を固定しない立場をとる人々は、ノンバイナリーと言われています。
しかし、恋愛対象となる性は必ずしも同性ではありません。性自認と、性的指向(=好きになる性)は別だからです。
英語圏では、ティーンエイジャーを中心に「he(彼)」でも「she(彼女)」でもない、ただ自分という存在があるだけ、という主張もされてきています。
参考:ノンバイナリーとは・意味 | 世界のソーシャルグッドなアイデアマガジン | IDEAS FOR GOOD
さいごに
最近アメリカの賞では、性別での区別をなくしたり、マイノリティの部門を作ったりする動きがあります。
しかし、映画界のアカデミー賞、テレビ界のエミー賞、ミュージカルのトニー賞などの権威ある賞では、いまだ男性と女性による部門分けが残されています。
今回のノミネート辞退の考え方は、間違いではないと思います。
自身のマイノリティに素直になった結果でしかありません。
日本では、同性婚についての失言が、大きく取り上げられていますが、世界では自分の性自認に誇りをもち生きる人々も多くいるのです。
それを考えても、日本での失言の多くはなんて小さいことなのでしょうか。
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参考サイト
性別選択できない…性的少数者の俳優がトニー賞辞退(テレビ朝日系(ANN)) – Yahoo!ニュース
性別選択できない…性的少数者の俳優がトニー賞辞退 – ライブドアニュース
ノンバイナリーとは・意味 | 世界のソーシャルグッドなアイデアマガジン | IDEAS FOR GOOD
宇多田ヒカルの「ノンバイナリー」告白って何?今さら聞けない新語の正体
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