“こどく”な統合失調症患者に居場所を。VTube『もりのこどく』の取り組みとは?

V

この記事は約 6 分で読むことができます。

どうも、冬になると不思議とワクワクしてしまうゆたです。

いきなりですが、時代の流れって本当に早いと思いませんか?

昔では考えられないようなことが当たり前になっていく世の中に私は置いていかれそうになります。

私が子どもの頃はテレビはブラウン管でした。携帯もガラケーでした。

しかし、高校生になる頃にはスマホを片手にインターネット上で様々なサービスを受けることができました。

当時、大人気だったのがYouTuberという動画を投稿している活動者です。

毎日のように面白い動画を投稿するので、視聴者として、飽きることはなかったのです。

そして最近、というとあまりにおじさんっぽくなるかも知れませんが、インターネット上で注目度の高いジャンルがあります。

そのジャンルが『VTuber』です。

VTuberとは、2Dもしくは3Dのキャラクターの姿を使って、動画投稿やライブ配信をしているYouTuberを含めた動画配信者のことです。個性的なキャラクターや、魅力的なキャラクターなど、さまざまな動画投稿者の中で存在感を増しています。

今から約8年前の2016年末、インターネットに突如として現れた一人のVTuber『キズナアイ』さん。

彗星の如く現れた彼女は『バーチャルYouTuber』という新ジャンルを開拓しました。

パイオニアと言って差し支えないでしょう。

バーチャルYouTuberはその後VTuberと略され、彼女自身の人気もさることながら、多種多様な人々がVTuberとしての活動をし始め、その数は今もなお、増加し続けています。

一言にVTuberといっても見た目も活動内容もバラバラです。

人気になることが目的な人もいるし、楽しい気持ちだけで活動しているVTuberもいらっしゃいます。

そんな中、私が注目しているVTuberは『もりのこどく』さんという方です。

もりのこどくさんの活動は他に類を見ない全く新しい取り組みでした。

今回はもりのこどくさんの辿ってきたきた軌跡について、お伝えしようかなと思います。

もりのこどくの軌跡

統合失調症

もりのこどくさんは16歳の時、統合失調症を患いました。

原因は定かではありません。ただ突然、学校に行けなくなりました。それまで、学校に行きたくないなんて全く思っていなかったのに、家から出ることができなくなりました。

その後20歳になるまでの4年間、彼女はずっと、孤独を感じ生きていました。

その大きな要因は、自分以外の統合失調症患者が周りに一人もいなかったからだそうです。

彼女が入院した病院やデイケアでは同じ精神病を患っている人はいましたが、症状について話せるような状況ではなかったようです。

しかしそれは彼女自身も同じで、自分の病気についてはごく一部の仲の良い友人にしか、話していなかったと言います。

なぜ多くの人に打ち明けられないか、それは、「差別があるから」。

その彼女は強く提言しています。

世の中の流れは差別を無くそうという動きかも知れませんが、それでも就職や進学に影響があるかもしれないし、今の友人が離れていってしまうかもしれない。

そんな不安は無くなることはありません。

しかし、もりのこどくさんはそんな不安を力に変え、VTuberとしての活動を始めました。

VTuberとしてインターネットを通し、不特定多数の人々に統合失調症のことを知ってもらいたい、その気持ちを胸に活動を続けています。

そして2022年2月25日、彼女は自身のチャンネルにて、とある動画を投稿しました。

その内容の中で、とある一大プロジェクトが発表されたのです。

それが、『もりのへや』を作るプロジェクトです。

もりのへやとは、統合失調症を患っている誰もが気兼ねなく集まれるバーチャル空間です。

バーチャル空間は、デジタルの空間なので、匿名性が高く、顔出しをすることもなく、自由に会話をすることができます。

clusterというメタバースプラットホームを使うため、VR機器やPCがなくても、スマホなどから参加することができます。

彼女が感じていた「誰にも話すことができない不安」を多くの人が少しでも解消できるようにと、このプロジェクトを立ち上げました。

しかし、このような空間を作るには多くの資金が必要となります。

なので彼女は資金調達のために、クラウドファンディングを始めました。

クラウドフェンディングとは、「こんなモノやサービスを作りたい」「世の中の問題をこう解決したい」といったアイデアや想いを持つ人は“起案者”として発信でき、それに共感し「応援したい」「モノやサービスを試してみたい」と思った人は誰でも“支援者”として支援できるといった関係のことです。

デジタルにバーチャル空間を作るとなると、それ相応をお金が必要になります。

目標金額は250万円

簡単には集まらない金額です。

しかし募集終了日の2022年4月15日までに集まった金額はなんと、300万円を超えました

それだけ多くの人がこのプロジェクトに共感したということでしょう。

そして2022年6月19日、遂に『もりのへや』が完成しました!!

もりのへやは毎月第一日曜日に開催されています。

専門医の監修のもとで、2時間ほど雑談をしています。

実際に第一回から通っている方の感想などを見ていると、とても印象が良いです。

更にもりのこどくさんは、新聞やメディアでも取り上げられ、現在も活動を続けています。

彼女の今後の活動に目が離せません。

参考:統合失調症患者の居場所をバーチャル空間に作りたい!【もりのこどく】

もりのこどくさんのYouTubeチャンネルではもりのへや作成についての話題以外にも統合失調症についてタメになる動画がたくさんあります、是非、その目で見てください。

終わりに。

統合失調症は若年層に多い病気の一つです。

それゆえ、病気のことについて、友人に打ち明けるのは大変に難しいでしょう。

私も本当にごく一部の親友のみに打ち明けていました。

ただ、入院中は同じ統合失調症患者で集まり、話し合う機会もあり、そこが結構心の拠り所になっていたりもしました。

しかし、病院によっては患者同士が全く話さないこともあるので、このように匿名性の高い状態で気軽に話せる場所があると、いち、患者としても本当のありがたいことだなと思います。

私も時間が合えば、参加してみようかなと思います。

参加方法については公式のSNSで情報がありますので、確認をお願いします。

公式Twitter:もりのへや公式

もりのこどくTwitter:もりのこどく@統合失調症VTuber

それでは、本日はここまで、お相手はゆたでした。

HOME

V

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です