戦争を風化させないために、わたしたちがすべきこととは?

平和教育

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6月23日は沖縄戦が終結した日、ではありません。
旧日本軍の司令部が解散した、というところでしょうか…。
このアニメによると、正式な終結日は9月7日。
8月15日の終戦記念日よりも後で、終戦を知らされていない沖縄ではまだ犠牲者が出ていたそうです。

沖縄市民平和の日
https://www.city.okinawa.okinawa.jp/sp/heiwanohi/3241/3412

 

なぜこのような話をするのか…というのも、最近では戦争に関する番組が減っているのでは?と思うことがあるのです。
NHKでは、夕方のニュースの冒頭で、沖縄・広島・長崎の現地の放送局から10分ほど全国に向けて発信されているようです。

しかし、Yahoo!ニュースではほとんど話題に上っていなかったような気がします。(Yahoo!ニュースはそういうものかもしれませんが)

民放各局も、ドキュメンタリー番組やドラマは、わたしたちが子供の時(20年くらい前?)と比べてもかなり少なくなっている感じがします。
去年は『太陽の子』というドラマが放送されて、今年映画も上映されるようですが、目立ったのはそのくらいなのでは。
『火垂るの墓』くらいしか、今は視聴率がとれないのかもしれません。
明石家さんまさんや、松嶋菜々子さんが主演したりしてたのになぁ…。

時期的にこれから放送されることが増えるといいのですが。

戦争の伝承 ナガサキ

被爆体験を受け継いだ市民団体などの語り部を、国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館(長崎市)が2018年度から無料で派遣する事業として始めたところ、派遣件数が前年度の3倍近くになりました。

この「被爆体験伝承者等派遣事業」は、被爆者の高齢化で直接話を聞く機会が減るなか、観光や修学旅行で長崎に来た人だけでなく、各地で体験を伝えるのがねらいです。

長崎市外や県外、国外の学校や団体などが行う平和学習に、被爆手記を朗読する「永遠(とわ)の会」のメンバーや、家族らの被爆体験を受け継ぐ長崎市の事業に参加する「家族・交流証言者」を派遣しています。謝礼や交通費などは国の予算で支払う仕組みで、依頼者の金銭的な負担はほとんどありません。
これまでは、祈念館や市が、それぞれに申し込みを受け付け、費用は依頼者が負担していました。

事業を無料化した18年度は、長崎市外や県外への派遣が3月末までに100件、話を聴いた人は約2万1千人になる見込みだったとのこと。
17年度の36件を大きく上回り、担当者は「予想を超える申し込みを頂いた。県外では平和学習をしているところが多くはないので、少しずつ被爆の実相を若い世代に伝えていきたい」と話しています。

被爆体験伝承者等派遣
https://www.peace-nagasaki.go.jp/densho-haken

戦争の伝承 ヒロシマ

原爆を巡る記憶はいや応なく遠のいていっています。
プロ野球の広島東洋カープに対戦チームの応援席から「原爆落ちろ」とヤジが飛んだことがあるそうです。
修学旅行中の中学生が語り部の被爆者に「死に損ない」と暴言をあびせたこともあるそうです。
学校での平和学習は、教育の政治的中立を強調する声の高まりで忌避の風潮が広がり、被爆地でさえ「後退」が指摘されています

原爆投下から75年が経過し、広島の子どもたちにとっても遠い昔の出来事になりつつあって、どのようにその継承を図っていくかが課題になっています。
原爆投下の年や日時を正確に答えられた児童・生徒は減少し、被爆に関する知識や経験を維持しようとする意識・意欲が希薄化になっていることが伺えたり、広島出身の大学生によると、平和教育に対し「受け身・一面的」というイメージが強いことがわかりました。

終戦後、占領軍による報道・出版の規制がなくなると、原爆の被害を広く伝えようとするさまざまな動きが起こり、1952年(昭和27年)には市民が協力して映画も制作されました。
しかし、広島の復興が進んだ1960年代後半になると原爆を知らない世代が増え、原爆の「風化」が言われはじめました。
そこで被爆者たちは、自らの体験を語ると同時に、手記に表し、絵に描き、証言をビデオに収めるなど、活動を深めました。
学校では、自発的・自主的な平和教育や、小中高で一貫した指導を目指し、学習プログラムを組んでいます。
現在では、被爆体験のない市民も、被爆地の記憶を受け継ぎ、国内外で次の世代に語り継ぐ取り組みを行っています。

戦争の伝承 オキナワ

現在沖縄では、米軍基地の辺野古移設に関して、戦争に関わる問題が発生しています。
基地の建設に当初の計画以上に土砂が必要になり、県南部の、戦没者の遺骨が混じる土砂を使うことを考えているのだというのです。

28歳から遺骨収集を続けている具志堅さんは、今年3月、6日間に渡り、県庁前でハンガーストライキを行い、世論に訴えました。
東京にも頻繁に出向きました。
「多くの人が殺された現地、殺されたひとの血肉を吸い込んだ地を、新たな軍事基地を造るために埋め立てに使うというのは、絶対に間違っています。」

アメリカ軍に遺骨収集が許可されて、次々と遺骨が収容され、『魂魄の塔』と名づけられたその場所には、3万5千人が眠っています。
埋め立てのための土砂の採掘が計画されている場所は、あの魂魄の塔のすぐ側にあります。
ここは生きるために皆逃げてきた人たちですよね。生きたいという想いを込めて皆逃げてきたにも関わらず、無差別に殺された地です。そのことを考えた時に、絶対にここの土を動かしてはいけない。

しかし、県も政府も、「土砂の調達先は確定していない」と、通り一遍の回答が続いています。

県の観光統計実態調査では、「戦跡地参拝」が目的の観光客は03年度には15%を超えていましたが、それが「コロナ前」の19年度には既に7%台まで減少。
戦争が遠くなったことに加え、沖縄観光の多様化も背景にあるとみられます。

沖縄戦に動員された「ひめゆり学徒隊」の体験を伝えるひめゆり平和祈念資料館(糸満市)も1999年度に100万人を超えていた入館者が2019年度は49万人に減少。
20年度は修学旅行の中止が相次ぎ、さらに86%減の6万6676人に落ち込みました。

 

このことを聞いて、何か想ってくれる若者はいるでしょうか。
それだけでも供養になると思うのです。

学校での平和学習はどのように行われているのでしょう

広島市教組平和教育部会が実施した、中学校での平和教育のとりくみ実態アンケート(広島市教組平和教育)のまとめでは、「多忙で授業時数の確保などのため十分な指導ができていない」「研修する雰囲気や時間がない」「予算がなく、講師などを呼ぶのに充分でない」「研修の時間の確保が難しい」「多忙なため充分な研修時間が持てない」などの回答があり、授業時間数の確保のため、あるいは多忙な学校現場の現状から、創造的で生き生きとした平和学習が実践しにくい状況にあることが伺えます。

そのため、学校間の取り組み状況について、校種間の十分な連携が図られていないため、平和教育の具体的な指導方法や内容が必ずしも一体化されていないようです。

学校の教員が平和学習を敬遠している?

子どもの中には、繰り返しなされる追体験学習を教え込みと感じ、敬遠している子どもがいるのも事実です。

また、教員自身も、平和教育は原爆・戦争の学習であると狭義に捉え、そこを出発点とした今日的な課題として、子どもの意欲を高めながら発展的に指導していく展望を明確に持てないために、意欲的な指導が難しい現状も見受けられるようです。

子どもは平和学習に興味があるの?親は興味があるの?

…と、ここまでわたしが語ってきたのには、思うことがあるからなんです。
戦争について興味があるわたしは、今になっては珍しくなった、ドキュメンタリー番組を見ていたのです。
するとわたしの母は、テレビのチャンネルを変えて連続ドラマを見始めました。

ふと、その時思ったのです。
母は戦争について興味がないのか…と。

皆さんのご両親はどうですか?
自分が経験はしていなくても、戦争の恐ろしさや悲しさを話してくれましたか?
子供の頃、おじいさんやおばあさんと、戦争について話したことはありませんか?

大人が語らないのに、「最近の若者は…」と嘆くのは、ちゃんちゃらおかしいことだと思うのです、わたしは。

コロナが平和学習に打撃を与えています

太平洋戦争で住民を巻き込んだ地上戦が繰り広げられ多くの犠牲者が出た沖縄県で、民間の平和資料館が苦境に立たされています。
新型コロナウイルスの感染拡大で昨春以降、修学旅行生を中心に入館者が大幅に減少。
戦争体験の風化が懸念される中で、収まらないコロナ禍が追い打ちとなっています。
「平和学習の拠点をなくすわけにはいかない」、各施設は使命感を胸に、体験の継承と安定運営の両立に向けて模索しています。

2004年に開館した対馬丸記念館は、コロナの影響で20年度の入館者が前年度比7割減の6千人台にとどまりました。
今年3月以降、苦境を知った県内外の個人・団体に支援の輪が広がり、約160万円の寄付が集まったのですが、それでも高良さんの不安は消えないといいます。
「私たち遺族も高齢化し、いつまで運営に携われるか分からない。国や県に安定して維持できる仕組みを整えてほしい」

同館は今年4月、若い人にも伝わる展示を目指して戦後生まれの職員を中心にリニューアルしましたが、全国的な感染拡大が重なり予約キャンセルが続いています。
公的補助を受けず、入館料を主な財源にしているだけに経営への影響は深刻です。
「『伝えることで戦争を否定してほしい』という元学徒の思いを次世代に渡すことが私たちの仕事。コロナで資料館がなくなれば顔向けできない」
「戦争体験がどんどん風化する中で私たちの使命は重い。若い人に二度と戦争をしてはいけないと感じてもらうためにも、知恵を絞って修学旅行をつなぎとめないといけない」。

これは、広島・長崎・沖縄の施設の運営に携わる全ての人たちの思いだと思うのです。

バーチャル修学旅行で平和学習を!

一方で、来館できない人向けの取り組みも始まっています。
ひめゆり資料館は昨年11月から職員によるオンラインでの講話を始めました。
海軍兵約4千人が戦死した旧海軍司令部壕(豊見城市)を運営する沖縄観光コンベンションビューローも、壕を紹介する3Dパノラマ画像を公開しています。

司令部壕の20年度の入館者は前年度比74%減の3万3千人。修学旅行は360校から25校に減りました。
屋良朝治所長によると、3D画像の公開は、沖縄に来られない子どもに平和学習の場を提供するため。
コロナ禍を機に修学旅行先を近場に変更し、収束後も沖縄に来なくなることを案じているといいます。

新型コロナウイルスの影響を受けて修学旅行の中止や延期が相次ぐなか、オンラインで戦争の歴史などを学ぶバーチャル修学旅行が開催されました。
https://www.youtube.com/watch?v=v5Dt8OuJPgY

 

現代の平和への考え方は、なんとも悲しいです。
人々がどのように亡くなっていったのか、なぜ過去の戦争を軽視するのか、命がどれほど尊いのか。
現在、近隣国では、抑止力として核を保有している国もあるのです。
いつか再び同じようなことが起こるのではないかと、懸念しています。
そのとき、どれだけ後悔しても遅いんだということを考えてほしいです。

 

※というわたしもまだ34歳です。若いですよね…?若いですよね!?

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