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こんにちは、金次郎です。
今年は3月29日(月)に、群馬県桐生市や埼玉県熊谷市で最高気温25.3度を記録し今年初の「夏日」になるなど、早くも夏の陽気になっています。
その翌日の30日(火)は、朝から黄砂が日本列島に降り注ぎ天気予報でも「見通しが悪くなっているので、車の運転には注意して下さい」と警鐘を鳴らしていました。
確かに、普段晴れた日には2階の自室から見える隣町の山や建物が見えないのは勿論、住んでいる団地内も黄色い霞がかかった様に煙っていました。
またこの日は黄砂に合わせる様に、大気汚染物質「PM2.5」の数値も朝から異様な高さの数値を表示していましたが、最近はテレビの天気予報でも具体的な数値は言わず「多い」とか「少ない」としか言わなくなりました。
なので、私は個人的に福岡県庁環境部のHPにアクセスして数値を見ています。
大気汚染物質PM2.5とは?
PM2.5とは、大気中に浮遊している直径2.5μm(マイクロメートル)以下の物凄く小さな粒子の事を言います。
別名を「微小粒子状物質」と言います。
PM2.5の成分は、炭素・硝酸塩・硫酸塩・ケイ素・ナトリウム・アルミニウムなどさまざまな成分で構成されています。
1μmとは、1mmの1/1000を表す単位です。
人間の髪の毛の直径が約70μm、スギ花粉が約30μmですからこれらと比較すと、その小ささが分かると思います。
なぜ、発生する?
PM2.5は、物を焼いたりガソリン自動車や石油ストーブなど油の燃焼などで発生します。
更には、火力発電所や工場などから輩出される硫黄酸化物・窒素化合物や水溶液・塗料から発生する揮発性の有機化合物が大気中で化学反応を起こし、副次的に生じる事もあります。
日本では、車などの排ガス規制の取り組みによって、PM2.5の平均濃度は減少傾向にありましたが、最近はアジアや中東諸国の都市の発展に伴ってアジア大陸で大気汚染が発生し、偏西風に乗って遠く離れた日本のPM2.5濃度計測に影響を与える事が増えています。
身体への影響
PM2.5は、先にも書いた様にその粒子が非常に細かいため、呼吸をしているだけで細い気管支や肺の奥まで粒子を吸い込んでしまう可能性があります。
そのため、ぜんそくや気管支炎など呼吸器系の病気のリスクを高めます。
また、最近は不整脈など循環器への影響も心配されています。
特に、呼吸器系・循環器系の持病を持っている方や子供・高齢者の方は、低い数値でも身体に影響が生じる事がありますので、その時の体調に応じて慎重に行動して下さい。
8年前の2013年の状態ですが、特にPM2.5の汚染が酷い中国やインドでは、このPM2.5によって亡くなった全世界550万人の死者数の55%を占めるほどです。
・大気汚染で550万人死亡 13年、中国インドが5割超(産経新聞) https://www.sankei.com/world/news/160216/wor1602160013-n1.html
2017年には、中国を抜いてインドでの死者が世界最多になりました。
・【インド】大気汚染での死亡者数、中国を抜き世界最多に。対策が急務 (株式会社ニューラル サステナビリティ研究所) https://sustainablejapan.jp/2017/03/01/india-death-from-air-pollution/25880#gallery-1
対策方法
大気中のPM2.5の濃度は計測する地域によって差があります。
また季節による変動もあり、冬から春にかけてはPM2.5の濃度が上昇する傾向にあります。
「PM2.5の濃度が高い」と言う注意喚起が行われたら、不要不急の外出は控え、できるだけ屋内で過ごす様にしましょう。
やむを得ず外出をする場合は、屋外での長時間の滞在や、激しい運動は控えましょう。
屋内に居ても窓やドアを開けておくと、室内のPM2.5の濃度が上昇する可能性がありますから、空気を入れ替える為の窓の開閉は、必要最小限にとどめましょう。
今は、PM2.5を除去する効果がある空気清浄機も登場していますが、購入する際は販売店やメーカーの説明をよく確認してから購入しましょう。
・PM2.5 対応 空気清浄機 (PM2.5 navi)
https://pm2.5navi.com/goods/kuukiseijouki/
終わりに
昔はテレビの天気予報で「現在のPM2.5の濃度です。」と言う感じで、具体的に数値を発表していましたが言わなくなってからは、冒頭に書いた様に個人的に福岡県庁のHPにアクセスして数値を見ています。
私たちが健康に暮らす事を維持するのに望ましいPM2.5の環境基準数値は、1日の平均値が35µg/㎥以下である事です。
ですから県庁のHPでも観測地点の数値が35µg/㎥を超えると数字が赤文字に変わります。
3月30日(火)は、北九州市門司区の門司港観測点で、私も初めて見る3桁代の数値を午前中から記録し、午後12時にはその日最高の193µg/㎥などと言う数値を見てビックリした次第です。
・福岡県の大気環境状況 (福岡県環境部環境保全課 大気係) http://www.taiki.pref.fukuoka.lg.jp/homepage/Gepo/OyWbGepo0251120.htm?54602622H461
注意:毎日の数値状況は1週間分しか見られません。こちらは3月分の門司港観測点のデータを載せたページです。画面をスクロールして30日(火)の赤文字だらけの数値をご覧ください。
最新のデータは、下記URLからご覧ください。http://www.taiki.pref.fukuoka.lg.jp/homepage/Nipo/OyWbNpKm0151.htm?546A09002205
ところが発生源の1国である先出しの中国では、日常的に100を越えており酷い時は300を超える観測値を記録しているそうです。
私が小学生だった1970年代初頭の日本は、工場が煙突から排出する煙や自動車の排気ガスによる公害が問題になりました。
今アジアや中東の各国が当時の日本の様な勢いで工業製品を生産しています。
それら各国の工場が輩出している汚れた大気を、偏西風の風下に位置する日本列島がもろに受けている状態なんです。
参考元
・PM2.5ってどんな物質?身体への影響や日常でできる対策 (医肌研究所)
https://medical.shiseido.co.jp/ihada-lab/article/ih27.html
・微小粒子状物質(PM2.5)に関する情報 (環境省)
http://www.env.go.jp/air/osen/pm/info.html
(ページ下部の方に、各都道府県の速報サイトへのリンクが有ります)
<p>https://akari-media.com/2020/06/12/member-803/</p>
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