「双極症に警鐘を鳴らす-診断の難しさ」

双極症

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皆さんこんにちは。Pinkです。Yahoo!ニュースに掲載されている記事を読んでいると、下記の記事が目にとまりました。

『そううつ病は速やかな診断が必要…自殺リスクが一般の20~30倍』

私には「双極性障害」があり、とても気になりました。「うつ病」との違いとして、「そううつ病(以後、双極症と記載)」「双極性障害」には、気分の上がり過ぎた状態()があることだそうです。

また、「双極症」「双極性障害」の原因としては、遺伝的な要因に加えて社会的・環境的な要因も絡んでいると考えられています。

要するに 、もともと「そううつ病」になりやすい体質の人が、過度なストレスなどを受けることにより、発症してしまうとのことです。

双極症の診断について

そう」と「うつ」を繰り返す「双極症」は、とても診断が難しいとのことです。ヨーロッパやアメリカでは、「初診で8割が誤診」「正しい診断まで平均で8年、3分の1は10年以上かかる」と報告を受けているそうです。

それを受けて、東京歯科大学精神科の准教授は、「日本ではもっと見逃されているのでは」と警鐘を鳴らしているとのことです。

双極症」は「そう」と「うつ」を繰り返すものの、同等には現れず、患者の殆どは「うつ」で発症し、ひときわ目立って「うつ」の期間が長いそうです。

平均すると、人生の半分という長期間を「うつ」で過ごすと報告されていて、軽いそう状態が僅か数日、一度だけ、という事例さえ珍しくないとのことです。

双極症」には、「そう」状態の度合いが生活に支障を生じるほど激しい「Ⅰ型」と、「そう」の軽い「Ⅱ型」があり、「Ⅱ型」の軽い「そう」は、親しい人が注意深く観察して気づかれる程度のこともあるそうです。

うつ」期間が長く、「そう」の程度が至って軽ければ、精神科医でも「双極症」と診断するのは容易ではないとのことです。

診断を難しくさせているもの

双極症」には下記に挙げる他の精神疾患との合併(併存)も多く、「合併症」の方がこのままではいけないと考えられ、「双極症」は後回しにされがちなことが、さらに対策に遅れをとるとのことです。

合併症

①  パニック症などの「不安症」

②   アルコールや薬物の「依存症」

③ 「摂食障害」

④ 「境界性パーソナリティー障害」

⑤  ADHD・ASDといった「発達障害」

以上となります。

また、「双極症」は「うつ病」とは治療法がとても違っていて、「うつ病」の気分が安定な状態になる抗うつ薬が、「そううつ病」では不安定な状態になってしまい、「うつ」の悪化する時期だけ「合併症」も悪化することが多く、「双極症」が安定な状態になれば、それだけで「合併症」が落ち着くことも多いとのことです。

逆に「双極症」の治療が取り残されて、「合併症」の治療だけに目が離せないでいると、治療が停滞することも多いと、意見されてきており、正しい「診断」に集中しなければならないと言われています。

そこで絶対に必要なのは、過去の「そう状態」の有る無しで、僅かでも普段の自分よりハイな時期はなかったのか。人によって違うけれど、典型的なものには下記のような状態が挙げられます。

そう状態

① 大声やおしゃべり

② エネルギッシュで疲れ知らず

③ 寝る間も惜しんで何かに没頭する

④ 無駄な買い物が増える

⑤ 服装や化粧が派手になる

⑥ 異性関係にだらしなくなる

⑦ 妙に自信過剰になる

⑧ 怒りっぽく苛々が強まる

以上となります。

双極症の治療について

新型うつ」は「非定型うつ病」と医学的には呼ばれており、それまでの「うつ病」とは異なる症状の8割が「双極症Ⅱ型」」との報告もあるのですとのことです。

また、「双極症」には迅速な診断、治療を必要とするそうです。それは、自死の危険が高く、一般の人と比べると20倍〜30倍で、治療を受けていないと最終的に15%〜20%が自死に至るからとのことです。自殺未遂歴のある「うつ病」の7割は「双極症」という報告もあるそうです。

さらに、治療に無反応な「うつ病」の3割は「双極症」ともいわれており、「うつ病」や「適応障害」もしかすると他の病名をつけられ、治療を受けているにも関わらず、なかなか良くならない場合、改めて診断を考える意味はあるかもしれないとのことです。

双極症」の治療は薬物が基本となりますが、それだけでは再発率が高く、1年で4割、5年で7割と言われているそうです。治療には、心理的な支援も重要で、それにより、1年後の再発が半減することも証明されているそうです。

日本では、まだ「双極症」の心理的治療の専門家は、殆どいないというのが現状でとのことです。早く心理的治療の専門家が増えることを願っています。

また、双極症のⅡ型はそうが軽いけれど、うつの重大さはⅠ型と変わらず、軽症という意味では決してなく、それだけに見つけられにくい分、複雑にしてしまう危険があるので、対応に慎重にならなければならないとのことです。

参考サイト:そううつ病は速やかな診断が必要…自殺リスクが一般の20~30倍

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noteでも記事を書いているので、よかったら読んでみて下さい!

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