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はじめに
これまで首都圏に限られていた「若者おうえん基金」の支援エリアを、沖縄を含む九州地域、広島・岡山・山陰の全国3エリアへと拡大することを、首都圏若者サポートネットワークは発表しました。
合同クラウドファンディングを、各地域の基金造成のために実施する他、各地で映画「REALVOICE」の上映会を開催する予定です。(目標金額:1,000万円)
ケアリーバーを知っていますか?
ケアリーバー(ケアから離れた人)という言葉をご存知でしょうか?
以前、記事にもさせていただいたこのケアリーバーという問題。
現在、日本では様々な問題で家庭では、暮らすことのできない子供たちが約4万2千人います。
その大半は、児童養護施設や里親さんの元で暮らしているのですが、原則18歳になると自立を求められます。
ほとんどの子供・若者たちは、多くの人のように親に頼ることができずに、一人で学び、働き、暮らすことを、年齢で制限されてしまうのです。
また、その中には「社会的養護」という支援の網から抜け落ちてしまっている人たちもいます。
実の親に頼ることもできず、社会にも支えてもらえずに、自立することを余儀なくされている子供・若者たちが、統計の数字以上に存在するのです。
画像引用:児童養護施設など社会的養護のもとで育った子ども・若者を支援する「若者おうえん基金」を全国に!
ケアリーバーとは
ケアリーバーとは、児童養護施設や里親家庭などの社会的養護の経験者のことを指す。「ケア」と「リーバー」を合わせた造語です。
日本においては、原則として18歳に到達すると社会的養護から離れて自立を求められる。
しかしながら施設等を離れても頼れる大人が身近にいないケースが多く、生活苦に陥るケースが後を絶たない。
「若者おうえん基金」について
「若者おうえん基金」とは、児童養護施設や里親さんの元などで育った子供・若者たちの進学や、ひとり立ちには、多くの困難があることに注目し、2018年に「首都圏若者サポートネットワーク」が立ち上げた基金です。
その活動は、生協組合組織からの支援や、クラウドファンディングなどで集めた寄付を助成金として、子供・若者に伴走型の支援をおこなう伴走者たちへ給付し、子供・若者の支援を行っています。
昨年には、第5回若者おうえん基金助成で、今までの助成総額が1億1433万7790円となりました。
そんな「若者おうえん基金」が今回、「若者おうえん基金」をさらに3地域へと拡大する合同クラウドファンディングを8月28日に開始することになりました。
クラウドファンディングの詳細
【クラウドファンディングの公式サイト】
【目標金額】
1,000万円
【目標金額の使途および実施する内容】
① 首都圏若者サポートネットワーク(首都圏)
・児童養護施設・里親家庭の子供、若者を支援する伴走者への助成金の給付
・支援の実態調査・研究など
・体験就労事業
②特定非営利活動法人どりぃむスイッチ(広島県)
・生活困窮になりやすいケアリーバーやケアリーバーに準ずる方に、食料品・日用品支援・居場所作りなどの支援を届けるための繋がり作りのための助成事業
③労働者協同組合 ワーカーズコープ・センター事業団(山陰地域)
・山陰地域でのケアリーバーの支援しようとする団体等への助成や、若者や支援の実態を明らかにする調査・研究など
④特定非営利活動法人おおいた子ども支援ネット(大分県)
・「九州若者おうえん基金」の立ち上げ
ドキュメンタリー「REALVOICE」の上映会開催
クラウドファンディングの活動の一環として、70名の虐待経験者が出演するドキュメンタリー「REALVOICE」の上映会開催も決定いたしました。
映画については、こちらの記事をご覧ください。
さいごに
わたしは、早くに両親が病気とアルコール依存となり、高校生になる頃には、アルバイトと学校とで生活をしていました。
もちろん、食事を作ってくれる大人もいませんし、16歳で自立した生活を余儀なくされていました。
児童養護施設や里親制度にも、「18歳の壁」というものがあります。
18歳は、成人かもしれませんが、まだまだ大人たちの多くの助けを必要とする年齢です。
そんなまだまだ、助けが必要な若者や子供たちに支援の輪が広がることを願っています。
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参考サイト
児童養護施設など社会的養護のもとで育った子ども・若者を支援する「若者おうえん基金」を全国に!
苦しさを抱えた子ども・若者を支援する若者おうえん基金を全国に!
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