『悠優の君へ』。「強迫症」がある女子高校生に、同級生に理解者ができ、救われる映画。

悠優の君へ

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

皆さんは、一度は「強迫症(強迫性障害。強迫神経症とも)」という病気を聞いたことがないでしょうか?

誰にでもふとした瞬間に罹患する可能性のある「強迫症(強迫性障害)」という疾患は、

ばい菌など目に見えないことやちょっとしたことなどに気が気ではなく頭から離れず、何度も「玄関の鍵閉めたかな?忘れ物ないかな?」と確認を繰り返したり、考えても無駄だなと認知しながらも、その恐怖と不安に疲弊して苛まれて、頭の中に一杯ある不安を少しでも身体の中から、消したい一心で葬り去るための行動に行ってしまう症状などが出現します。

日本でも50人に1人程度の割合でいると推定されていて、決して稀に発症する病気ではなく、悩みを抱える人は発症していることを人には見られたくない、知られたくないという思考に陥る傾向にあるといいます。

私も性格なのか、生まれ持った気質なのか、「強迫症(強迫性障害)」になる要素が時に芽を出します。普段はそんなに感じないことでも、何かそれに囚われ始めたら、それが頭から離れず、ずっと仕事中もそれが心身共に蝕んできます。

私は性格的に潔癖症なところもあって、それが時に「強迫症(強迫性障害)」だからなのか?、それとも今は潔癖症の考え方だからなのか?、上手く今はどちらが深く影響しているのか、判断ができないところもあります。

多分これは潔癖症だからだと思うのですが、私は自分の家に、人を呼ぶのが凄く嫌いです。子どもの頃、よく親戚が家に来ていましたが、私の親戚が勝手にソファーに寝そべったり、物を触ったりとか、好き勝手するので、特に親戚が家に来ることが無理になりました。

今では親戚が来ても、自分の部屋から出ませんし。

ちょっと自分の話をしてしまいましたが、この記事では、「強迫症(強迫性障害)」を抱えている監督の体験談からできた映画となります。

2024年10月11日(金)より、本作のメガホンを執った福原野乃花監督の経験談をベースに、「強迫症(強迫性障害)」を抱えていることを誰にも明かすことなく、隠しながらひっそりと学校に通う高校生と、いつも一人バレない様に手を洗い続ける、その彼女の行動が気にしていた同級生が固い友情で結ばれたことをしたためた、映画『悠優の君へ(ゆうゆうのきみへ)』が、東京都・アップリンク吉祥寺ほか全国にて順次公開が決定しました。

今回はこの映画のあらすじと、福原監督が「強迫症(強迫性障害)」を発症し、なぜこの映画を撮ろうとしたのか、この映画に託した想いなどについて、紹介したいと思います。

あらすじ

悠優の君へ

人との間に壁を感じ、学校や家で一人で過ごしている高校生の悠(水崎涼花)。4月になり、女子バスケ部のマネージャーをしている優乃(小谷慈)と同じクラスになる。いつも明るく友だちと楽しく過ごしている優乃は、時々「定休日」と称して学校を休んでいた。

ある朝、悠が遅刻して登校しようとすると、近くのベンチにうずくまっている制服姿の優乃を見かける。別の日の朝も、公園で時間を持て余している優乃に出会う。「学校に行きたくない」という優乃を、悠は近くの海辺へと誘う。

悠は、入学した頃から優乃のことが気になっていた。いつも同じ時間に人けのない手洗い場で手を洗い続けている優乃の姿を偶然見ていたのだ。優乃は、抱えている悩みを誰にも悟られないよう必死に隠して生きていたが、悠に知られていたことを知り、打ち明けることを決める。

画像・引用:映画『悠優の君へ』公式サイト

予告編も公開中

 

ここからは福原監督が、幼少期に「強迫症(強迫性障害)」を発症して、そこからなぜこの映画を撮ろうとしたのかまでを紹介します。

福原監督が小さい頃に「強迫症(強迫性障害)」を発症して、どうやって受け止めていった?

強迫症

7歳の頃に強迫症を発症し、頻繁に手を洗うなどの症状や「誰かに危害を加えてしまうかもしれない」と思う加害恐怖にとらわれる。

人に頼ることの必要性を知った経験から、いまなお苦しみの渦中にいる人たちに向けて、また強迫症をもっとたくさんの人に知ってほしいとの思いで本作を企画。多くの人の賛同を得て、映画を完成させた。

引用:監督の実体験を基に描く、強迫症を隠して生きる高校生の物語『悠優の君へ』予告編 cinemacafe.net(2024年)

私の中に併せ持つ、「強迫症(強迫性障害)」という落とし込んだ意識と、体質的な潔癖症の2つの顔

私は30年以上生きてきて、いつになっても恐らく「強迫症(強迫性障害)」ではないか?と感じることは、特に家を出る時に玄関の鍵を閉め忘れていないか?、と確認することです。

玄関の鍵に頭を持っていかれると、夏暑い時期に日傘を忘れそうになったり、雨模様の天気予報で言っていたのに雨傘を忘れて出て行ったり。

私は発達障害の特性で、忘れ物が多いのですし、無くしてしまうものも多いです。

特に考え事をしながら歩いていて、手袋を片方、地面に落としたのに気付かず、帰って来たり、傘も何本も無くしました。

例えば、お店に入る時に、バスから降りる時、トイレに行った時、ちょっと置いた時に置き忘れて、気付いて探しに戻っても、もう無くて。

自分の傘が無くて、母の傘を持って外出したら、それをトイレに置き忘れて見つからず、商業施設に紛失届を出しましたが、結局戻ってこず、母から暫く恨まれました。

母から「今でも勿体なかったよね」と言われるのが、高校生の時、手に持っていたはずの定期券を駅で落として、確かまだ3000円分は入っていたので、家族から「ハラッと落としたとか言っていたけど、本当にドジだね」と、あの当時大層怒られました。

今日は違う建物の移動で外に行く仕事だったのに、すべり症と坐骨神経痛のため、腰に巻いているコルセットを、昨日洗濯したら、干したまま忘れて来て、トイレで、「何かいつもと違うな…あー、コルセット、着け忘れたまま仕事に来た…」と、今この記事を執筆していて、仕事中腰が非常に痛いです。

痛み軽減のために、コルセットという腰を固定するものが何もありませんし、着けていないことで支えがなく、むき出しの状態ですからね。

潔癖症なところは、自分の中に恐怖を感じた時とかに。

鼻も効くので、正体が分からないままで、何か得体も知れないものの匂いがした時、ずっとそこに匂いが立ち込めていたら、ずっと手を洗ったり、何度もシンクに水や洗剤をかけて、洗います。

家だと、父は歯が抜けてないことや、テレビを観ながらご飯を食べることで、隙間から食べ物が漏れ、顎の形もいびつで、歯のないところからの食べこぼしをして、何度も床に落とす姿に、非常に嫌悪感を感じます。

「汚いな」と思いますし、食べこぼしで父の座る場所がベタベタして、父が立った後で、何度もテーブルをウェットティッシュで拭いたりします。

そういうところは、私は「強迫症(強迫性障害)」の思考が頭の片隅にある当事者でもあって、人の動作に恐怖感を常に感じていることから、きっと潔癖症も併発しているのかもしれません。

この記事で取り上げた疾患は「強迫症(強迫性障害)」でしたが、当事者である福原監督が撮影したからこそ、当事者にしか描けない内容でもある。

この映画がまだ上映が決まっていない都道府県でも公開し、全国的に公開することで、この病気のことをよく知らない人に、「強迫症(強迫性障害)」を抱えている人を支え合い、理解や知識が浸透していくと思います。

強迫症

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎、右手人差し指に汗疱、軽く両膝の軟骨すり減り、軽度に近いすべり症、坐骨神経痛などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。