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こんにちは、翼祈(たすき)です。
私は、記事の中で自分の障害や病気、また体験談を発信しています。
その体験談だけで、記事を書いているものも過去にはあります。
最近少し落ち込んでいることは、世の中はどうしても健常者の方が多くて、人は障害者である私の記事を読むより、健常者の方が、「こうすればいいですよ」と言えば、周りは賛同する。
自分も「こうすればいいですよ」と書いていても、健常者の方からすれば、目にも留まらない内容なのかもしれない。
自分は障害者なので、そういう人に寄り添う記事は書けたとしても、一般的だと言われる金融、不動産、美容など、プロのライターさんが多いジャンルは何も知識がなく、書くこともできない。
それで、時々、「自分の記事は、誰かに届いているんだろうか?」と、プロのライターさんと比較して、落ち込む日が増えました。
でも、私しかできないことがあると思い起こし、心が回復したのは、ある1つの言葉に出逢ったからでした。
それは、ナラティブという今幅広い分野で活用され、成果も出ている言葉でした。
今回は、ナラティブとはどんな言葉で、どんな分野で活用されているのかを発信します。
ナラティブ(narrative)は、「語り」や「物語」などと訳される言葉で、ここ数年、かなり浸透してきた課題解決に向けての手段です。
元々ナラティブという言葉は、文学とは何かを解釈するために用いられる文芸理論の用語の1つとして、主に物語の「語り方」を研究するために活用してきました。
その後、ナラティブは派生し、教育、介護・医療、ビジネス全般に取り入れられ、多くの分野に影響を与え続けています。
似ているものとして扱われている、ナラティブとストーリーの大きな違いとは?

ナラティブは、物語や語りと訳すことができますが、同じようにストーリーも物語と訳されます。
ストーリーを重視したアプローチでは「何を語るのか?」に着目するのに対して、ナラティブでは、誰がどのように語るのかが重視されます。
また、ストーリーは語り手によって変化しません。一方、ナラティブは同じ事象でもどう語るかは語り手によって異なり、完結しない場合もあります。
引用元:PR TIMES MAGAZINE ナラティブとは? ストーリーとの違いと企業にナラティブが必要な意味と背景(2022年8月10日公開)
自分自身を見つめ直した
私は、11個の障害や病気が、全部は該当しなくても、どれか該当すれば、誰かの救いになるかもしれないと思って、今まで、自分が答える側としても、インタビューを受けてきました。
ですが、ある日、気付きました。
「インタビューをして下さる方が違うだけで、同じ話をすることが多いな」と。
そのことで、「自分が今後もインタビューを受けることは、限界に近付いているのかもしれない」と、諦めかけていました。
気持ちが落ち込んで、どんよりしている中で、このナラティブという言葉に出逢いました。
ナラティブは、最近医療現場でも注目され、誰かの体験談が、治療薬の開発やその疾患の予防、同じ当事者にとって、悩み事の解決に繋がっているそうです。
そこで、思い出したのは、
「同じ話をしているかもしれないけど、そのインタビューが掲載されるnoteなどの読者層は、人によって異なる。Aさんの記事は読むけど、Bさんのは読んでいない。また、逆もあるかもしれない。色んな方角から、私の声が誰かに届いているのかもしれない」
と考える様になりました。
インタビューの中でよく言う話が、薬害で糖尿病になった話ですが、皆さん、『糖尿病って薬害でもなる病気なんですか?』って。
そういう事実はあっても、多くの方がそのことを知りません。
私は少し前に、同じ糖尿病の方と話して、『どうやって管理していますか?』と聞かれました。
私が、「こうやって、数値を管理している」と実践している方法を話すと、その人はずっとメモを取って、『凄く参考になりました。貴重なお話が聞けて良かったです。ありがとうございました』と言われました。
それはナラティブという言葉を知る前の出来事でしたが、自分の体験談が役に立ったと肌で感じた出来事でした。
私が糖尿病になった薬剤は、今でも精神疾患の薬として、処方されている方もいると聞きました。
処方されて、飲んでいたら、高血糖になって、糖尿病になったと、AKARIで2番目に記事を書いた2021年から、4年近く経った2025年でも、その声を見かけました。
そのことで、「自分はライターで、人が読んで、私の記事で心が軽くなったとか、支援になった。救われた、それは目には見えないものだけど、誰かに届いているのかもしれない。もっとこれからも精進して、頑張ろう」って、前を向けました。
ナラティブという言葉に出逢えたこと、最近体験したことなどで、自分がライターとしてどう活動していくべきか、自分のことを見つめ直せる貴重な経験をさせて頂きました。

noteでも書いています。よければ読んでください。
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