1型糖尿病の少女が主人公の漫画『げんきの森日記』を読んで。糖尿病当事者から見た作品の価値や、自身の悩み。

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

私はWebライターになるまで、自分の既往歴の発信は一切しておらず、全て恥ずかしいものだと思っていました。

今の仕事に就かなければ、今後も発信していなかったと思うほどです。

どうしても、障害や病気への偏見が強い世の中。

開示することで、自分自身を苦しめる要素にもなるので、職種によって、開示するかしないか、見極めるしかないなと思います。

今回は、1型糖尿病がテーマの『げんきの森日記』のことと、Webライターになって見つめ直した、糖尿病との向き合い方について述べたいと思います。

自分の1番の悩みの種だった糖尿病のことについても書きますので、ぜひ最後までご覧ください。

あらすじ

げんきの森日記

烏丸かこは、2か月前に1型糖尿病の診断を受けたばかりの小学5年生。夏休みに両親に連れられて訪れた「サマーキャンプ」で、自分と同じように1型糖尿病を抱える子どもたちと触れ合い、少しずつ成長していく。キャンプ最後の夜、サマーキャンプの番長こと丈太郎の言葉にショックを受けるかこ。お別れの日にとった行動とは…

画像・引用元:日本IDDMネットワーク 1型糖尿病の少女が主人公の漫画『げんきの森日記』を公開中です。(2020年8月18日公開)

『げんきの森日記』のリンクは、こちらから↓

https://www.medtronic-dm.jp/study/library/comic/01/

1型糖尿病に関しては、遺伝が多く、子どもの患者が多いですが、大人も発症することのある病気です。治療はインスリン注射等が主です。

自分はインスリンは打っていませんが、『げんきの森日記』で、作中に出てきた、インスリンを打つ姿とか、新しい知識も沢山学べました。

『げんきの森日記』は、糖尿病に関して、理解を深めたり、正しい知識を学べる貴重な漫画です。ぜひ当事者やご家族の皆さんにも読んでいただければと思います。

糖尿病になった自分の後悔と、Webライターになって見つめ直した自分にできること

私は子どもの頃、病気知らずでした。おたふく風邪やりんご病などにかかりましたが、全て後遺症もなく完治し、他は基本的に風邪を引く位でした。

両親からも、『この子は何か秀でているというものは特にないけど、元気なことが取り柄かもしれないね』と言われて育ちました。

それが20代になって、畳みかける様に複数の病気などを発症し、『元気が取り柄』だった私に、追い打ちをかけました。

引きこもりなどで世の中から孤立した私の生きづらさを強くするものでした。

私は20代前半で、薬害で糖尿病になりました。

普通20代は、新卒で会社に入って、少しずつ仕事を覚えて、時々友達と会ったり、好きなことができる、1番キラキラしている頃だと思います。

私も10代の頃、「20代になったら、叶えたい夢」を幾つも描き続けていました。

実際に20代になると、大学を中退する前からなっていた不眠症で寝てばかり。

発達障害、甲状腺機能低下症、引きこもり。そして…糖尿病。

目をつぶって、このまま目を覚ましたくないほど、色んな現実が、私の前にはありました。

街を歩けば、メイクを頑張ったり、オシャレな服を着ていたり、友達と仲良く笑い合っている人々がたくさん歩いています。

この頃の自分は、いつもTシャツ。自分の目の前にはなかった光景でした。

「20代で糖尿病」という事実が、自分の人生に暗い影を落とした。

「バレたらダメだ。人から差別される対象の1つとなる。」

「これ以上、こんな暗い世界にいたくない」と、隠し続けました。

私が1ヵ所目のA型事業所にいた時、同じ糖尿病の男性がいました。病院に行く以外、初めて観た糖尿病の当事者でした。ついポロッと、「実は、私も…」と言いました。

その男性は嬉しそうにして、次の日、『⚪︎さんって実は俺と一緒の…』とその人は自分が糖尿病という話をしていたこともあって、他の人に言いそうになりました。

女性の多い職場だったのと、自分がなって恥ずかしい想いもまだ抱いていたので、すぐ、「このことは言わないで下さい!」と言って、制止しました。

それ以降も、「なったことは恥ずかしい」と、悔いる毎日。

そして、2021年10月に、Webライターになりました。

AKARIは、障害当事者による当事者のためのWebメディアという特性上、まず多くのライターの方が、自分の既往歴や体験談の話から活動を始めます。

自分は2本目の記事で、糖尿病の話をしました。掲載された時、凄く怖いものでした。

それと同時に、自分がそうだと言えたことで、人に話せなかったことが、ようやく話せた。それで、呪縛からの解放もあったと思います。

そこから、糖尿病があっても、記事を書き進めていくと、生きづらさの中に、生きやすさが生まれた。

これが自分の中で、今までとは違う、大きな変化でもありました。

今、Webライターになって、糖尿病も恥ずかしさより、自分ができる役割だったり、開示することで人に伝える話が増えました。

当事者として、『げんきの森日記』のことも、広く伝えていきたいと思います。

noteでも書いています。よければ読んでください。

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ABOUTこの記事をかいた人

左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、高眼圧症、脂漏性皮膚炎、右手人差し指に汗疱、軽く両膝の軟骨すり減り、軽度に近いすべり症、坐骨神経痛などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。