聴覚障害があっても、あなたと手話で話したいー。『ゆびさきと恋々』から観た、障害を持つ上でのもどかしさは?

ハグをする男女のカップル

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

この記事をご覧の皆さんが障害などをお持ちで、もし恋に落ちたらどうしますか?

付き合ってその後の人生を考えると、ご両親に相談する時、相手の方だったり、自分の両親にすら反対されるかもしれません。

でも、「この人と生きていたい」と未来を想像できる相手なら、どんな苦難を共に乗り越えたいと思うでしょう。

私はずっと温めていた書評があります。

それは、『ゆびさきと恋々』です。

舞台化されたり、アニメ化もされました。

今回は、純愛ストーリーでもある、『ゆびさきと恋々』のあらすじと、主人公の女の子と同じ聴覚障害者の私から観た、この漫画の魅力を述べたいと思います。

あらすじ

デート中の男女

女子大生の雪は、ある日困っているところを同じ大学の先輩・逸臣に助けてもらう。聴覚障がいがあって耳が聴こえない雪にも動じることなく、自然に接してくれる逸臣。自分に新しい世界を感じさせてくれる逸臣のことを雪は次第に意識し始めて…!?

引用元:講談社 森下 suu ゆびさきと恋々

感想

は生まれつき聴覚障害があって、補聴器を着けていても、人の声が混ざって聞こえ、聞こえているわけではない。第一言語は手話です。

雪は相手の話している口の動き、会話の文脈から単語を読み取っていて、作中の会話はふきだしの文字が薄くなっています。

また、会話の中で言葉が傾いてたりするものは、雪が口語での読み取りづらさを表しています。

雪の家族は手話を使わず、長い筆談やメッセージを使ったり、ジェスチャーでやり取り。

また、手話は日本手話と日本語対応手話がありますが、『ゆびさきと恋々』では日本対応手話を取り入れていると、作者の森下suu先生は話しています。

タイトルのもどかしさというのは雪のことで、逸臣は海外にバックパックによく行き、日本に居ない時も多い。サークルでも海外の方と話していたりします。

逸臣は3ヵ国語話せ、雪には海外の言葉は口語でも読み取れず、分かりません。

友達のりんちゃんに逸臣とのことを応援されても、誰かと話していたら聞こえないので、声がかけられない。

逸臣の幼馴染に女の子がいて、『あいつとは何にもないから』と言われても、聞こえないのでその子が腕を組んで距離が近かったり、自分と同じ恋をする表情だと不安になる。

耳が聞こえない雪は、りんちゃんから逸臣は雪に対して、とても優しい声でゆっくり話していると聞きました。

この作品は、ただ

「健常者だから恋をした」、

『障害者だから気になった』ではなく、

相手を好きになった。もっと知りたい」という純粋な気持ちからです。

雪の世界に入りたい』と逸臣は言い、雪と話すために手話を覚えます。

それは相手を知りたくて、想いを寄せる気持ちがあったから。

既刊が12巻まであって全部読んでから感想を書こうとしましたが、止めました。

知りすぎるとただの感想でしかないので。

私は元々『ゆびさきと恋々』はスマホの漫画アプリから読んでいます。

一気に漫画アプリでは読めないので、書評を書くために電子書籍も買いました。

書評は既刊を少しだけ読みました。この時点では雪と逸臣を応援したい人だけ。

これから読み進めば、何かを言う人が出て来るかもしれない。

でも、この2人ならきっと乗り越えられるー。

そう、希望を感じるものです。

私は雪と同じ聴覚障害者ですが、違うのは補聴器も着けておらず、手話もしません。

それでも体調が悪いと耳が聞こえづらくなるので、聞こえないって凄く怖いです。

『ゆびさきと恋々』は、聴覚障害者の私からは、また当事者として理解できる部分も多くあります。

今回で書評は最後となりますが、元々6つの内3つは、Webライターになって間もない頃から知っていて、あの頃は書きたいけど書けませんでした…。

入社して4年が過ぎ、今こうやって書評として書き上げることができました。

今度、『ゆびさきと恋々』のアニメを観たいと思います。

初めに書いた書評から足かけ2年以上経過してしまいましたが、今回まで読んで頂きありがとうございました。

抱き合う男女のカップル

noteでも書いています。よければ読んでください。

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ABOUTこの記事をかいた人

左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、薬害で糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、高眼圧症、脂漏性皮膚炎、右手人差し指に汗疱、軽く両膝の軟骨すり減り、軽度に近いすべり症、坐骨神経痛などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。