この記事は約 8 分で読むことができます。
こんにちは、翼祈(たすき)です。
2023年5月8日、新型コロナウイルスが5類扱いとなり、コロナ明けしました。マスクも緩和され、コロナ禍前の日常が戻りつつある中で、子ども達にある異変が生じている様です。
「雨の日に持っていた傘に足をひっかけて転倒し、顔面を強打して鼻の骨を折った」
「歩いていたら突然転んでしまい、手を骨折した」
いま子ども達の間でこの様な思いがけぬ怪我が相次いで報告されています。なぜなのでしょうか?
それはコロナ禍での自粛などの影響での運動不足による、『子どもロコモ』が急増しているためでした。
今回はなぜ『子どもロコモ』が急増しているのかの詳細と、ロコモにならないための対策などについて発信します。
子ども達の間で増えている『子どもロコモ』。ロコモのチェックの仕方
東京都中央区に住む小学6年生の女の子Aさんは5年生だった2023年1月、家庭科の授業を終え、教室に戻る時に階を間違えたことに気付いて振り返った瞬間、右足のかかとに左足がからまり後ろに転んでしまいました。
右手に教科書を持っていたことでとっさの対応ができず、倒れた拍子に廊下についた左手の手首を骨折してしまいました。
女の子Aさんは運動が得意で日常的に外遊びをしたり、ダンス教室にも習い事で通ったりしていますが、普通に歩いていて転倒し、骨折したのは初めての経験でした。
女の子Aさんは「私は大丈夫だろうと思っていると、クラスの友達に『手やばいよ』と言われて、よく観ると手首が横にずれていたことで『あ、折れたな』と思いました」と説明してくれました。
女の子Aさんが通学する小学校では2022年度では、「自宅に帰る時につまずいて転倒し、腕の骨を折った」などという親御さんからの報告が相次ぎ、骨折や骨折の疑いがある生徒が17人と2021年度に比較しても2倍以上に増加しました。
中央区立月島第三小学校の養護教諭の女性は、「コロナ禍で感染予防で自粛が多くなったことも転倒での骨折の原因の1つと想定されます」と述べています。
整形外科医などで構成されたNPO法人【全国ストップ・ザ・ロコモ協議会】によれば、加齢などが原因で筋肉や骨などが衰え、立ったり歩いたりするための機能が維持できなくなる状態を「ロコモティブシンドローム=ロコモ」と称され、一般に中高年に多い傾向です。
ですがここ数年、基礎疾患を持たないのに運動の基本的な動作が行えない子ども達が急増し、中には転倒して大怪我を負うケースも多数報告されています。
医師らは病気や加齢などが原因の大人のロコモと分けるために、『子どもロコモ』と名付けました。
日本臨床整形外科学会は、新型コロナウイルスの感染拡大での自粛が、運動機能にどんな影響が生じたのか、2020年7月から8月にかけて病院を受診した子ども達とその家族、およそ1万2200人を対象にアンケートを実施しました。
このアンケートの中で小学生から高校生は820人となり、身体の動かしやすさで変わったことに関して、
小学生 |
中学生 |
高校生 |
|
階段が登りにくく感じる様になった |
8% |
11% |
13% |
小学生・中学生・高校生 |
|
早く歩けなくなった |
9% |
小学生・中学生 |
高校生 |
|
つまずきやすくなった |
5% |
8% |
日本臨床整形外科学会によれば、これらのカテゴリーは、1つでも該当すれば、足腰などの運動機能が弱り、介護が必要となるリスクが増える「ロコモ」の初期兆候と言われていて、一般的に、30代以上で注意が必要になる目安です。
中学生 |
高校生 |
その他80代までの全世代の平均 |
|
体力がなくなった |
44% |
55% |
39% |
アンケートを実施した日本臨床整形外科学会の医師の男性は「大人のロコモの初期兆候がこれだけ多くの子ども達に露呈したのは驚きました。コロナ禍で外出を控えたことで身体を動かす機会が圧倒的に少なくなったことが1番の理由だと思われます。休校でスポーツ行事や部活が休止となり運動する習慣が減少した一方で、ゲームやスマホをする時間が増加して、姿勢が悪くなったことも『子どもロコモ』を増やしています」と懸念しています。
ロコモの初期兆候がある子どもたちの報告が相次いでいることに関しても、「運動機能が改善されない状態で大人になってしまうと、長い目で見てロコモとなる恐れもあります」と語りました。
ですが、体操やストレッチなどの適切な運動を継続する以外にも身体の姿勢を正すことなどでも、改善や予防の余地があるということです。
◉『子どものロコモ』のチェックの仕方
【全国ストップ・ザ・ロコモ協議会】の理事長をつとめる医師の男性によりますと『子どもロコモ』か否かを判断する目安では、まず椅子に座った時に顎が前に突き出たり、猫背だったりしていないかなど姿勢を確認する必要があります。
▽立って身体を前にかがめた時に、ひざを伸ばした状態でも手の指を床につけることができない
▽しゃがみ込む時に途中で後ろに転んだり、止まったりする
▽5秒以上ふらふらせずに片足立ちができない
▽両手を上げた時に手の先から肩にかけて垂直を維持できない
これらのカテゴリーに1つでも該当した時は、『子どもロコモ』の疑いがあります。
参考:大人だけじゃない 子どもにも広がる「ロコモ」の兆候 対策も NHK NEWS WEB(2023年)
2022年6月から岐阜県本巣市では、体育の授業で“速く走れる魔法のダンス”と呼ばれている運動を全小学校で導入しました。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で外遊びをせずに室内で遊ぶ子ども達が倍増し、運動をするきっかけが少なくなったという親御さんなどの声が上がったことが始まりでした。
“速く走れる魔法のダンス”を作ったのは子どもの発達や成育が専門の岐阜大学の春日晃章教授でした。
春日教授によれば、“速く走れる魔法のダンス”に片足でバランスを維持する動きや盛り込まれたしゃがみ込む動作をする以外にも、肩甲骨を上手に使って腕を伸ばす振りは、ロコモの改善や予防にも効果が証明されました。
この中で、土貴野小学校では2年生と3年生の生徒40人が“速く走れる魔法のダンス”に参加し、アップテンポな音楽に乗って腕を大きく振りながら片足を上げたりしたり、ジャンプしたりした以外にも、身体を大きくねじったりと大きな声を発して楽しそうにダンスをしていました。
小学3年生の女の子Bさんは「素早くダンスするところが難しかったですが、凄く楽しかったです」と述べました。
さらに、“速く走れる魔法のダンス”の効果はロコモの改善や予防だけではなく、岐阜県内の保育園や幼稚園では子ども達の25m走のタイムの伸び率が、同じ年齢の子ども達よりも向上しました。
私は典型的なロコモ。
私は発達障害の二次障害の運動遅延だけではなく、身体も硬く、鈍いです。運動しなきゃと思いますが、運動したら逆に怪我をするタイプの人間です。
この記事に、「ロコモの人は転びやすい」と書いてありましたが、確かに転びやすいです。よく何でもない平面につまずいて、倒れかけます。
この間も週に1回ある生活支援員さんによる面談で、面談室に向かう途中、転けそうになりました。
一般的にもそうかも知れませんが、私は特に足の指の爪が伸びてくると転びやすくなるので、それが「最近転びやすい…あ、やっぱり伸びてきたな、手入れをする目安だ」と自然と分かります。
後私は歩いている時にぶつかりやすく、時に机の足や、ものの角に足をぶつけて、痛い思いをします。
基礎疾患があることで感覚鈍麻で、腕とか青あざ状態にならないとぶつけたことに気付かず、どこでいつぶつけたかも分からない状態です。
コロナ禍で『子どもロコモ』が増えた子ども達ですが、私はロコモな上に元々なかった体力もさらに落ちたので、どうすべきか悩みは尽きません。
関連記事
WEB特集 子どもなのに骨や関節がおとろえる!? 運動していても要注意? NHK(2024年)
noteでも書いています。よければ読んでください。
コメントを残す