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こんにちは、翼祈(たすき)です。
皆さんがもしご病気などがない場合、障害者と恋をすることにどんな想いを抱きますか?
私は全て内部障害なので、見た目だけで言えば、障害者ではないかもしれません。
自分は障害者ですが、見た目だけではその人の障害の悩みなどは測れないと感じています。人によって、症状が軽そうに見える人が深刻だったり、重度の障害であっても明るかったり、同じ障害でもあっても、障害への受け止め方も人それぞれなので。
私は先日、ある漫画から障害者と健常者が恋をすることの理想と現実を垣間見ました。
今回は、5回目の書評として、『パーフェクトワールド』のあらすじと、感想を述べたいと思います。
あらすじ

インテリア会社に就職した川奈つぐみ(26歳)は建築会社との飲み会で、高校の時の同級生であり初恋の人・鮎川 樹と再会する。樹にトキメキを覚えるつぐみだったが、彼は車いすに乗る障害者になっていた。「樹との恋愛は無理」。最初はそう思うつぐみだったが……。
感想
この漫画に関しては、ずっと気になっていて、ようやく読めました。
最初に読んだ時から、脊髄損傷した方の色んな合併症などが複数出てきました。
余り書くとネタバレになるので、1巻の話だけで書きます。例えば、
・褥瘡(読み方:じょくそう、別名:床ずれ)→ずっと同じ体勢だったりすると、膿が溜まり、身体に穴が空くこと。
・幻肢痛(げんしつう)→病院や事故で四肢を切った後、失ったはずの足や腕にしびれ、痛みを感じる難治性の現象。
・障害受容→自分が障害を負った時、少しずつ理解し受け止め、受け入れること。
1巻だけで、色々勉強になることが多く、医療用語も分かりやすく、説明が書いてありました。
私はSNSで、「障害者が恋をするなんて…」という声を何度も観てきました。
障害を理由に真剣に交際していても、親からの理解がなく、破局し結婚には至らなかったという話も観てきました。
この『パーフェクトワールド』では、SNSやニュースでも観てきた、障害者と恋をすることへの幾重にもあるハードルが、リアルに丁寧に描かれていました。
何度も見た、何度も聞いた話を、漫画を通して再度難しさをより感じた。
途中で辛いシーンも多く、これ以上読めないと思っても、目が離せませんでした。
また、車椅子の建築士である樹目線の、バリアフリー式の家は本当に素晴らしいものでした!
全12巻でしたが、一気に読めて、読後感に浸れ、「出逢えて良かった」1冊になりました。
なかなかここまで夢だけではなく、現実を見せて来る漫画はありません。
本当に障害をお持ちでも、そうでなくても読んで頂きたい、名作でした。

noteでも書いています。よければ読んでください。
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