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こんにちは、ゆたです。
私はいくつかの記事で私の病名は統合失調症である、という話をしています。
しかし、今まで全く気付かなかったのですが、統合失調症の症状について、さほど話せていないなとも思い、今回は統合失調症について、どんな病気なのか、そして実際の症状についてお話していこうかなと思います。
統合失調症、どんな病気?
まず統合失調症について、どんな病気なのか知ってもらうためのお話をします。
できるだけ簡単な言葉で説明するように心掛けますが、医療用語は何かと難しい言葉が多いので、そこは注意して頂けると助かります。
統合失調症は、考えや気持ちがまとまらなくなる状態が続く精神疾患です。
後で詳しく書きますが、妄想、幻覚、意欲の低下(やる気ができない)などが長期的に続く場合、統合失調症の可能性が高いです。
約100 人に1 人がかかるといわれていて、環境の変化やストレスによって誰にでも発症する恐れがある病気です。
現在の医学では、統合失調症は脳の病気だと位置付けられています。
精神疾患と聞くと、心の問題だ、なんて思われがちです。
確かに、全く関係ないわけではないですが、大きいな要因は脳にあるんですね。
発症する年齢は、思春期から40歳くらいまでに発病しやすいと言われています。
実際に私が発症したのも中学2年生だったし、周りの統合失調症患者は若い人が多いように感じました。
以前話したように、完治というのは難しい部分がありますが、薬や精神科リハビリテーションなどの治療によって回復することができる病気なので、もし、統合失調症になっても、絶望せず、前向きに治療に励んで頂ければ、幸いです。
どんな症状があるの?
統合失調症には大きく分けて、三つの枠組みがあり、それぞれ、『陽性症状』『陰性症状』『認知機能障害』があります。そして、その中で細かく症状が分かれます。
表でまとめておきますので、興味があるからは、目を通して見てください。
【陽性症状】
妄想 …「テレビで自分のことが話題になっている」「ずっと監視されている」など、実際にはないことを強く確信する。
幻覚 …周りに誰もいないのに命令する声や悪口が聞こえたり(幻聴)、ないはずのものが見えたり(幻視)して、それを現実的な感覚として知覚する。
思考障害 …思考が混乱し、考え方に一貫性がなくなる。会話に脈絡がなくなり、何を話しているのかわからなくなることもある。
【陰性症状】
感情の平板化 …喜怒哀楽の表現が乏しくなり、他者の感情表現に共感することも少なくなる。
思考の貧困 …会話で比喩などの抽象的な言い回しが使えなかったり、理解できなかったりする。
意欲の欠如 …自発的に何かを行おうとする意欲がなくなってしまう。また、いったん始めた行動を続けるのが難しくなる。
自閉 …自分の世界に閉じこもり、他者とのコミュニケーションをとらなくなる。
【認知機能障害】
記憶力の低下 …物事を覚えるのに時間がかかるようになる。
注意・集中力の低下 …目の前の仕事や勉強に集中したり、考えをまとめたりすることができなくなる。
判断力の低下 …物事に優先順位をつけてやるべきことを判断したり、計画を立てたりすることができなくなる。
このような症状が現れます。
私は陽性反応が強く表に出やすい傾向にあります。
幻聴や幻覚もありましたが、特にひどいのが妄想です。
周りの人はみんな私の嫌いなんだ、なんて思い込んでしまんですね。
妄想の恐ろしいとこは、絶対有り得ないだろうと言いきれてしまうような妄想に支配されてしまうこともあるんです。
例えば、テレビの映像を見て、「このテレビは私の悪口を言いふらしてる!」とか、実際私の場合は、電車に乗っている時に人と目が合うと、「あの人、心の中で私のことを殴ろうとしてるんだ」とか意味不明な妄想が頭をよぎります。
今でこそ、そんなわけないか、と心の中で笑っていられますが、自分の思いとは裏腹に妄想が脳に流れて込んでくるので、現実との境目が分からず、混乱することも多々ありました。
また陰性症状になると、自室に引きこもり、無気力でただただ、ぼーとしていたりします。
ご飯も食べなくなったり、風呂も入らなくなったりと、目に見てわかりやすく症状が現れます。
一概に統合失調症と言っても、症状は人それぞれです。そして、自力でどうにかできるほど、簡単な病気ではないことだけは理解して頂けると思います。
(詳しくは下記のURLにて確認してください)
参考:心の情報健康情報局 すまいるナビゲーター 統合失調症について
動画で学ぶ、統合失調症の実例。
こちらのURLにて、アニメ動画がありました。
見てみると、3分弱の動画ですが、統合失調症をわかりやすくアニメに落とし込んでいたので、文字ではあまり理解できなかった方や興味が湧いている方は是非、見てください。
4名ほどの例が挙げれています。
一人の統合失調症患者としての願い。
これは視点を変えた話になるのですが、統合失調症の症状が現れた時、周りの健常者としてはかなり困惑します。
妄想に取り憑かれ、イライラして急によく分からないことを叫ぶなんてこともあり得ます。
そんな姿を見てしまうと、この人はヤバい人だ、そう思うのは仕方ないですし、恐怖を覚えてしまうのもまた、仕方ないことです。
ただ、統合失調症の場合、薬や治療でかなり改善されます。
職場に復帰した際や学校に戻ってきた時、無理に気を使う必要はないですが、変に腫れ物を扱うような対応をされると、凄く傷つきます。
とはいえ、これは私が障害者であるから、そんなことを言ってしまうのかも知れませんし、もしかしたら、凄く我儘なような気もします。
なので、これに関しては、健常者の方々に対してお願いするしかない、そう思うのです。
周りにもし、そのような方がいるのでしたら、負担にならない範囲で良いので、自然に接してあげてもらえると、本当に救われます。
よろしくお願いします!
終わりに。
精神科医から「あなたは統合失調症です」と診断されたときには、心身ともにボロボロで、症状も深刻な場合が多いです。
そして、風邪のように薬を飲んで安静にしていれば治るというものとは違います。
生活習慣を見直し、ストレス環境の改善、何より前向きに治療に取り組む姿勢が大切になってきます。
もう一度、働きたい、学校に行きたい、その気持ちは何よりの治療薬になります。
しかし、焦りは禁物です。
今まで頑張ってのですから、長い休みをもらったんだ、というそのぐらいラフな気持ちで治療だけを頑張っていきましょう。
この記事を読んで、少しでも統合失調症の方の役に立てれば幸いです。
そして、健常者の方々に統合失調症について理解が深まってくれたならなお、嬉しく思います。
長々と話してしまいましたが、今回はここまでとします。お付き合い頂きありがとうございます!
以上、お相手はゆたでした。
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