マイコプラズマ感染症。異型肺炎も引き起こす、呼吸器系の感染症の1つ。症状とは?  

マイコプラズマ感染症

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

マイコプラズマ感染症とは、呼吸器系の感染症の1つです。 小さい子どもや若い世代の肺炎の原因として比較的多く見られる感染症の1つで、潜伏期間は2〜3週間と長いことで知られています。症状は乾いた咳や発熱が長引くことが大きな特徴です。

マイコプラズマ感染症は1年を通じて発症する感染症です。4年刻みで流行ることも知られています。それもオリンピック開催の年に大流行することから、オリンピック病と言われたこともありましたが、1984年と1988年の大流行の後は、全国的な周期的な大流行はなくなりました。

マイコプラズマ感染症は、5歳までに60~70%の人が発症し、大人では95%前後に感染の既往歴があると言われています。ですが、マイコプラズマ感染症ははしかなどのウイルス性感染症と異なり、終生免疫となるわけではないことから、1回感染しても、数年経過すると再感染することもあります。場合によっては、1年程度しか経たない間でも再感染することもあります。

赤ちゃんから高齢者まで幅広い年代で発症するマイコプラズマ感染症ですが、赤ちゃんや高齢者では風邪程度で軽く済むことが多い反面、小さい子どもから青年にかけての本来免疫力の強い世代で気管支炎や肺炎を辿ることが多いことが大きな特徴です。

解熱して軽快したと考えられた後にも、たんからはマイコプラズマ菌が排出され続けます。排出されるマイコプラズマの菌量は症状が最も感染力が強かった時期をピークにおよそ1週間高いレベルで持続し、その後も4~6週間以上たんから排出されるため、ヒトへの感染には注意が必要となります。

今回はマイコプラズマ感染症の症状や原因、合併症、マイコプラズマ肺炎などについて、お伝えします。

▽症状

発熱、咳、声がかすれる、倦怠感、手足の動かしにくさ、胸の痛み、頭痛、嘔吐、皮疹、鼻水、筋肉痛、たんが絡む、下痢、咽頭痛、関節痛、乾性咳嗽

咳は初期は乾いた咳嗽から始まり、次第に湿った咳嗽に変化し、通常3〜4週間持続し、ときにゼイゼイと喘鳴することもあります。

▽合併症

赤み、無菌性髄膜炎、上気道炎、出血斑、末梢性神経炎、目の充血や目やに、脳炎、気管支炎、心膜炎、じんましん、心筋炎、腸炎、関節炎、ギランバレー症候群、溶血性貧血、膵炎、腎炎、肝機能障害、中耳炎、スティーブンス・ジョンソン症候群などの皮膚炎、上気道感染症 など

マイコプラズマを発症した後に手足のしびれや全身の発疹・眼の症状を医師が認めた時には注意を払って下さい。

▽マイコプラズマ肺炎

マイコプラズマ肺炎とは、マイコプラズマという病原体の感染が肺にまで達し、炎症を引き起こしてしまう呼吸器系の疾患です。’異型肺炎=普通とは異なる肺炎’とも称されています。

マイコプラズマ肺炎の典型的なケースとしては、発症した後に発熱し、その後段々と咳が強くなっていくというところです。

マイコプラズマ肺炎が急性上気道炎で終わる場合も、気管支炎や肺炎になる場合もあります。感染した人の80%が15歳以下で、その中でもマイコプラズマ肺炎になるのは、マイコプラズマ感染症を発症した人全体の3〜5%程度とされています。

マイコプラズマ肺炎の症状には、

マイコプラズマ肺炎の特徴

・頑固な咳が続く

・じんましん

・比較的痰が少ない、乾いた咳が続く

・熱が下がらない

・目の充血、発疹、聴覚障害

といった大きな特徴があります。

マイコプラズマ肺炎は、

・マイコプラズマが直接身体にダメージを与える作用

・マイコプラズマ感染症を発症した人自身の免疫が反応し、その反応がマイコプラズマ肺炎を引き起こす作用

好発年齢は、赤ちゃんから学童、特に5〜12歳に多いです。

マイコプラズマ肺炎の診断では問診、胸部聴診、視診、血液検査が実施されます。血液検査で白血球が増加していなくても炎症反応があって、エックス線で肺に白い影が見られると、マイコプラズマ肺炎だと診断が下ります。

ぜんそくが悪化したり、またはぜんそくを発症させるともされております。咳が長く続くそれ以外の病気には、結核や百日咳などの病気もあるので、きちんと病院で医師から診断を受け、適切な治療を受けることが大事です。

▽原因

マイコプラズマ感染症の原因菌はマイコプラズマ・ニューモニエという細菌です。

引用:マイコプラズマ感染症について 兵庫県医師会

▽感染経路

接触感染

→マイコプラズマが付いた手で目・口・鼻などの粘膜を触ったことでの発症

飛沫感染

→感染している人の咳や唾液、くしゃみで飛散したマイコプラズマを身体内に吸入したことでの発症

▽診断基準

「血液検査」

→マイコプラズマ感染症を発症した初期の時では陽性判定が出ることがほとんどないことから、初期段階(急性期)・後期段階(回復期)に2回、採血することが理想のカタチです。

「迅速検査」

→マイコプラズマに対する抗体(IgM)検査で、綿棒で喉から組織を取って、専用キットで検査する手段で、およそ15分で結果が出る最も簡単な検査手段ですが、マイコプラズマを感度するレベルが低いという欠点も持ち合わせています。

「DNA検査」

→検査手段では最も精度の高い確定できる診断となりますが、費用が高額で時間も要するというデメリットも持ち合わせています。

病院や症状の程度によって行われる検査手段は違ってきますが、マイコプラズマ肺炎の併発が疑われる場合はレントゲン検査が実施される場合もあります。

▽治療法

マイコプラズマ感染症は一般的には自然に完治する感染症です。必ずしも抗生物質での治療が必要ではありません。

抗生物質は、マクロライド系の抗生物質(ジスロマック、クラリス/クラリシッドなど)が有効な抗生物質だと言われていましたが、近年耐性が付いたマイコプラズマ感染症に、マクロライド系の抗生物質は効果が出にくくなって来ています。 このことは、抗生物質を乱用し、抗生物質が適切に処方されて来なかったことで発生する、薬剤耐性菌の存在が背景にあります。 それ以外にもテトラサイクリン系、ニューキノロン系の抗生物質でも効果が出ます。

マクロライド系の抗生物質は、苦味があることで、なかなか飲めない子ども達も多いといいます。この時には、比較的味の濃いアイスクリームやケーキシロップ、コンデンスミルクなどに一緒に混ぜることで、子ども達でも飲みやすくなります。ヨーグルトに混ぜると苦味をさらに感じやすくなり逆効果となります。酸っぱい食べ物とは相性が悪いみたいです。

ですが、マクロライド系の抗生物質で効果があるマイコプラズマでは、 1番有効な抗生物質で、それ以外の抗生物質では一部で気道にマイコプラズマが残ることで、感染を拡大させる恐れもあるこで、今でも第一選択薬はマクロライド系の抗生物質が処方されます。 マクロライド系の抗生物質では効果が出ず、マイコプラズマ肺炎だと診断されたお子さんには、それ以外の抗生物質でミノマイシン、オゼックスを処方する場合もあります。

大切なことは第一選択薬にテトラサイクリン系やトスフロキサシン系の抗生物質を原則使わないこと、テトラサイクリン系は8歳未満には処方しないことです。

テトラサイクリン系の抗生物質は歯のエナメル質に親和性があることから、歯に色が付くケースもあって、永久歯にも色が残り続けます。

▽予防策

他のウイルス性感染症とは異なり、ワクチンなどの予防接種はありません。流行っている時期には手洗いやマスク、うがいなどの基本的な予防対策と、感染している人との濃厚接触を避けるしか手段がありません。咳が長引く時には、家族にマイコプラズマ感染症を移してしまう前に早期に病院に受診して下さい。

マイコプラズマ感染症を治療した後でも、症状が一時的に回復してもマイコプラズマが身体内に潜伏し、周りの人に感染させる場合もあることから、抗菌物質は自己判断で途中で止めず、最後まで飲み切って下さい。

▽登園・登校の目安

学校保健法では症状の度合いによっては出席停止の措置が必要と想定される感染症に入っていますが、実際には熱が下がり、急性期の症状が改善した後に症状が落ち着き、全身状態が良くなると登園・登校ができます。

参考サイト

マイコプラズマ感染症とは もりのぶ小児科

マイコプラズマ感染症の症状と治療について キャップスクリニック

マイコプラズマ感染症 つだ小児科クリニック

マイコプラズマ感染症 はら小児科クリニック

子どもや若者に多い「マイコプラズマ肺炎」に注意!その症状と治療法 NHK健康ch(2023年)

マイコプラズマ感染症 メディカルノート

どんな時にマイコプラズマ感染症を疑えば良いのか?

①家族内にマイコプラズマ感染症を発症している人がいるとき

②長い間咳が続いているとき

③幼稚園や保育園でマイコプラズマ感染症が流行っているとき

④セフェム系の抗生物質を使っても、発熱や咳嗽がなかなか落ち着かないとき

⑤ぜんそくを抱えるお子さんが気管支拡張薬などで治療をしていても、喘鳴が長引いたり、発作を繰り返し起こすとき

が挙げられます。この感染症も非常に合併症に多い感染症でした。今大規模な流行はないものの、気を付けていきたい感染症の1つだなと思いました。

noteでも書いています。よければ読んでください。

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎、右手人差し指に汗疱、軽く両膝の軟骨すり減り、軽度に近いすべり症、坐骨神経痛などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。